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完璧主義との付き合い方(2)

前回は完璧主義が日常生活に与える影響について見てきました。


今回は、その根本にある原因に迫ってみましょう。


【完璧主義になる原因】


皆さん、自分がなぜ完璧を求めてしまうのか考えたことはありますか?

実はその原因はさまざまです。

完璧主義には、高い目標を持ち、質の高い仕事を目指すという良い面もあります。

しかし、行き過ぎると逆効果になってしまうことがあるのです。

では、具体的にどのような要因が完璧主義を生み出すのでしょうか。


幼少期の経験

子供の頃の経験は、完璧主義の形成に大きな影響を与えることがあります。
例えば、両親や先生から「もっと頑張れば」とよく言われたり、「100点取れてえらいね」と成績で評価されることが多かったりした人もいるでしょう。
このような経験が、「完璧でなければならない」という思い込みにつながることがあるのです。
そして、この思い込みは長年にわたって無意識のうちに影響を与え続け、自己評価の基準を過度に高くしてしまうことがあります。


社会的プレッシャー


現代社会は競争が激しく、学校でも職場でも常に他人と比較されているような感覚に陥りがちです。
さらに、SNSの普及により、他人の華やかな一面を日常的に目にするようになりました。
これにより、「自分も負けていられない」というプレッシャーを感じやすくなっています。
このような社会的プレッシャーは、自分の本当の価値や目標を見失わせ、他人の基準に合わせようとする無理な努力を引き起こすことがあります。


性格の特徴


几帳面で細かいところまでこだわる人、そして責任感が強く真面目な人ほど、完璧主義に陥りやすい傾向があります。
注意深さや真面目さは素晴らしい長所ですが、行き過ぎるとかえって自身の成長や活動の妨げになることもあるのです。
このような性格の人は、小さなミスも許せず、常に最高の結果を出そうとするあまり、時間や労力を必要以上に費やしてしまうことがあります。



自尊心の低さ


「このままの自分では不十分だ」と感じている人は、完璧な行動を目指すことで自信のなさを補おうとすることがあります。
しかし、この方法は多くの場合、悪循環を生み出してしまいます。
完璧を求めるほど、自分の欠点や不完全さが目立つように感じ、さらに自尊心が低下してしまうのです。


失敗への恐怖

過去に大きな失敗をして傷ついた経験がある人は、「二度と失敗したくない」という思いから完璧を追求するようになることがあります。
この守りの姿勢が、かえって柔軟性を失わせる原因となりかねません。
結果として、新しいことへの挑戦を避けたり、リスクを取ることを恐れたりして、成長の機会を逃してしまうことがあるのです。


成功体験

意外かもしれませんが、高い基準で成功を収めた経験が、「常に完璧でなければならない」という考えを強化することもあります。
一度味わった成功を維持しようとするあまり、過度なプレッシャーを自分にかけてしまうのです。
このプレッシャーは、次第により高い目標設定につながり、達成感よりも不安や焦りを生み出す原因となることがあります。


いかがでしょうか?
ここまであげた原因の中に思い当たるものはありましたか?
完璧主義の原因を知ることで自分自身をより深く理解できるかもしれません。


次回は、完璧主義から自由になるための具体的な方法をご紹介します。
日常生活でできる小さな工夫から、思考パターンの変え方まで、実践的なアプローチを探っていきましょう。
完璧主義との付き合い方を変えることで、新たな可能性が開けるかもしれません。



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