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『こいのぼりなう! 須藤玲子×アドリアン・ガルデール×齋藤精一によるインスタレーション』を観た(2018/5/19)

もう、こどもの日も終わってしまい夏のような蒸し暑さで目眩が起きる今日この頃。こいのぼりを観に行ってきた。

日本を代表するテキスタイルデザイナーがデザインした約300匹のこいのぼりを、展示デザイナーとメディアアートディレクターが魅せるインスタレーション作品。

Instagramのこいのぼりなうのタグを見ると絢爛豪華に泳ぎ回るこいのぼりの群れの画像が沢山あってとても楽しそうだなーと思っていた。

会場に入ると薄暗く、BGMは騒がしくも穏やかな薫風のような音。中央には寝転びながら観賞する為に用意された沢山の大きなビーズクッション。ここはおやすみ日本の撮影現場特設ざこ寝スペースだと言われても納得してしまいそう。

風もない空間で、骨組みとワイヤーで泳ぐ力を得たこいのぼりの群れ。実際に動いている訳ではない。フォルム的にはししゃもに近いものがある。目は無い。

入り口では白無地、ぐるっと回って徐々に上昇しながら段々と色彩豊かになっていき出口では黒く染まりきるというグラデーション状のダイナミックな並び。生まれてから死ぬまでみたいな流れだなあと思って畏怖の念をおぼえてしまうのは、多分私の悪い癖なんだろうな。

こいのぼり、という"ザ・日本の伝統"って感じのテーマなのにあまりそういう感じは無く、むしろ異国の雰囲気があった。

布をまじまじと観ていると、猫柄もあるではないか。とても可愛い。

会場を区切った仕切りの裏には、使用されている布に実際に触れる見本資料と、布が出来るまでを音と映像で感じとれるコーナーが。

色々な種類の布が掛けてあり全てにきちんと説明書き付。素材による肌触りの違いも面白い。同じ色でも布のちょっとした素材の違い、加工の違いで風合いが違う。

そして使われている布と同じ模様の紙を台紙に貼り付けてマイこいのぼりを作る体験コーナーが。
こういう五感をフル活用できる展示だと子どもも飽きずに夢中になれるんだろうな。


最後に、せっかくなのでこいのぼり作り体験をしてみた。テーマは一応こいのぼりなう! を観た感想という事で。

会場:国立新美術館
期間:2018年4月11日~5月28日
入館料:無料
※写真撮影可・フラッシュ禁止

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