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目に見えない大切なもの。20回目は「ルール

⭐️自転車はこんなに便利なのに

私は都内に住んでいるので、電車、バス、タクシーなど交通の便に不自由はありません。でも、移動は基本的に自転車です。働いていた頃は電車通勤でした。自転車移動にシフトしたのは、公共交通機関はマスクをつけているのが息苦しいのと、自転車であれば景色を見ながら、いろいろな場所へ寄り道できる、呼吸筋力が鍛えらて、かつ思考整理されるから。電車通勤していたころは、コロナによるマスクで酸欠になり思考停止に、そこに中毒性の高いスマホの情報を見る。さらにBluetoothのイヤホンをつけて、見えない電磁波を浴び続けて、脳も体も疲労しきっている状態でした。
自転車は現在はほとんどが電動になっていますね。私は15年前の大学時代に購入したクロスバイクに乗っていますが、メンテナンスしにお店へ行ったら電動自転車専門店に。時代の変化を感じたものです。

自転車移動の唯一のデメリットは、都内は駐輪場に停めなければならないこと。駅前で駐輪場以外に停めると監視員が見回りにきて、駐輪禁止の札を貼られたり撤去されてしまう場合も。駐輪場も最初の1〜2時間は無料、それ以降は有料。月極の場所もあるほど。駅前の放置自転車の問題によるものか、駐輪場が整備され、駅前は確かにキレイになったかもしれませんが、なんかルールが厳しくないかと😅駐輪監視員の方の仕事も、どんな気持ちでやっているのかと考えさせられてしまいます。

⭐️クレームとルール厳格化がスパイラルに

駅前の薬局に勤めていた時、薬局の前がちょうどよい駐輪スペースだったのでしょう。薬局利用者以外の自転車置き場になることも。そしてタイミング悪く自転車の撤去があると、薬局に怒鳴り込んでくる方も。それ以降、自転車が撤去されても当薬局はいっさい責任をとりません、との張り紙を貼ったものです。

ちなみに韓国では人件費が上昇。そのため会社はアルバイトを雇わず、機械で代用できる仕事は機械が行います。その結果、学生がアルバイトできないという事態に。そこに国が無理やり仕事を作ります。その作られた仕事が、学校内の見回り。誰もいない部屋の電気が消えているのか、と警備員がやるような仕事😅この仕事をやっている学生たちも、やる意味あるの?とインタビューで答えていたのが印象的でした。

雨の日のコンビニ、傘立てのところには「傘の取り間違いがあっても当店はいっさい責任をとりません」という張り紙が。マンションでも、騒音、ゴミ出しなど、こと事細かに張り紙で記載されてたり。
公園では、「自転車の走行は危険なので禁止します」と自転車進入禁止の貼り紙。子供が遊ぶためにお母さんが自転車を少し置いていたところ、「お前の自転車か!」と怒鳴られていたところも見ています。

子供の声がうるさいから公園では静かにさせろと、高齢者からのクレームもあるとか。子供が無邪気に遊んでいる声を微笑ましいと思うか、騒音と捉えるのか。クレームとして訴えるようになってしまった背景には、ルールを厳格化することで、他人をルールで縛り付けることで自分の思い通りにしたい背景があるのではないのかと。

患者さんにお薬の飲み合わせや、残っている薬がないか聞くと、ボケているように思われて不快だと激怒。個人情報だ!と怒りだす人も。こちらとしてはお薬を安全に服用するために聞いているだけなんですけどね😅

食品業界も賞味期限改ざん問題が起きたら、期限を厳しく設定したり。
何か事故、事件があればその対策としてルールを厳しくします。
日本のニュースで報道されるのはネガティブな情報ばかり。それは人が注意を向けやすいから。
そのネガティブなニュースを見て、人は危険を避けようと無意識に行動するのです。

⭐️大手薬局でのミス軽減への不毛な工夫

株式上場している大手薬局では、調剤のミスをなくすために、株主の意見を聞きます。薬局勤務経験のない株主たちは、ミスをなくす対策として、1人薬剤師の店舗はもう1人増やすべきと言います。店舗に2人確保することは難しいため、全国の1人薬剤師の店舗では、監査用のカメラを置き、本社に派遣された薬剤師が全店の薬をダブルチェックすることに。カメラで処方箋と薬をチェックするため、文字が小さく、そこでまたミスが出ると責任追及のため報告書を書かされるとか。

薬局内でも間違えやすい薬であったり、見逃したりする場合はあります。機械やQRコードの進歩でだいぶミスは防げるようになったものの、完全にゼロにすることはやはり困難。ミスを防ぐための対策はもちろん大切ですが、間違えてしまった際に行う報告書の多さや責任追及の方法にも疑問を感じます。

⭐️病院はがんじがらめ

手術や治療での入院の際に、面談がいっさい禁止の時も。現在も多くの病院で面会禁止です。患者さんは人の表情や体温、波動を感じて体調がよくなる場合もあるので、それをいっさい禁止にすることで症状が悪化してしまった人も多いのではないかと感じます。そして病院内の勤務はさらに過酷になったとも。コロナウイルス感染初期に病院から感染者が出たとネガティブな報道があったからでしょう。病院内や施設内から感染者を出してはいけない、と重圧がかかり面会完全禁止、手指の消毒の徹底。ビル内の関係者以外の入場禁止など、病院以外でも多くのルールが徹底されます。入院患者は外出できないため、筋力を落とさないよう自力歩行できる人であれば歩行訓練が必要です。しかし、院内での感染をおそれて、隣の部屋に行くことも、違う階に行くことも禁じられてしまいます。

老老介護のため、ご夫婦でレスパイト入院(在宅での介護疲れを予防するための短期入院)された方がいました。ご主人は要介護5(一番重い)。奥様は要支援(自力で生活することが可能)ですが難病をお持ちでした。レスパイト入院時、ご主人と同じ部屋で入院できると思っていたのですが、その後お話しを聞くと、階が違い全く会うことが出来なかったとのこと。ご主人は自宅ではない環境と奥様が側にいなかったことで、自宅に帰ってきたときには、かなり体調が悪くなっており、夜中に夢を見たのか、叫び声をあげることも。しかし、その後は徐々に元気になっていき、たくさんお話してくださる時も。病院と自宅の行き来が増え、病院から帰ってきた時は毎回のように体調が悪化、もうダメでしょうと言われたことが何度もありましたが、自宅に戻ってくると家族が近くにいるので、みるみる回復していくのが印象的でした。

私の父は難病があります。治療のために2ヶ月ほど入院。免疫を抑えるステロイドを高用量で投与し、感染症予防のために入院期間が長く設定されました。コロナウイルスにステロイドが有効であると聞いたことがある方も多いと思います。ステロイドは免疫機能を全て抑えてしまいます。したがって強力で即効性はありますが、骨粗鬆症、高血糖、感染症、免疫不全など、多くの副作用がある薬でとてもリスクが高いのです。そのため、その副作用を補う薬が退院後も処方されます。父は病院内の隔離された空間で、ほとんど動くことができず、筋力が低下。本人も退院後は少しでもたくさん歩いて早く元気になりたい意識が強かったのでしょう。ステロイドの副作用を補う薬(高血糖対策でインスリン注射をしていました)を使用していた時期に道で低血糖症状で倒れて頭部を強打、救急車で運ばれます。その後も他の疾患で入退院をしていますが、病室から検査室までの距離を車椅子で移動させられると。「歩けるので、歩いていきます」と言っても、怪我したら危ないので車椅子に乗ってくださいと😅病院内のルールなんですね。おそらく歩いて検査のところへ行くまでに転倒、怪我された方がいてそれがクレームになったのではないかと想像がつきます。車椅子での移動は安全かもしれませんが、同時に歩ける人の健康を失っていることに気づかなければなりません。父は病院から帰ってくるたびに、どんどん体力が落ちているのが目にみえてわかりました。

⭐️ルールを守った人ほど体調を崩している

幼稚園、保育園、学校ではコロナ感染が出た時に勤務スタッフや子供たち、両親の出勤禁止期間、検査の徹底、濃厚接触者の範囲、などここでも多くのルールが決まります。決めなければクレームが出る、決める側も責任追及が怖いのでしょう。そこまでする?と思われるルールを厳しく決めます。

しかしそのルールを真面目に守ってきた人ほど体調を崩している現状があるのです。
マスクで脳の酸素不足による体調不良、手指消毒のしすぎによる手荒れ、湿疹、アレルギー症状の悪化、ルール徹底による仕事量の増加で従業員の疲弊、うつ病の発症。

みんなが気持ちよく過ごすためのルールが思わぬところで副作用を生み出しているのです。

外食業界は食中毒を出しニュースになれば廃業に追いやられます。そのため、最優先の項目として食中毒を出さないことが前提となるために、多くの食品は消毒されたものが使用されます。特になまもの食中毒が出やすいため消毒液の次亜塩素酸ナトリウムが多く使われています。それを口にするのも問題ですが、店側も少しでも利益をあげるために安く、美味しくしなければなりません。安くて美味しくするためには、脳に美味しいと錯覚させるような安い調味料たちが大活躍します。したがって安くて美味しいお店は人の健康のことを考えていることはほとんどないのです。

健康なくして、目的を達成することはできません。
外食が多い人は気づかずに寿命を短くしている可能性があることを認識しなければなりません。

⭐️職人が減らざる得ない現実

ファーストフードなど、安くて美味しいお店が増えている中、料理の素晴らしい技術をもったプロフェッショナル、専門家たちが減っている現実も。

健康的な食事を提供できる飲食店は安い値段にはできません。コロナ禍で飲食店での飲食は感染予防の観点から控えましょうと言われました。飲食店がまるで悪者かのように言われた時期も。この時に多くに飲食店が閉店に追い込まれました。私の近所にあったお店も多くが閉店していきます。そこに新しくオープンするには、安くて美味しいファースフードや定食屋など。多くの食事のプロフェッショナルの方々が職を失ったのではないかと思われます。

患者さんに素晴らしい帽子を作る技術をもった方がいました。2020東京オリンピックの開会式で使用した帽子を作ったとのこと。一つ一つ手作りされている帽子。機械的に作る帽子と違って素晴らしい技術だなと。しかしこの大会の帽子を作るにあたっても、口外禁止、守秘義務契約など膨大な契約をさせられたとのこと。「同じ帽子は契約上もう作れないんだよ。いろいろ厳しくてやんなっちゃうねぇ」と。「オリンピック効果で売り上げが上がったんじゃないですか?」とお聞きしたところ「全然売り上げ上がらないよ。膨大な契約書にサインさせられただけ。前は従業員たくさんいたけど、もう雇えなくてね。みんなやめたり、違うところいったり。継ぎたい人もいないし、これらはもっと職人が減っていくよ」と。現在、日本に出回っている帽子は安い中国製がほとんどで、素晴らしい技術をもっていても安い値段でないと購入してもらえないとのこと。大手メーカーやデパートは検査の基準が厳しく、販売手数料も高く、利益がでないからもう納品していないと。納品している会社はどこなのですか?とお伺いしたところ、個性豊かで素敵な帽子を売っている、一般的な帽子より値段がはるメーカー。私も8年ぐらい前に気に入って買った帽子で今でも愛用しているものがそのメーカーでした。職人を大切にする会社もごくわずかですが存在しています。しかし、大手企業ほど厳しいルールのため、素晴らしい技術をもった職人たちが減少していることにも気づかなければなりません。

⭐️自由そうに見えたイスラム

先日、トルコ文化センターに行ってきました。都内にいながら海外旅行をしているような素敵な場所。トルコはイスラム教であるため1日に祈りが5回あります。そのうちの1回の祈りに参加。小さな子供たちも参加しますが、日本と違うところは、子供たちが自由で楽しそうにしていること。日本であれば静かにしなさいと、無理やりにでも子供をおとなしくさせます。イスラム教では子供たちに無理にそのようなことをさせない。なぜなら子供たちが大人の様子をみて、自然にそのようになるよう自主性を尊重するからだと。

イスラム教ではハラル(許された)フードの食品しか食べることができません。
ハラルと反対の意味を持つ、ハラム(許されない)フードとして豚肉があります。イスラム教徒は豚肉を食べることができません。なぜ豚肉を食べることができないのか。新型コロナウイルスも豚などの家畜を媒介して人に感染したのではないかと諸説あります。特に豚は人と遺伝子が似ているため、感染しやすいのです。

そしてハラルフードでは、動物を殺すとき、祈りを捧げて殺しているので食べることができるのだと。したがって、祈りをささげずに殺している動物は食べることができません。日本の豚、鳥、牛は効率性を重視するあまり、銃で頭をぶち抜いて殺したものを食べていると。食べ物は私たちと同様に生き物であり、簡単に殺したものを食べている私たちはどうなのかと考えさせられる内容の話でした。

⭐️内実よりルールが優先される社会

農薬の回にも扱ったように、茶葉や野菜の生産には多くのルールが課されています。これを守っているから安心、安全でしょうと。しかし目に見えないところで健康被害が出るようなレベルで改正がなされているのです。それに気づいている人もいますが、本来の方法で行うと利益が出ないような仕組みになっているのは確か。真面目な人たちが廃業においやられているのです。

薬局で厳しいルールが決められているのと同様に、他の会社でもルールが定められています。ルールは守るものではありますが、日本はさまざまな無意味なルールで自分の首を絞めていると思えます。それはマスクも同様で、マスクをすることで健康被害があること、酸欠不足により原因不明の体調不良で悩まれている方の方が多いことを忘れてしまっているのです。

マスク着用はマスク未着用に方に対する暴力事件がニュースで報道されたからと言っている人もいます。しかしネガティブな出来事の8割は現実にはなりません。マスクしろと言われたら、素直にすれば何事もなく済むでしょう。

日本はお財布も無くしても手元に戻ってくる場合がほとんど。東京は世界で最も安全な国と言われています。先日、私自身、お財布をなくしてしまい、こころあたりのある場所にダメ元で電話😭レジの近くに置き忘れたものを届けて下さった方がいたようで、日本はなんて治安がいいんだと思ったほど。
自転車も鍵をかけなくても盗難にあうことはほとんどないにもかかわらず、日本人は必ず鍵をかけます。それは自己責任論の一人歩きの結果なのかもしれません。

退職後に区役所、年金事務所やらにお世話になりましたが、ここにマスクをしないでいくと、必ずといっていいほどマスクしてくださいと。公務員ほど変化が受け入れられないんだと認識できます。

海外では子供の声がうるさいということはありません。子供の声を聞き、それを聞いた高齢者たちが笑顔になる。うるさいと言っている高齢者も小さい頃は同じような子供だったことを忘れてしまったのではないでしょうか。

私は新しい試みとしてSNSの利用を開始しました。ずっと見る側だったため使い方には一苦労。ダンス動画をストーリー機能を利用してあげたいと思ったのですが、通っているダンススクールでは動画の投稿はNGとのこと。おそらく個人情報の問題でクレームがあったのではないかなと。

⭐️日本が停滞している原因は?

現代人が1日に受け取る情報量中世の人の一生分以上。もはや見たものはすぐに古い情報となり、人の記憶から忘れられてしまうレベルです。

決められたルールも時代に合わせてすぐに変えていくスピード感。今の日本に1番必要な要素ではないでしょうか。

人は本来、自ら考え、行動し、結果を出していくことに喜びを感じていたはずです。しかし、いつからかルールに縛られてそれ以上の発想をしなくなりました。日本はルールが厳しくなりすぎました。それが新たな発想力の低下、賃金停滞、幸福度が下がる原因になったのです。

マスク解禁が3月中旬ごろから開始されるのでは、とニュースで報道されています。マスクを外すことで隠れていた口元が見えるわけですが、今まで見えなかった口の中はどうなっていますか。虫歯、歯周病、黄ばみなどで歯科受診が増えるのではないかと想像しています。口の中は見えないようで全身の健康に関与しているのはご存知ですか。口の中の健康全身の健康と言われるほど。しかし、日本人は予防治療に重点をおかず、虫歯になってから受診するという先進国と真逆の考えをしています。それにも理由があります。

次回の目に見えない大切なものは「口腔」です。

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