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「詩 その他」から分離して、詩のテクスト情報を掲載します。
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2022年3月の記事一覧

春の嵐

春の嵐

君の弱虫がただのワガママだったらいいのに。
甘い蜜に誘われて、小鳥の番が叫んでいる、夜が来ると呼んでいる。
狡猾な打算と雨音の裏付けで上手に思考停止して、
話を逸らして、煙に巻いて、甘い声を吐き出す事には長けて来た。
そして、どうしてだろう?時に寂しげだ。
弾丸の音がして、耳鳴りが響いている。どれだけ真剣に語っても戯けてしまう道化師が踊っている。
寂しさなんてその程度の装飾品なのか?
春の嵐が来て

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氷姿の歌

氷姿の歌

長い夢と膨張する疲労の夜
躁状態の幽霊を追いかける。
春より悪い季節はないさ
鼓動も不要な音鳴らす。

痛みに何の理由があるか?
君には何もわからない。
下らない労働と賃金
摩耗しているのを思い出す。

船をゆっくり漕いでくれ
それからそっと止めてくれ
浅い水面に写る影が
現実で沈んでしまわぬように…