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学校を作っても、来ていない障がい児

前回の記事で教育支援について書きました。
教育の現場は本当に楽しくて、やりがいもあって、元気をもらえます。

ボロボロだった学校を綺麗に建て替えて
開校式をすると100人以上の子ども達が集まります。
隣の村からお祝いに来る子達もいます。笑。(開校式で振る舞われるごちそう目当てだったりもします)
みんなが笑顔になって、嬉しい嬉しい瞬間です。

ふと、100人の中に障がい児10名いるかな?と考えたことがありました。
どの国でも約1割ほどは障がいのある人がいる、と言われています。
ラオスやネパールでは発達障がいは障がいにカウントされない可能性も高いかなと思います。勉強や学校が苦手でも農業など居場所が至る所にあるので、困りごとが少ないのだと想像します。

一方で日本のように医療が充実していないことから、日本であれば十分な治療が受けられる怪我や病気などで、障がいが残るケースも。

そんなこんなで大体1割くらいかな?と想定。
これまで40ほどの教育プロジェクトを行ってきましたが、学校内に1人も障がい児がいない。という状況によく遭遇しました。

もちろん、障がい児が通学していることもあって、例えば視力障がいの生徒は見つけることが多い気がします。
怪我で片目が見えなくなった、とか 弱視で見えづらい など。

指や腕の障がいの生徒もたまに見かけます。
この生徒達は自分で山道を歩いて学校に通うことができるからだと思います。

都心部には数は少ないものの障がい児校はあります。ネパールはラオスよりも支援が入っている分量が多いので、私立の(国際協力で作った)子どもの頃から暮らせる施設もありました。
私たちもこれまでに目が見えない子ども達のための学校と寮を作ったこともあります。
とはいえ、数は十分でないので一定数の生徒は地元の学校に通っているはずです。


ネパールで建設した盲学校

調査をしていくと、通学できていない子どもの存在が浮かび上がってきます。いくつか理由があり
・足が悪く、歩いて通学することが難しい
・トイレなどの問題で通学を諦める
・知的障がい、精神障がいなど親がその障がいについて知識や理解が乏しく、どうしていいかわからない
・途中まで通っていたが、ついていけなくなり辞めてしまった
など。

家族仲がいいケースもあり、家で農業の手伝いをしながら明るく暮らしていることもあります。
ですが、行動範囲は極端に限られてしまい、社会参加や自分の能力を活かす機会はとても少ないと思います。


建設した幼稚園校舎に通う10歳の男の子。ダウン症だと思われますが、学校の先生は知識がなく対策を話し合うことが難しかったです。


◆全体的な活動紹介はこちらから


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