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福井【金津創作の森】星屑の子どもたち展で自分を思い出す

すごいものを見てしまって、ここしばらくはこの余韻の中で生きていました。
美術に詳しくもないから、上手く言語化できるか分からないけれど、書いてみようと思います。

北陸の福井県で暮らしていたら、芸術とは無縁の生活になるんでしょと思ったら、大きな間違いです。
石川県には金沢21世紀美術館があることは有名ですが、福井県にも唯一無二と言える美術館があります。

それが金津創作の森美術館です。

「森はあらゆる芸術の根源である」という基本理念をもとに、国内外の様々な芸術家の個展が開催されています。
建物周辺の森にある野外作品も合わせて鑑賞できるのも魅力の一つ。
JR芦原温泉駅からタクシーで10分ほどでこの森へ辿り着くことができます。


そこで現在開催されている展覧会が
淺井裕介展 星屑の子どもたち です。


淺井さんはマスキングテープや泥で絵を描く方。
今回の個展でも、福井を含めた様々な土地の土を使った泥絵作品と、陶器のクリーチャー達を展示しています。


今回のテーマは「消えていくもの/変化すること」がテーマとのこと。

毎日左右の絵を入れ替えて変化する作品や、展覧会の開催日数と同じ105の数の花を一輪ずつ消していく作品もあります。

前回見に行った時
今回見に行った時


実は、今回見にいくのは2回目です。
もう、すっかり感動してしまって。
変化を眺めて、体感したかったのです。
そしてあの感覚は何なんだろうと頭の中でずっと反芻していました。


それはとても言い表せないのですが、あえて言葉にするならば、生命の記憶を呼び起こす感覚、自分の原点に戻る感覚だと思います。

太古の地球からずっと続く営み。
一つの生命の中には、そこに辿り着くまでのたくさんの生命の記憶があって。
存在して、消えて、また生まれくるものの一部となる。
名前のあるものも、ないものも、時には形を成してないものさえも。

土の匂い、淺井さんの絵、足の裏で感じる感触。そして耳からは安土早紀子さんの音。
それらがすべて合わさって、私の中にもあったあった、それ知ってる、、、というかつての記憶を呼び起こす感覚でした。

みんな仲間だし、安心だし、もうずっとここにいたい。



だけど私のそのずっといたいという気持ちは叶わないんですよね。なんだって変化していくし、消えていく。

展覧会は期間限定。

そう、私もこの私という人間の期間は、限定されてるんだった。
永遠に続くんだけど、この私であるのは今のこの期間だけなんだったな。
じゃあ今日は何を見て何を感じ、動こうか。

そんなことを思いました。



現在金津創作の森美術館では、
6月27日木曜日まで
mt  ex at KANAZ FOREST of CREATION ART MUSEUM も開催中。
こちら限定のマスキングテープの販売のイベントも開催されています。


淺井裕介展 星屑の子どもたち は
8月25日日曜日まで開催しています。


もう本当に、たくさんの方に体感してもらいたい。
ぜひ今、そして何度でもいらっしゃることをおすすめします。


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