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GLIP Partner Community 第5回 開催レポート

こんにちは!
トヨタコネクティッド株式会社GLIP Partner CommunityメンバーのYusukeです。

第5回目となる今回は、Amazon Japan 合同会社(以下Amazon)のラストマイル部門で、サステナビリティ事業をリードしている、ビジネスプロデュース本部 Tim Stapf氏と藤川 雄太氏、ならびにAmazon Web Service Japan合同会社(以下AWS)でIoTの事業開発を進めている真保 安憲氏にご登壇いただきました。​​

Climate Pledge(クライメッドプレッジ)というMissionのもと、日本において脱炭素化を実現するために実施していることなど、サステナビリティの観点で講演をいただきました。


Amazonが掲げる"Climate Pledge"

パリ協定では2050年までに温室効果ガス排出量ゼロを目指していますが、AmazonさんはThe Climate Pledge(気候変動対策に関する誓約)の中で、2050年を待たずに2040年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにすることを目標としており、今では世界の286社(※イベント開催時時点)が賛同しているそうです。

マイルストーンとしては2030年までに2019年に排出していたCO²排出量の半分にし、2040年にかけて0にしていくという事ですが、これがかなり難しいという事です。


登壇いただいたTim氏

サステナビリティの実現に向けたAmazonの取組

Amazonの運用とその中でのサステナビリティ実現に向けた取組

皆さんご存じかもしれませんが、注文後倉庫から直接私たちの家に届くわけではありません。

フルフィルムセンター(FC)で梱包後、ソートセンター(SC)で仕分け・細分化され、デリバリーステーションに持っていき、デリバリーステーション(DS)からさらに小さい拠点を中継して私たちの家に配達されます。

この一連のプロセスの中から、今回はデリバリーステーションから私たちの家に届くまでのプロセスにおける取組についてお話しいただきました。

例えば、現在走っているガソリン車のバンのEV車や燃料電池車などへの置き換えや、自転車や徒歩での配達の拡大、ドライバー不足への対応策として、新聞屋さんや理髪店の方に空き時間に配達してもらう事も進めているそうです。

"ZEV化"に立ちはだかるあらゆる壁 <EVの制約>

上記のようなZEV(ゼロエミッションビークル)化において、まず立ちはだかる課題が、EVの制約です。

配達開始時に積載量はかなり重く、車種によってはカタログ値と比べ走行可能距離が半分程度になってしまうそうです。

また、お客様不在などにによって一度配送拠点に荷物を戻すなど、走行ルートや距離が想定と異なることもあるそうです。

このような形態であるため、想定外に走行距離が増えて車両の走行可能距離が少なくなった場合、EVだと下記の課題が引っかかってしまいます。

  • 長い充電時間

  • 走行可能距離の短さ

  • 日本の充電インフラの乏しさ

昨今技術革新が進み、一般ユーザーも増えてきEVですが、配達業務での使用のような過酷な使用環境における運用にはまだまだハードルが多い印象を受けました。

また、新聞屋さんの配達業務への参画など新しい配達形態の増加に伴い、ガソリン車での配達が増えることもあるそうです。この対応策としてZEV化を推進したくても、上記課題が懸念となるそうです。

"ZEV化"に立ちはだかるあらゆる壁 <様々な規制>

自転車での配達などで気にしなければいけないことが「様々な規制」です。もちろん安全第一を掲げているという事ですが、積載量の制限があるため、安全と効率の両面を考える必要があるそうです。

Amazonさんがここまで苦労しているところを見ると、サステナビリティへの挑戦は本当に一筋縄ではいかない問題なのだなと痛感しました、、

今回の登壇者
左から藤川氏、Tim氏、真保氏

サステナビリティに向けた活動を下支えするAWS IoT

あらゆる分野で活用されているAWS!

AmazonがITで抱えた課題を克服するためにできたAWSは、グローバルでは2006年、日本では2011年からサービス展開されているそうです。

現在は300近いサービスが展開されており、私たちの生活を下支えしてもらっています。

イベントでは、その中でもAWS IoTについてお話しいただきました。
AWS IoTはAmazonの倉庫で動くロボットや配送時間の節約、Amazon goという無人店等、Amazonの成長に深く関わっています。

また、Amazon外においても、製造業や医療、農業、物流から家電などの身近な生活まで幅広い業界・分野で活用されているそうです。
なんと、たまごっちのファームウェアアップデートもAWS IoTが活用されているそうです。(ファームウェアアップデートなんて、いつの間にそんなハイテクな卵になったんだと驚きました😂)

その他にもwallboxという充電ステーションの管理最適化等をご紹介いただきました。

サステナビリティ実現の肝である"AWS IoT"

製造業における事故の軽減やエネルギー使用量の削減、農業における人間の目の届かない場所の監視など、既にあらゆる業界でデータ活用を起点としてサステナビリティの実現を下支えしているそうです。

特にアメリカの大手飲料メーカーについては設備から得られるデータや物流データを組み合わせて最適化し、年間のエネルギー使用量を20%削減したそうです。とても大きい企業であるがゆえに、削減量も相当な量だと思うので、サステナビリティ観点におけるAWSの存在感の大きさを強く感じる印象深い事例の一つでした。

Amazonの実ビジネスで鍛え上げられたからこその自信と、あらゆる実績やノウハウ、サービスで社会を支えており、サステナビリティ実現には無くてはならない存在なのだとつくづく感じました。

登壇いただいた真保氏



GLIP Partner Community

GLIP Partner Communityについて

イベントではnoteにかけない裏話なども沢山お話していただけますので、少しでも興味を持っていただけたら一度イベントにご参加くださいね!
隔月1回のペースで開催しています。お申込みはPeatixから!

イベントの会場にもなっているTCの東京オフィスを私たちは
GLIP(Global Leadership Innovation Place)と呼んでいます。
GLIPはまさに“グローバルに人が集い、自らがリーダーとしてイノベーションを推進する場所”を目指しています。
「トヨタ自動車にできないことを」という志で、2000年にベンチャー企業としてスタートしたTC。私の所属する先行企画部では新しいビジネスの創出に取り組んでいます。
単に売上や利益の追求だけでなく、「社会課題を解決し、人々の暮らしに貢献できる」「多様性を尊重し、グローバルな視点で豊かなモビリティ社会を実現する」を合言葉に。新しい事業の「タネ」を育て、わたしたちの手で、次世代のTCを生み出していきます。


今後も様々なゲストを招いてmeetupを開催します!

次回のイベント情報は公式Facebookにてお知らせしますので、ぜひフォローをお願いします。
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