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愛らしい子犬は、天国と地獄をみせる

マルチーズのフクと過ごした時間は、総じて甘やかでスイートな日々だったと記憶している。

し・か・し!

すずとの生活は、スイート成分が20%くらいしか存在しない。「なんなの、子犬との日々って…もっとこうキャッキャうふふな世界じゃないの!?」と予想を裏切られまくっているのが現状だ。

いや、たしかにかわいい。ふわふわ毛玉は最強にかわらしいのだけれど…

それ以上に心配や大変さが、生活の大半を占めている。

まだ何も知らないこの子に「人と生活する」ということを教えるのは、思っていた以上に大変なことだった。やって良いこと・悪いこと…というか、危険かそうでないかの区別すらついていないので。常に安全に過ごせる目配りをして、気を張った状態でいなければいけない。

また時には心を鬼にして「ならぬものはならぬ」ということを、この子の安全の為には伝えなければいけない。しかしそれで「叱られた…」としょんもりしてフテ寝なんてされたりすると、心が抉られるし…

水入れで遊んで濡れたので、風邪をひかないようにとドライヤーで乾かしてやれば「すごく嫌なことをされた」と拗ねられるし。

昼間に散々寝倒して夜に元気になった犬に、寝ようとしたところで深夜の大運動会を開催されて。ごそごそされると、どうにも安眠できないし…トイレに起きればそのままなし崩しに遊びに持ち込まれる。(短いしっぽをパタパタさせて嬉しげに飛びつく犬には逆らえない…)

夜中に犬の小さな叫び声で目が覚め、何かあったのか体調が悪いのかと不安になる。(どうやら毎回ただの寝言のようだ。こんな寝方をしているから夢見が悪くなるのでは…?)

退屈そうにしていても気にかかるし、暴れていても心配になり、調子が悪そうに見えると不安で押しつぶされそうになる。(最初の3日間、寝ては起きてのハイテンション暴れん坊タイムの連続だったせいで。4日目はバテてほぼ1日中くったりしていた…)

なんかもう子犬と居ると、フィギュアスケートを見ているとき以上に不安と喜びとのジェットコースターで。全く心も身体も安らがない。

子犬と暮らすって、思った以上に修行の日々だ…。


子供の頃にも、子犬から飼っていたことがあるはずなんだけどなぁ…。

思い出補正だろうか?外飼いだったから?それとも親が大変な部分を請け負ってくれていたから?

記憶の中での子犬との生活は、大変さよりも幸福の割合の方が断然大きいイメージがあった。

(写真は、豆柴サイズの雑種犬コロちゃん。猫派から犬派に宗旨変更したのは、子犬だったこの子にペロッとされたから。)

この子もいたずらっ子だったけど、こんな精神的修養を積まされるような日々ではなかった気がするんだけどなぁ。やっぱり外飼い/室内飼い、責任感の違いなんだろうか。


今は、遠方への出張の日のお留守番はどうするか頭を悩ませている。

子犬なので食事回数が多いのだが、外に出ていると朝晩しかやれない上に12時間近く間が空いてしまう。子犬の低血糖は死に繋がるというし、自動給餌器が必要だろうか…?遊びに夢中になって水をこぼしてしまったらどうしよう…ケージはかなりのストレスになるようだけれども、入れる方がいいのか?物を片付けた寝室で過ごさせた方が良いのか?ストレスで体調を崩したりはしないだろうか…不慮の事故でもおこってしまったらどうしよう…

と、もう心配しかない。

だって、この犬。ふわふわの毛玉でできているから割合に大きく見えるけれど…たったの1.1kgしかないのだ。子供の頃にハムスターとかセキセイインコとかうずらの雛とか、小さな動物がころりと死んでいくところを見ているせいか。小さな生き物は油断したらすぐに死んでしまうのでは、という不安が大きい。

おかげで、なんだかもう「このまま一生、犬と一緒に引きこもって暮らしたい…」みたいな気持ちになってしまっている。

フクちゃんを含めマルチーズを何匹も飼ってきている叔母には「なんか娘が子供産んですぐの頃みたい、大丈夫よ」と笑われたけれども。初めての経験で何もかもが不安という点では似たようなものかもしれない。

ああ、早く叔母のような心の余裕が欲しいものだ…。


ごはんアカウントと化していたのが、すっかり犬との生活アカウントに…

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ユルリラム
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