仕事モチベが下がったら、アウトプットとアウトカムの違いを意識しよう
こんにちは。
食品メーカーの基礎研究部門で勤務して4年目の冷凍みかんです。
今回は、日々の仕事で悩んでいるモヤモヤと、
その悩みを乗り越える受け止め方・考え方について記します。
サラリーマン研究者の悩み
「私の仕事、会社の売り上げに貢献しているのかな?」
「私の仕事、世の中の役に立っているのかな?」
「まだ世の中に実装されていたり、インパクトを与えるような事業に関わっていない。何のために今目の前の仕事をやっているのか、わからなくなってきた…」
自分に与えられた仕事の意義がイマイチわからなくなり、
ぐるぐると思い悩んで、モチベーションが下がる。
自分の仕事を俯瞰してみると…
私に与えられた仕事とは、具体的には、ざっくり以下。
食と健康に関する最新の研究や今後の世の中の動向を調査
仮説を立て、検証するための研究計画を立てる
研究を行うための準備
研究を実施する
研究データを解析し、考察する
結果を論文にまとめる
上記を進めるためのミーティングや、各種申請書類作成など
そう、ニーズがあってそれに対応する仕事ではない。
いわゆる「シーズプッシュ」な仕事。
手元にあるもの(研究データや、そこから得られた気づき)が、
誰のどんな役に立つのかを探しながら価値を見出していくタイプの仕事。
研究職の仕事は、
営業や開発のように目の前にお客さんがいる仕事と異なり、
長期スパンで進める、という特性がある。
私の職場ではよく、次のように言われる。
長い。長いよ、成果が出るまでが。
私は現在入社4年目。
自分が携わってきた研究の結果はいくつかまとめて、
社内や、社外の学会で発表したり
社内の関連事業部門に伝えたりしている。
つまり、アウトプットはぽちぽちと出してはいる。
けれど、会社の事業や、世の中に実装された経験は、まだない。
だから貢献実感が下がりつつあるんだろう、
と、自分の状態を認識している。
そこで、私の今の仕事が将来どう活きるのかを考えた。
会社のビジョンとどう結びつくか。
誰の、どんな困りごとを解決するのか?誰の喜びを増幅させるのか?
そう、アウトカムを考えてみたのだ。
アウトプットとアウトカムの違い
一般的な定義は以下。
流れを整理すると、こんな感じ。
アウトプットは、何かをやれば自然とついてくる結果。
私の仕事でいうと、研究で得られたデータなど。
うん、確かに、ポジティブであろうがネガティブであろうが、研究の結果自体は、研究をやれば得られる。
アウトカムは、アウトプットに何らかの解釈や思いを加えて、
他者や周囲の環境に及ぼした影響のこと。
「考えて、どこかに渡す/実装する」プロセスありき、「渡す相手/実装する場」ありき。
ビジネスでは、アウトカムは、会社のビジョンや事業目的と結びつく。
自分の仕事のアウトカムを考えてみる
私の仕事のアウトカムは??
研究結果を論文にまとめて世の中に発表したら、どうなる?
会社は「〇〇について明らかにし、学術論文を出しました」とプレスリリースを出す
営業現場で、「自社の商品(研究内容と関連するモノやサービス)について、〇〇であることを科学的に明らかにした」と、折り紙付き商品として売ってもらえ、売り上げ貢献
新たな事業創出につながる、新たなお客さんをターゲットにできる
研究に興味を持った新たな他社がビジネスパートナーになってくれる(共同研究・協業)
(具体的な研究テーマを書けないので、言葉で伝えるのが難しい…、、、)
アウトカムを描くには、どうしたらいい?
なぜ、仕事の意義がわからない…と思い悩んでいた私が、
上記のようなアウトカムイメージを持てたのか。
それは、社内ミーティングで
研究データを社内の関連事業部門に伝えたとき、もらった言葉がきっかけ。
嬉しいお言葉。
こういう、自分とは他の立場の人の反応を得られる場をたくさん持っておくと、自分の仕事のアウトカムイメージを思い描きやすくなる。
こういうコミュニケーションは、
アウトプットをアウトカムまで持っていくためのモチベを保てるし、
シーズプッシュで仕事を進めている研究者にとってのお客さん(=研究結果を実装する先)を先んじて見つけることにもつながる。
アウトカムを考えたら、アウトプットを出し続けたいというモチベが増した
研究職、長期スパンの仕事で貢献実感や世間とのつながりが薄いと思うこともあるけど、私は、
孤独に論文調査、データ解析、論文執筆だけやるような研究職には、なるまい。
アウトカムを生み出せる、社内に、世の中に誰かの喜びを生み出せるようになる時まで、
可能な範囲で、
たくさんの場所・相手に対してアウトプットを続けていこう。そう思った。
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