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『モネ それからの100年』を観た(2018/8/25)

印象派を代表する画家クロード・モネ。
『モネ それからの100年』は、その展覧会タイトルのとおり、モネの作品と共に、モネが世に出てから今日までにモネが画壇に与えてきた影響を露にする為に、モネの作品に触発されて作成された他作家の作品も半々ぐらいで展示されていた。

モネの作品の、心をグッと掴む筆の躍動感や光や風等自然現象の綴じ込め方は勿論美しかったけれど、ある作家さんはモネの色彩の自由さ、筆跡その物の美しさを感じ、また別の作家さんは睡蓮の様に同じ場所同じモチーフを描いているのに時間の経過により景色が変わり主役が変わる様を描いていたり、モネから影響を受けた作家さん達の作品の、モネの何にグッときて作った作品なのか、という点も興味深かった。モネは広義的には前衛芸術のはしりと言っても良いのかも知れない。

中でも印象に残っているのは、近年フォトスポットとして有名な岐阜県関市にある「モネの池」の撮影時期が異なる三つの映像を加法混色の原理を用いて合成した水野勝規さんの『holography』、ホワイトアウトを連作で描いた児玉靖枝さんの『深韻 水の系譜』、高層階のレストランの窓ガラス越しの夜景と窓ガラスに映り込む室内を池のイメージと絡ませて描いた福田美蘭さんの『睡蓮の池』、そしてそこから夜が明け瑞々しい空気と太陽の光が差し込み始めた瞬間を描いた『睡蓮の池 朝』。
それが自分の趣味にはドンピシャだった。

この展覧会に来て、中学生の頃にモネの『霧の中の太陽』に感銘を受けて真似た絵を描こうとした事を思い出した。
モネが光を追い続けたように、人はモネ亡き世界でまだまだモネを追い続けてしまう。


絶対に来年は地中美術館に行くと心に決めたよ。

会場:横浜美術館
期間:2018年7月14日~9月24日
入場料:1600円

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