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イギリスのコロナ事情:オミクロン株の出現でマスク着用などを義務化。クリスマスはどうなる⁉🎅【全文無料】

2021年7月19日に新型コロナウイルスに関するほとんどの規制を撤廃したイングランド。ワクチン接種がスムーズに進んだことから、状況は良くないなりに安定していて…。住民は4か月以上にわたり、新型コロナの存在を忘れそうなくらい「フリーダム」な日々を享受してきました。

ただ、わたしの周囲のイギリス人たちは口をそろえて「冬ごろには何か新しい問題が出てくるんじゃないかなー」と言っていて。今回、彼らの予言が奇しくも的中したことになります😅

そう、日本のメディアでも報道されている通り、南アフリカで発見されて急速に広まっている変異株(オミクロン株)による感染者が、イギリスやヨーロッパ他国、香港などでも相次いで発見されています。

これに対応すべく、ジョンソン首相は昨日11月27日に会見を開き、以下を発表しました。

■オミクロン株の感染者と接触した人は自主隔離が必要。
■【11月30日(火)より】公共交通機関と店舗ではマスク着用を義務化。ただし飲食店やレジャー施設は対象外。
■【11月30日(火)より】イギリス入国者は入国2日目までにPCR検査(アイルランドやチャンネル諸島からの入国は対象外)。陰性結果が出るまでは自主隔離が必要。

また、レッドリスト制度も復活。南アフリカ、ナミビア、ジンバブエなど、指定されたアフリカ諸国からイギリスに入国する際は、1人2,285ポンド(約35万円)を支払って10日間(11泊)のホテル隔離を行います。相変わらず高い…💰💦

マスク着用に関しては、イギリス内の他エリア(スコットランド、ウェールズ、北アイルランド)ではそもそも公共交通機関や店舗ではいまだに必須のままのところが多かったのです。イングランドはそれに倣うというか元に戻すだけなので大きな混乱はないでしょう。

大変なのは海外旅行です。イギリスでは入国者にPCR検査を義務付けましたが、PCR検査はラテラルフロー検査よりも高額だし、陰性結果が出るまでは自主隔離が必要です。そして、他の多くの国もそれぞれ入国制限を厳格化すると思われます。

したがって、「冬の間に他国にさくっとホリデーに行こうかなー」と思っていた人が「やっぱりやめようかな…」となる可能性は高いかと。まあ、イギリスに限って言えば、どうしても海外に行きたい人は夏と秋の間に旅行しているとは思うんですが。航空業界、旅行業界には厳しい動きです💦

そもそも「オミクロン株ってそんなにヤバいの?」という点については、今のところ不明。判明しているのは以下の2点のみです。

・変異度が高い(ワクチン接種者や他の株の感染者も感染リスクが高い可能性がある)
・感染率が高い

焦点となる「重症化率・死亡率」「ワクチンの有効性の変化」を分析するにはそれなりに時間がかかることから、イングランド政府はとりあえず3週間ほど時間稼ぎをすることにしました。

つまり、今回の規制導入は、オミクロン株の感染が国内で広まるのだとしても、そのスピードを遅らせるための措置なのです。感染を完全に封じ込めるということではありません。

このような姿勢に対して、イングランド内でもすでに「甘い!甘いでぇ~!!リスクを考えてもっと厳格に封じ込めるべき」という意見と、「危険性が低いかもしれない変異株に対して過剰反応しすぎ!」という意見の両方が…。わたし個人は、まあ現状ではこの程度の規制が妥当かな…と。公共交通機関のマスク着用はずっと義務化でも良かったと思っていますし😌

オミクロン株の出現により、ワクチン接種プログラムについても見直しが行われます。オミクロン株への既存のワクチンの効果を判定し、分量を変更したりワクチンに手を加えたりする必要があるかを見極めるのです。各製薬会社がワクチン自体に手を加える場合は100日ほどが必要。

なお、既存のワクチンとオミクロン株があまり適合していなかったとしても、ブースター接種によって少なくとも抗体とT細胞を増やせるため、重症化や死亡を抑えられる可能性が高いというのが科学者の意見です。とくにクリスマスデー(12月25日)に家族と会う予定の人は、効力が出てくる時期を考慮して12月11日までにブースター接種を受けることが推奨されています。

そして、今から3週間後、クリスマスデーの1週間前にオミクロン株に関する分析結果とその後の規制についてあらためて発表がある予定…!!全国で予約済みのターキーたちの運命は、そして家族そろっての陽気なクリスマスの行方は…!今年も年末まで展開が読めません🎅🎄💦

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