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【実況する美術鑑賞#40】ターナー「国会議事堂の火災」 【毎日60分で1記事】

名画を鑑賞して実況しながら、毎日1時間でnote1記事作っています。

<ルール4.0>
・なんとなく知っているけど、よく知らない作家作品を一つ選ぶ。
・作品を3分鑑賞しながら実況し、文字起こしする。
・15分を目安に作品について調べる。
・必要あれば再度作品をよく見る時間をとる。
・5分で調査の結果なども含めて再度鑑賞実況し、文字起こしする。
・30分を目標に文字起こし内容を編集する。
・上記の作業を1時間で完成させNOTEの記事にする。
・ほぼ毎日続ける。
・名称を【実況する美術鑑賞】作家名「作品名」【毎日60分で1記事】とする。
(2021.9.23改定)

では、まず作品を3分鑑賞して、発見したことを書き出します。
今回の作品はこちら

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・3分の鑑賞で気づいたこと

「国会議事堂の火災」という絵なんですが・・燃えてる様子はわかるんですけど、現場が結構遠いんですよね。

おそらく川の対岸に国会議事堂があって、建物の影も少し見えるので、推測するに・・もうこれは全焼かなっていうぐらい大きな炎に包まれてる・・そんな感じですね。

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もう全部が木材で出来てたのかなっていうぐらいの、ものすごい大きな炎です。大きな川を挟んでこちら側に見物人がいるんですけれども、それと比べると相当でかい火事ですね。

野次馬たちが・・野次馬めちゃくちゃいますね。対岸の岸辺の沿岸にずっ〜と人が並んでいるような感じですかね・・でもその人の姿が、この炎とか水面に映った灯りに照らされてるのがすごい綺麗に描かれてるような、そんな感じがしますね。

大事件だとは思うんですが、恍惚とするような美しさと言うか・・そういう感じがしますね。カタルシスじゃないですけども、大変なことがおそらく起こっているんだとは思うんですが、それをどこかで美しいと感じてしまうような・・

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これはどうなんですかね、明け方なのか夕暮れなのか・・人がこんなに集まってるって言う感じもこれはどっちなんだろうか・・

現場に向かう橋とかも描かれてるんですが、途中から炎に包まれて、激しい光で見えなくなってるのか、もしくはその炎に焼かれて橋まで燃えちゃってるのか・・

右下の画面から船が出て行って、これは消防のための船なのか、それとも人が逃げてきたのか・・もしくは貨物など運ぶ通常運行の船なのか・・どうなんでしょうね・・

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人が乗ってる感じもあるし、向き的にはこれから現場へ向かう感じもあります。奥の水面にも同じような船が写っている。そんな状態ですね。

・作品・作家について
ウィリアム・ターナー
「国会議事堂の火災」1835年

参照


・さらに5分の鑑賞で考えたこと

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この絵はターナーさんという人が描いたもので、実際にこの事件の現場に居合わせたターナーさんは、二つの別の場所から水彩画でスケッチをして、さらにそれを油絵で起こしていったという、そういう絵描き方をしたそうです。

夜の火事だったそうで、この水面に船で出ている人達はどうも見物人みたいですね。ターナーさん自身もスケッチをするときにボートを借りてそれに乗って描いたという風に書いてある資料があったんですが、ちょっとそれがどの絵なのかがあんまりわからなかったです。

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今日の見たやつもそれっぽい感じもするんですけどね・・でも結構岸辺が見えてるので、船の上からなのか分かりにくい感じもあります。

写実的にこの状況自体を描いたというよりは、この状況を利用して自分の世界を描いたのではないか・・みたいなそういう解説をしている資料があって、確かにそういう感覚は強い絵だなって思いました。

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自分の解釈にかなり引きつけて描いている感じっていうのは、対象がやっぱよくわからないって言うか、何がどういう風に燃えてるのかってのがよくわからないようなところがあって・・最近このシリーズで見た絵で言えば、#30ゴッホの「夜のカフェテラス」なんかもそんな感じがしました。

実際の風景が本当にそう見えたのかなっていうのは置いておいて、画面の中で繰り返している色彩であったりとか、形のリズム自体が楽しいと言うか、面白いから表現してあるような、そういう部分が「夜のカフェテラス」にもこの絵にも感じられたんですけれども・・

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全く雰囲気は2つの絵で違って、この絵では、大きな出来事が起こっている割にそれ自体をしっかり描くという感じではなくて、それがトリガーになって、それがモチーフになって、自分の内面にあるものなのか、自分がこれが良いよね、これが面白いよねっていう感じているものが発露されてるような・・そういう印象があるかなっていう感じがして・・

やっぱり遠近感であったりとか、空間としての整合性とかっていうよりも、光と影とか、形と色彩みたいなものが、画面上でやり取りされてること自体の魅力が伝わってくるような、そういう印象が強い絵なのかなって思いました。でもそれは言葉で表すのが難しいなあっていうふうにも、また感じました。

あなたはどう感じましたか?
また次回!



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