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「詩 その他」から分離して、詩のテクスト情報を掲載します。
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2020年9月の記事一覧

土と鞭

土と鞭

土を握りしめた私は、眠りを砕き
握りしめ砂は火薬のように煙を吐き
私達は絶え間なく酔っている。
振り返らずに繰り返す、背筋を折り曲げる。

「孤独」言葉にするのは余りに容易い画策だ、
歯痒い、一輪を甘い悪臭に変えるのは略奪だ。
握りしめた土を食べて、そこから爆発したいのだ。
たとえ不毛な自虐行為だとして。

甘いもの

甘いもの

幾つもの幾何学的ステップの先に、

いびつなる向日葵の癖、絶句して

秘密とかニヒルとか傷をシーツで覆い

飛び散る、寝耳に水と二十日鼠達、

秋は甘いシロップとなり降り注ぐ。

苛立ちと甘いもの、向日葵と洗い物。日溜りと淡い炎、

久しぶり甘い雫よ。

然るに詩歌る

花咲く日まで逆様で
飽く迄光るあばらあれ
日陰薄まり月の欠片に
コスモス萌ゆるむらさきよ
雨になれればこの火は然る
雨季より君の言葉やれ