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多読革命:ChatGPTで省エネ&楽しい英語読書

多読って聞くと、ちょっと修行っぽく感じませんか?

「絵本から始めなさい」とか 「辞書を引くのは禁止」とか 「100万語を目指せ」とか。

たしかに、Graded Readers(段階別リーダー)は勉強になるけど、正直言って面白くないんですよね。絵本も私には合いませんでした。

そんなことをXで呟いたら、「だからダメなんだ!」と、見知らぬ方に怒られたことがあります。
でも、やっぱり楽しまないと続かない! 「勉強のために英語を読む」じゃなくて、「楽しむために英語を読む」のが一番です。

そこで、私が試行錯誤して見つけた多読の楽しみ方をお伝えします。

10秒サマリ

多読は修行じゃない。自分の読みたい本を、楽しく読もう。
ChatGPTを使えば、省エネしても、効果的かつ効率的に読める。


何を読むか:自分が読みたいものを選ぼう!

楽しむためには、自分が読みたいものを読むのが一番

ただ、読みたい! といっても、英語が難しい場合もありますよね。
そんなときはちょっとした工夫で簡単に読めるようにしてみましょう。

1. 対訳形式を自作する

日本語があると、一気に読みやすくなります。ならば、対訳形式を自作してみましょう。

私は以前、Kindleで読みたい部分をコピペしてDeepLで翻訳してました。工夫すれば、一文ずつ区切って、英日対訳表を作ることもできます。

ただ最近は、ChatGPTを使えばもっと簡単にできます。例えば、Kindleのスクリーンショットをもとに、英日の対訳表を作成することができます。

『英文 詳説世界史』(山川出版社、2019) 第12章 冒頭 から引用

そして、ChatGPTに指示して、一文ずつ区切り、英日の対訳表を作ってもらった結果がこうです。あら不思議、これなら簡単に読めそうですね。

ChatGPTで英日対訳表を作成できる
(プロンプト例: 英語を一文ずつ区切り、各行に英語一文ずつ含めて、英語・日本語の対訳形式にしてください。1列目が英語、2列目が日本語)
文章は『英文 詳説世界史』(山川出版社、2019) 第12章 冒頭 から引用


2. 自分に合った英語のレベルに修正する

読みたい本があるのに、英語が難しい・・・よくあることです。

そんなときは、ChatGPTを使って、内容を変えずに簡単な表現に書き換えてもらいましょう。「CEFR A2レベルで書き換えてください」とお願いすると、簡単な表現に変わります。「TOEIC 700点レベル」、「中学生レベル」などでも良いです。あらあら。これなら簡単に読める!

もとの英文が難しかったので、簡単にしてもらった
(プロンプト例: もともとの英語を、CEFR A2レベルに書き換えてください)

どのように読むか:省エネで楽しく読もう!

読む手間も、できる限り省エネ化したいですよね。
私がやってきたオススメの方法を三つ紹介します。

1. 「聞き読み」する

多読をしようとすると、完璧を求めるあまり、文章を何度も読み返してしまい、読む速度が遅くなりがちです。

そんなときは、Audibleをペースメーカーとして使うのがおすすめです。強制的に先に進むので、読み返す余裕がなくなり、結果的に頭から理解する力が身につきます。

もちろん、内容を理解できなければ意味がないので、スピードを調整して、約7割くらい理解できるようにしましょう。

幸い、洋書の多くはAudible版も販売されています。ただ両方買うのは、金銭的な負担も大きい。そんな場合には、Kindleの読み上げ機能を使うこともできます。ただし、機械的な音声には違和感があるかもしれません。一冊読み切るつもりであれば、最終的にはAudibleを購入する方がコストパフォーマンスが良いと思います。

2. Whispersyncを活用する(上級者向け)

聞き読みをしていると、自分がどこを読んでいるのかわからなくなることがあります。

しかし、Kindleには便利な機能があります。KindleとAudibleの両方を購入すると、Audibleで読み上げている部分が本の上でハイライトされるWhispersync機能が使えるのです。これ、本当に便利なんです。

https://www.amazon.com/Whispersync-for-Voice/b?ie=UTF8&node=12527156011

ただし、最大の問題は、現時点では、この機能が日本版では使えない点です。ただ米国版なら使えます。もし余裕があれば、Amazon.comとAudible.comのアカウントを作成して、活用してみてはいかがでしょうか。

3. 単語を覚えていく

多読には、「辞書を引くべき」と「引くべきではない」という派閥に分かれた論争があります。

これは、単語を押さえるか、たくさん読むか、という違いです。ただ、それならば「最小の時間で単語を調べて、たくさん読む」のがベストでは? とずっと思っていました。その方法をお伝えします。

Step 1: Kindleで聞き読みしながら、分からない箇所に線を引きます。

Step 2: 「Kindleメモとハイライトというサイトで、 線を引いた箇所を一覧で取得することができます。以下のような形で表記される。

『Factfulness』(Hans Roslingほか、2018)から引用

Step 3: その一覧を使い、 ChatGPTで対訳表を作成し、単語も含めて覚えます。

Step 2をコピペして、ChatGPTで英日対訳表を作り、指定した単語・フレーズを3列目に記載
『Factfulness』(Hans Roslingほか、2018)から引用

Step 4: さらに、 Ankiという学習ツールと連携できる形式で出力することで、効率よく単語を覚えられます。Ankiについては、また別の機会で。

単語・フレーズ、例文、意味という表形式にすることで、Ankiに直接利用可能
『Factfulness』(Hans Roslingほか、2018)から引用  

この方法で、効率よく多読を進めることができるでしょう。


「多読」と聞くと、修行のように感じるかもしれませんが、そんなことはありません。自分の好きな本を好きなように読んでいるうちに、自然と英語が身につくのが理想です。

もちろん、洋書を読むのは大変です。そのため、できる限り省エネで読めるようにして、読書を楽しむことに集中しましょう。そうすれば、楽しんで洋書を読むことができると思います。

幸あれ!

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