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前半に続き後半について振り返っていきます。

前半はこちら↓

大きなお腹の中に胎動を感じた7月

イタリアから戻り、夫は新しい会社に転職をし仕事を始めました。以前の会社よりオフィスが自宅にぐんと近くなったので、出産を控えていた私にも気持ち的に安心でした。

家から徒歩3分のハーバーサイドには白鳥の家族が住んでいます

お腹がどんどん大きくなり胎動も強く感じ始めた7月には、息子のお洋服を揃えたり、デュッセルドルフ在住の助産師さん主催のオンラインセミナーで出産準備について学んだり、いよいよ出産するまで3ヶ月を切り身体も心も準備を整え始めました。

息子の小さなクローゼット

この頃、日本の友人からお願いしていたものやギフト、安産のお守りなど送ってもらいました。叔母の手作りの息子用のブランケットやニットで編んだベストなど、無事に息子が産まれることを祈ってくれている温かい気持ちが届いて大喜びでした。

ベビーシャワーやマタニティフォト撮影をした8月

8月は妊婦であることを最大限楽しむためのイベント、ベビーシャワーとマタニティフォト撮影をしました。

ベビーシャワーは夫と夫のお友達がアレンジをしてくれました。ドイツやオランダなど近くに住んでいる友人たちに参加してもらい、友人間でも新しい出会いも生まれ楽しい1日になりました。

たくさんかわいいギフトもいただきました
フラット内の公園でピクニックをアレンジしてくれました
出産後に読むための手紙を書いてもらいこの中に保存しました

マタニティフォトはドイツの結婚登録式の時に素敵な写真を撮ってくれたフォトグラファーの女性にお願いしました。

8月後半には、バルセロナで一緒に勉強したドイツ人の友人がニュルンベルクの実家に戻るタイミングでドゥイスブルグにも会いに来てくれました。彼女も実は妊娠していて、来年2月に出産予定です。仲のいい友人達の子供達と私の息子が同じように仲良くなってくれたら嬉しいですし、バルセロナに彼女の赤ちゃんに会いに行くのが今から楽しみです。

近い将来の私の希望は世界中の私の友人を息子と一緒に訪ねたり、友人の家に私の息子をホームステイさせてもらったり、逆に友人の子供達をドイツの私たちのところに預かってドイツの生活を経験してもらうなど、子供の頃の私はできなかったインターナショナルな経験や体験をする機会を小さい頃から息子に与えることです。

臨月を迎えた9月

予定日が9/27だったので、9月に入ってからは毎日毎日いよいよ出産を目の前にして、婦人科検診も2週に一度になり、正期産に入ってからは今日か明日かと毎晩思いながら過ごしました。

普段運動は全くしない私も息子のためとジムに行ってウォーキングをしたり、近所を1時間ほど歩いたり、お家で妊婦ヨガをしたり健康的に過ごしていました。

胎動が激しく、夜はよく眠れず後期づわりで特に寝ている時に胃液が逆流するような感覚で吐きたいけど吐けないことが多く妊娠初期の食べづわりより辛かったです。身体は痛くなく、お腹は重いけど動けてはいたので、夫や友人に妊婦なのに強いね!と驚かれていました。

緑が綺麗なドイツ
授乳用の椅子を買いました

ついに息子を出産し新生児の育児であっという間に過ぎた10月

予定日の9/27をちょうど1週間超過して息子を出産しました。

出産の一部始終は以下の記事に書いています。

12時間の陣痛に耐えた末帝王切開で息子を出産し、満身創痍の状態で病院を退院し息子を自宅に連れて帰りました。

自宅に着くと、夫がベッドルームに私を通しました。ベッドの上に、プレゼントが入った箱が置いてありました。その中にはお手紙も。妊娠中に身体や精神的に辛いこともあったのですが、できる限りおそらく人生で一度の妊娠を楽しみたいという気持ちが強く笑顔で過ごすように心がけていた私の姿を見て、彼はその姿に感動したと書いてくれていました。これから3人での生活が楽しみだと。出産に立ち会ってくれサポートしてくれた夫は12時間の陣痛とお産の間ずっとそばにいてくれ、入院中はお部屋がいっぱいで一緒に泊まれなかったけれど毎日病院に朝ごはんを買って持ってきてくれ1人では立ち上がるのも必死だったので車椅子を押してくれたり歩く練習をしたり、ずっと支えてくれました。そんな彼からの心のこもった手紙と、当分息子のことで私自身も周りもいっぱいになり、自分の世話ができないだろうけど、私が好きなコスメを贈ってくれ、綺麗で強い優でいてね、自分自身を労わることを忘れないでねと書いてくれていました。産後ホルモンの変化で夫のことが嫌になる女性も多いと聞いていましたが、私は彼の優しさや日々のサポートがなければ出産や産後の痛みや辛さはもっと大きかった思うほど感謝していて、夫にイライラすることはなく、夫が息子を抱いている姿を見ては泣き、産後にもらった手紙を読み返しては感動して泣いていました。

帰宅後、新しい環境にびっくりした様子の息子はずっと泣いていました。私たち夫婦も全く経験がない中、助産師さんの出産準備コースや母乳育児クラスなど座学で勉強した知識はあったものの、病院ではほぼ指導はなかったことから、授乳の仕方は合ってるのか、ミルクをどれくらい足せばいいのかなど全くわからず初めの2−3週間は大混乱の日々を過ごしました。

ドイツは助産師さんの訪問サービスが保険適応で受けられるので、自宅に戻った次の日に助産師さんが来てくれて、息子の体重を測り体温を測り出産から帰宅後の様子などヒアリングをしてくれました。

助産師さんは自分で探さないといけません。助産師さんの数が不足しているため、妊娠して直ぐに探すのが通常なようですが、流産を2回していた私たちはある程度安定した妊娠4ヶ月くらいから探し始めました。助産師さんを探すポータルサイトで出産予定日と場所をベースに候補になる助産師さんたちにメールを送り対応可能かを確認後、まずハンガリー人の助産師人から返信をもらい会う予定を組んでいたのですが、その後より近くに住んでいるカザフスタン系のドイツ人の助産師さんから返信をもらい面談をして最終的にはお願いすることにしました。複数名お会いして決めたかったのですが、保険の関係上初回の面談をした後に断ることはできないようで、ハンガリー人の助産師さんには結局会わずにお断りをしました。

担当の助産師さんと初回面会をした際にもらっていた書類の中にあったアドバイスに、母乳育児をする場合ミルクを足すときは乳頭混乱を起こさないために哺乳瓶ではなく針のない注射器でミルクを与えるように書いてありました。病院に入院中にも同様にお願いをして小さな注射器を使って息子をミルクを与えていました。夫の理解では注射器は一度使ったら捨てて新しいものを使わないといけないということだったので、病院でいくつかもらった注射器を使い終えたあとに新しいものを買いに行ったところ大きなものしか買えず、しかもひとつが25€もするということでこれ使い捨てだと継続的に注射器での授乳は無理だとストレスを感じていました。助産師さんに相談したところ、煮沸消毒すれば再利用可能ということで消毒して使っていたのですが注射器での授乳は両親である私たちにも生まれたばかりの息子にも負担が大きく2週間ほどはトライしたのですが、最終的には哺乳瓶に変えました。

夫の家系にSIDS(乳児突然死症候群)で亡くなった赤ちゃんがいたということで遺伝的な可能性を危惧していたため、入院中息子は予防のためモニターを試すために別室に寝ていました。母乳を授乳するために1日に数回息子を訪問していたので、入院中から搾乳機で搾乳することを勧められてメデラシンフォニーという大型の医療料搾乳機をレンタルしました。これも、ドイツでは処方箋があれば保険適応で借りることができます。

妊娠中から母乳育児をするためにマッサージをしていたこと、頻繁に搾乳機で搾乳していたこと、母乳が出やすくなるためのサプリやハーブティーを飲んでいたことが助けになったのか母乳は産後1週間ほどでよく出るようになっていたのですが、息子が直母で母乳をうまく飲めずイライラするからか泣くようになってしまい早い段階で搾乳機で搾乳してから母乳をあげるように切り替えました。搾乳機で搾乳を1日に何度もしたことで、熱は出なかったので乳腺炎ではなかったものの胸にしこりのように母乳がたまってしまい強い痛みがあり、再び搾乳するという負のサイクルにまんまとはまってしまいました。初めのうちは夜中も3時間毎に授乳とおむつ替え、体温測定をしていたので、息子のお世話が終わり寝かしつけてから搾乳というサイクルをしていると全く眠れない間に次の授乳の時間がやってくるという感じで、加えて息子が泣き止まないときはどうしていいのか分からず涙を流して呆然とするしかない、母乳に関しては夫にも助けを求められず1人で悶々としていました。

初めの1ヶ月は産後で手術の傷の痛みや身体全体がボロボロな状態に加え、睡眠が取れないこと、天気が悪く暗いので外に一歩も出る気がせず、自分のことや家事は全くする余裕がないことにもストレスを感じとても辛かったです。息子はどの瞬間も本当に可愛くて、一瞬一瞬の変化や成長が愛おしいと感じていたのですが眠れないことがこんなに精神的にも負担になるのかと思い知らされました。週末は夫が夜の時間息子を見てくれ私を寝かせてくれたので金曜日の夜が待ち遠しく、月曜日から木曜日までを乗り切ることを考えるとため息をつく日々でした。

義両親が近くに住んでいるので、義母が頻繁に手作りの美味しい料理を持ってきてくれ健康を気遣ってくれ本当に救われました。母乳をあげていたので、義母のサポートなしでは身体が持たなかったと思います。息子のことも義両親が本当に可愛がってくれ大事にしてくれて感謝してもしきれません。

外出をしたり訪問を受け入れ始めた11月

11月に入ると少しずつ息子との生活にも慣れてきて、息子をベビーカーに乗せて近所をお散歩したり、夫の兄弟の訪問を受け入れたり、息子の初の小児科検診に出かけたり外の世界との接触を始めました。

本当に幸いに息子は元気に育ってくれており、自宅に戻って2、3週間ごろから目に何かが入ったのか目ヤニが出るので目薬を処方してもらったこと、初めの2ヶ月ほどは便秘で3、4日うんちが出ず夜になるとお腹が気持ち悪いのか夜泣きすることが増えたくらい(コリックと呼ぶらしいです)、あとは左側を向くむきぐせがあることを指摘されたくらいで風邪ひかず元気に毎日を一生懸命生きてくれています。

喃語であぐーばぶーっとたくさんおしゃべりしたりニコニコ笑顔を見せてくれたり、赤ちゃんとは思えないくらい大きな音でオナラをしたり、何をしても可愛いです。

エッセンまでお出かけ
オーバーハウゼンのクリスマスマーケット
義両親と息子をベビーカーに乗せて散歩


息子と初めてのクリスマス

12月に入ってからは、自宅に本物のもみの木のクリスマスツリーを飾りました。

クリスマスツリー

過去2年は、寒く暗いドイツを離れてバンコクと日本へ行ったのですが今年は息子が生まれたばかりで初めてのクリスマスなのでドイツで夫の家族と過ごすことにしました。

ドイツのクリスマスを最大限楽しむために、夫と2人でギフト交換をするようにアドベントカレンダーを作りました。偶数日は私が夫のために、奇数日は夫が私のために小さなギフトを用意しました。

12/16は夫のお誕生日なのですが、今年は私も何も準備ができず、夫がやりたいことをやることになりました。朝にアドベントカレンダーを開け、バースデーギフトには夫と息子の写真に私が夫から産後にもらったお花を描いたものをプレゼントしました。

夫に送った私の絵入りの写真ポスター


クリスマスクッキーを作りたいという夫の希望で、夫のおばあちゃまが残してくれたクリスマスクッキーのレシピを元に夫が前日から生地を作り私は型を取ったりチョコレートやナッツでデコレーションするお手伝いをしました。

夜はベンラート城のクリスマスマーケットと公園内のイルミネーションのイベントへ。

人が多かったので長居はしませんでしたが、クリスマスマーケットも可愛かったので来年改めて行きたいと思います。

夫が休暇に入ってからは息子の初の遠出、ホテル滞在をしにTrierというドイツの古い街に行きました。夫が一年弱ほど大学に行くため住んでいた街で、大学時代のお友達との再会をするとのことで私と息子もついていきました。

初めての遠出、ホテル滞在、レストランでの外食でしたが、息子はとってもいい子にしてくれ、夜は疲れたのか一度も起きずに9時間続けて寝てくれました。

クリスマスイヴはアーヘンの夫のご両親と兄弟とクリスマスディナーをしました。息子が途中から人疲れしたのか泣き始めたので私と息子は別室へ移動し寝かしつけをして過ごしたのでギフト交換には参加できませんでしたが、初めて息子に会う家族もいて賑やかな一日になりました。

クリスマス当日は近くに住んでいていつもお世話になっている義父と義母のるおうちでクリスマスディナーをご馳走になりました。義母が鹿のシチューを振舞ってくれました。とても美味しく楽しい時間を過ごしました。

息子はまだ2ヶ月半ですが、クリスマスギフトをたくさんいただきました。赤ちゃんはこうして愛され祝福されて、周りの人を幸せにする尊い存在だなと改めて感じたクリスマスでした。

今年も後数日となりました。

2023年は妊娠出産と新生児の育児と初めてのことだらけで、身体の変化はもちろん気持ちや考え方、今まで感じたことのない感覚、たくさんの新しい自分を発見した一年でした。

女性として、夫の妻として、息子の母として、これから来年へと日々を重ねていきますが、来年はお休みしていた仕事を子育てと両立しながら始めていきたいと思っています。

小さな息子にはまだまだ母の私が常に必要ですが、私は仕事がやはり好きでフルでは戻れないとしても仕事はしていきたいという気持ちが妊娠中、そして産後のいまもあります。

来年の目標は、調和の取れた一年にするにしようと思います。

息子を大切に日々育てながらも、好きな仕事をして輝く女性でいたいという長期的な一歩を来年からスタートしていきたいです。

今年も1年間お世話になりました。
特にドイツという母も長年のの付き合いの親友たちも近くにいない中不安いっぱいで始まった妊娠生活、出産、これからの育児ですが、夫を始め義両親、こちらで仲良くしてくれている友人、日本やバンコク、バルセロナにいる友人たちからの温かい気持ちとサポートのおかげで大きなターニングポイントを乗り越えることができました。

来年4月、5月には息子を連れて日本に帰ります。初めての長時間フライトや日本での滞在などドキドキですが、可愛い息子を大事な日本の家族や友人に抱っこしてもらい可愛がってもらうのが楽しみです。

良いお年をお過ごしください!

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