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ダンボールと犬

猫は、箱が好きだという。せっかく買った猫用ベッドよりも、それが入っていたダンボールの方に夢中…という話を見かけて。

「じゃあ、犬は?」

という素朴な疑問が湧いたので、試しに我が家のマルチーズ・すずを突っ込んでみたところ…非常に嫌がられた。そういえばこの子は、犬用ベッドが大好きな子だった。猫とは違うのかもしれない。

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心ない人間がそんな実験をしてしまったせいか、すずはそれ以来すっかりダンボール嫌いな犬になってしまった。

しかし、そうなると「じゃあ、どのくらい嫌なんだろう…」という疑問が湧いてくるのが人の心というもの。好奇心は止められない。次にダンボールが届いた日には、さっそく実験である。

今回はダンボールの中に餌入れを置き、おやつを設置して反応を見てみる。

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お。どうやら近づくのも嫌、という程ではないらしい。あれを何とかして取れないものか、と興味は津々のようだ。

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しかし、中に飛び込むまでの勇気は無いのだろう。代わりにダンボールを鼻先で押してみることで、どうにかならないかと試行錯誤している。

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が、鼻先で押したからといっておやつが飛び出てくるはずもない。ここで押してダメなら引いてみろ、とばかりに。くわえて引っ張ってみる、という賢さも見せる犬。かわいい。

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そうして、引っ張っているうちに。おやつではなくダンボールも美味しいのではないか、と思えてきた犬。賢くない、そんなところもかわいい。

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とはいえ飲み込んでは大変なので、口の中からダンボールの欠片を取り出して「これはおやつではない」と言い含める。しかし反抗心たっぷりな犬に、うじゃうじゃ抗議される。

そんなこんなの一幕もあって。最後まで中に飛び込んだり、ダンボールをひっくり返したりというような大がかりな荒技は繰り出せなかった犬が。これが最適だ、と思い至った手段が…

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飼い主におねだりして取ってもらう、という反則ワザだった。こうやって半ば拗ねながら、おねだりの視線を向けてアピールしてきたところで。飼い主の心がズギュンとやられた為、実験はおしまい。

どうもこの犬、普段からわりと諦めが良いというか…一生懸命飼い主を見つめたら、どうにかしてもらえると考えている節がある。でも、そうやってかわいさを前面に出してくるところが、実は結構好きだったりするので。

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たぶん自分が男だったら、小悪魔ちゃんに振り回されたいタイプだったんだろうな…と犬を見ていると、よく思う。

犬に日々振り回されながら「うちの犬は、なんてかわいいんじゃろうか!」とうわごとのように繰り返す日常を考えると。女に生まれてきて良かったのかもしれない…。



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ユルリラム
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