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イギリスのコロナ事情:プランB発動へ!1月末までに全成人のブースター接種も💉【全文無料】

400人以上のオミクロン株感染者が確認さえているイギリス。ただし、全感染者の検査結果をゲノム解析しているわけではないことから、この数字は「氷山の一角」と見なされています。実際には国内に数千人の感染者がいると考えて良いでしょう。

また、「オミクロン株の感染者は2.5~3日で倍増していく可能性がある」という初期データが出ています。このまま推移すれば今月末までには合計100万人が感染する恐れも😲たとえオミクロン株の重症化率や死亡率が低かったとしても、感染者がうなぎのぼりならば結果としてイギリスの医療現場が逼迫することは自明です。

そこで、オミクロン株に関するエビデンスがさらに揃うまでの予防的な措置として、イングランドに「プランB」が導入されることが昨日(12月8日)発表されました。変更点は以下の通りです。

■12月10日(金)からマスク着用が多くの公共の場(映画館や劇場を含む)で義務化(※飲食店やジムなどは除外)
■12月13日(月)から可能な場合は自宅勤務を強く推奨
■12月15日(水)からナイトクラブや、座席のない500人以上の屋内施設、4千人以上の屋外施設、1万人以上の全イベントにワクチンパスポート(NHS Covid Pass)を導入

ビジネスが直撃されるナイトクラブは猛反発。「クリスマス前というかき入れ時に…」という嘆きが業界全体から聞こえてきます。先だってナイトクラブにワクチンパスポートを導入しているスコットランドとウェールズでは、それぞれ30%と26%の売り上げの落ち込みがあったそうですから、この懸念はごもっとも💦

自宅勤務が推奨されることにより、企業の多いエリアの飲食店やショップの利用者が激減することも予想されています。「公的支援がないと厳しい」という声も。

さらに、イギリスでは「職場の仲間とクリスマスパーティ(費用は通常、会社もち)」という習慣があり、食べて飲んで踊ってと深夜まで盛り上がることもしばしば。通常であればパブやレストラン、ナイトクラブなどは12月は予約でぎっしりであるものの、オミクロン騒ぎと今回の政府による規制強化で、すでにキャンセルが続出しているお店が少なくないよう。

職場のクリスマスパーティといえば、このニュースに触れないわけにはいきません。はぁぁ😓昨年末、当時導入されていたロックダウンなどのルールを破り、首相官邸で2回、教育省で1回、スタッフのためのクリスマスパーティが開催されたことが疑われています。というか、ほぼ100%行われていたと思われます。

この時期には、厳しい規制のためにイギリス中の人々が家族や友達との交流を断念し、コロナに罹患した近親者の死に目に会えなかった人も大勢いたのです。そのため、政府関係者がこっそりクリスマスパーティを楽しんでいたというこのニュースは極めて激しい非難を浴びています。

当初は「パーティはなかった」としらを切っていたジョンソン首相も、証拠として「スタッフらが昨年のクリスマスパーティについて冗談を言って笑い合う動画」まで公開されたことから(この笑っていた報道官は即辞任…)、いよいよ言い逃れができなくなって調査が入ることに。

この「パーティ報道」に追いかぶせるようにして今回の規制強化の発表が行われたため、「スキャンダルから国民の意識をそらせるための目くらまし」という非難の声も強く、わたしも正直それはあるだろうと思っています。ただ、公的な義務は義務なのでもちろん遵守していきますが…(と言ってもわたしはもともと自宅勤務、屋内ではマスク着用☆)。

そんなわけで政治的にはやや荒れ気味のイギリスですが(笑)、良い点としてはワクチンのブースター接種が好調なところでしょうか…。先週には「イングランドでは来年1月末までに全成人(18歳以上)がブースター接種を受けられるようにする」という発表がありました。接種間隔も今までの「2回目の接種から6か月以上」が「3か月」に短縮されることに。

ちなみにちょうど昨年の12月8日、治験以外で世界で初めて新型コロナのワクチンの接種がここイングランドで行われました。その接種を受けたのが、現在91歳のマーガレット・キーナン。彼女が笑顔でワクチン接種を受けられる喜びを述べ、人々に接種を促す様子は何度も報道されました。彼女はその後ちょっとした有名人になり、街でよく声をかけられているそう😁

また、懸念点であった「オミクロン株に既存のワクチンは有効なのか?」という問いにも、ファイザー製のワクチンに関しては「ブースター接種によって一定の効果が期待できる」というデータが上がってきています。具体的なパーセンテージや、他社製のワクチンについてはもう少し待たないとわからないものの、まったく対応策がないよりは良いですよね~。

さらに、現在のワクチンの効き目が思ったほどでない場合に備え、「オミクロン対応版」の開発も進めており、ファイザー製のものは3月までに完成予定だとか。

ワクチン確保に関しては今まで大成功を収めてきているイギリス。現在のブースター接種に必要な分はたっぷり蓄えがあります💉

2022年、2023年分のワクチンも多数注文済みです。イギリスの総人口は約6,700万人のところ、ファイザー製を3,500万回分、ノババックス製を6,000万回分、GSK製を750万回分すでに確保。さらに今回、ファイザー製を5,400万回分、モデルナ製を6,000万回分追加注文しました。オミクロン対応が必要になれば新しいバージョンのものを提供してもらう契約です。

しかしもちろん、ただワクチンの数がそろえば良いというわけではなく…。「ブースター接種を受ける資格をもつ人」が急激に増えたことから、各地でワクチン接種会場のボランティアが緊急募集されています。人手不足なんですね😅

わたしが前回接種を受けたときは2回とも、医療従事者はもちろんボランティアの方々のきびきびとした働きぶりと笑顔に本当に癒され、不安や緊張をまったく感じずにすみました。ブースター接種も来週受ける予定なので、現場で働いている皆さんにこまめに感謝を伝えていきたいと思います✨

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