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文章力を鍛える7つのステップ

「文章力を鍛えるのに、おすすめの本はありますか?」と聞かれることがあります。おすすめの本があるかないかと言われると、正直「ありません」。なぜなら、文章力をきたえるには「何を読むか」よりも、「どう読むか」が大切だからです。

この記事では、文章力(特にSNS時代に“読まれる”“心を動かす”文章力)を鍛えるための「読み方」と、それをもとに組み立てた『文章力を鍛える7つのステップ』を解説します。



1.なんでもいいから「何を読むか」ひとつ決める。

まずは、自分の文章力を鍛えるために、ベースとなる題材が必要です。「何を読むか」をひとつ決めてください。多くの人が、ここでまず悩みますが、正直なんでもいいです。お気に入りの本でもいいですし、誰かがかいたブログやnote記事、ネットに落ちているコラムでもいいです。とにかく「読みたい」「読めそう」と思ったものを。ボリュームもジャンルもなんでもいいです。



2.なにも考えずにゴロゴロしながら読む。

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「コレ」というものをひとつ決めたら、ベッドかソファでゴロゴロしましょう!多くの人が文章力をきたえようと「意気込んで」読み始めてしまいますが、それが間違いです。

SNS時代、「読み手」が意気込んで読むことはありません。ベットでゴロゴロをしながらか、テレビを見ながらか、電車通勤をしながらか…、何かしらの“ながら”読みをします。まずは、その状態を再現すること。

意気込んで読んでみたところで、それは読者の感覚とは大きくズレます。まずは何も考えずに、“一読者”としてその題材を読んでみてください。



3.第一印象どう思ったかに目を向ける

そして「何も考えずに」読んでみたときの第一印象に目を向けてください。それが、“一読者”としての率直でリアルな感想です。「よくわからなかった」「おもしろかった」「感動した」「誰かに勧めたいと思った」「そもそも読みきれなかった」…、いろんな感想が出てくると思います。ぼやんとしていてかまいません。



4.こころが動くポイントにしるしをつけて読む

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1回目を読み終わったら、もう1回読み直しましょう。2回目は、「何も考えない」状態から、すこしだけアンテナの感度をあげて、自分の心の動きを感じながら読むことがポイントです。「おもしろい」「わからない」と言葉にできる感情に限らず、なんとなく「ん?」と抱いた、言葉にできない感覚でもいいです。

少しでも心が動いたポイントにしるしをつけていってください。“心が動く”感覚が難しければ、読みながらどう思ったかをメモするだけでもかまいません。



5.なぜそう思ったのかを分析する

2回目を読み終わったら、3回目。今度は、2回目でしるしをつけたところで「なぜそう思ったのか」を分析していきます。

たとえばこの記事の冒頭、

『「文章力をつけるのに、おすすめの本はありますか?」と聞かれることがあります。おすすめの本があるかないかと言われると、正直「ありません」。なぜなら、文章力をきたえるには「何を読むか」よりも、「どう読むか」が大切だからです。』

を読んで、「この記事を読んでみたい」と思い、この記事のここまでたどりついたのであれば、なぜ「読んでみたい」と思ったのかを分析します。

感じ方はそれぞれではありますが

・おすすめの本を「ありません」と言う人がいないから気になったから
・“「何を読むか」よりも、「どう読むか」”と初めて聞いて驚いたから

などさまざまあると思います。これくらいシンプルでいいです。



6.それを自分の文章に使うならを考える

5.で分析をしたことの抽象度を少しだけあげて、それを自分の文章でも使えるようにします。このステップが一番むずかしいかもしれませんが、一番のポイントです。これができるようになると、ぐっと表現の幅が広がります。

先ほどの、

・おすすめの本を「ありません」と言う人がいないから気になったから
・“「何を読むか」よりも、「どう読むか」”と初めて聞いて驚いたから

…これらの理由で「読みたい」と思ったという例を使って、

その抽象度を少しだけあげるとすると、

・読者にとって初めて知ることが冒頭にあるとつかみになる
・読者の常識をくつがえすことが言えると強い引きになる

…と言うことができます。

ここまで突き詰めて導き出された答えは、あなたの武器です。『文章の書き方』なんて本に書いてあるようなテクニックをただただ受け取るよりもずっと、あなたの身になっていることでしょう。



7.自分で実際に使ってみる

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最後に、6で身につけたことを実際に使ってみてください

例えば“読者の常識をくつがえすことが言えると強い引きになる”を使うなら

・1日1ツイートで、1ヶ月でフォロワーが1万人増えました
・Youtubeで顔出しせずにチャンネル登録100万人いきました
・お寿司を毎日食べているのに体が引き締まりました
・家から一歩も出ていないのにモテるようになりました
・歯を磨いたことがないのに虫歯が1本もありません
(※フィクションです)

なんてことも「引き」になりそうですし、自分の発信にあわせて使えますよね。分析と実践を繰り返して、表現の手札をひとつひとつ増やしていくことで、ぐっと文章力が鍛えられます。この実践は、まずはツイッターのような手軽なSNSからテストしてみてもいいと思います。



以上が、わたしが実践をしている方法を『文章力を鍛える7つのステップ』として言葉にしてみたものです。難しいと感じる方もいるかもしれませんが、まずはひとつ、自分の「手札」を増やすトレーニングをしてみてください。

ひとつ使えるようになったらもうひとつ、そしてもうひとつ…、その積み重ねによって、自分の表現の幅がひろがること、周りの反応が変わっていくことを肌で感じられることでしょう。


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