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台地の上は住みやすい♬【都道府県シリーズ第2周:宮崎県 宮崎市編no.1-3】
宮崎県宮崎市は大淀川下流域の平野部で発展した都市です。
その平野部の地下には氷河期に形成された谷地形があり、縄文時代に海になったときに泥で埋められました。
前回記事はコチラ👇
今回も引き続き、宮崎市の地形と地質を探求していきましょう。
宮崎市南西部
もう1度、宮崎市の地形図を見ましょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1718668412985-61s9GCAYg9.jpg?width=800)
これまでは主に沿岸部や大淀川下流域の平野部を見てきました。
その他の地形としては、宮崎市の場合は台地が目立ちますよね。
大小さまざまな台地が点在していますが、特に南西部には広い台地が何段も連なっているように見えます。
拡大します。
![](https://assets.st-note.com/img/1718672181936-3gWwE6qgvI.png?width=800)
真ん中あたりには特に大きな台地が北東ー南西方向に広がっています。
標高的には、緑、薄緑、薄茶色の3段くらい?
![](https://assets.st-note.com/img/1718679325273-HZaV8tF6OG.jpg?width=800)
概ねで着色しました。
各標高は以下の通りです。
緑 : 50~ 90m
薄緑:100~150m
薄茶:160~200m
各台地の頂面は水平ではなく、緩やかな坂になっており、南西ほど高くなっています。
このことから、それぞれが河川侵食で区切られているものの、一連の面のようにも思えます。
台地の町
今度は国土地理院地形図で見てみましょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1718682661685-ABphOeeslW.jpg?width=800)
なおこの地域は宮崎市中心部の平野部から少し離れており、沿岸部の平野の幅が狭まっています。
そして中心部の平野とは丘陵地で隔てられており、主要河川は清武川(きよたけがわ:上図水色線)であり、水系も違います。
なお高速道路のジャンクション(上図赤丸)があったり、国道や鉄道は都城市(図の西方)と繋がっているなど、交通の要衝に見えます。
台地の範囲の概ね中心部にJR日豊本線の田野駅(上図青丸)があり、この地域一帯はどうも「田野」と言う地名のようで、気になったので検索してみたら、やはりそうでした。
この地域はかつては田野町(たのちょう)と言う独立した町であり、2006年に宮崎市と合併したそうです。
なお現在では田野地域自治区という合併特例区になっているようです。
田野地域の長い歴史
JR田野駅付近を拡大します。
![](https://assets.st-note.com/img/1718685681070-kbnFJuBV4E.png?width=800)
少しずつ標高の違う台地と、河川沿いの平坦地が広がっています。
段差こそあるものの平坦な土地が広がっているので、隅々まで利用されているようです。
駅周辺のように多くの建物があって人々がたくさん暮らしている場所もあれば、川沿いの平坦地は水田、一段高い台地は畑になっています。
![](https://assets.st-note.com/img/1718696159320-DXoAJ7BigF.png?width=800)
そして田野駅より南西に目を移すと、なんと遺跡がありました。
上図の真ん中あたりに本野原遺跡と記載されているのが見えると思います。
旧石器時代から縄文時代にかけての複合遺跡ということで、この台地には、昔から人が住んでいたことがわかります。
台地は河川より1段高いため洪水に遭いにくく、古くから住みやすい土地として認識されていたのでしょう。
旧石器時代から縄文時代にかけての複合遺跡とのことですが、素人考えでは一見、集落の歴史がずっと続いていたと考えてしまいます。
しかし日本の後期旧石器時代が約35,000年~15,000年前で、それ以降が縄文時代と言うことで、かなり時代が長い。
また当時は狩猟採集生活だったことから、その時代その時代の様々な集団が、移動生活の過程で一時的に住んだということなのでしょう。
はるか昔から、何度も「すみか」として選ばれたこれらの台地は、果たしてどのようにして形成されたのでしょうか?
次回へ続きます。
お読みいただき、ありがとうございました。
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