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語源から彩る~can~の根本的意味は~know~

皆さん、こんにちは!
優凛です!

今回のテーマは”助動詞 can の語源"です!

助動詞を初めて学んだとき、
その意味の多さに圧倒されたのを今でも覚えています!

この記事の主役である”can”
・「能力」
・「可能性」
・「許可」
3つの意味がありますよね!
「なんでこんな意味多いの??」
と高校時代、何度も頭を抱えました!!

今回、
その「なぜ」を歴史的通時的に
主に語源を元に記事を書いていこうと思います!!

この記事を読んでくだされば、
"can"の語源を知り、
3つの意味はしっかりと単純な暗記ではなく、
理解できるようになるはずです!

では、いきましょう!!

1:~can~の語源

いきなり言ってしまいますが
タイトルにもあるように
~can~の根本的意味は~know~です!!

紹介します!!
現在、普通に見る助動詞"can"ですが、
実は昔からこの形であったわけではありません。

今の"can"のもとの姿は、、、"cunnan"でした!!

「だから何??」

と思うでしょうが、言わせてください!笑

「ことば」とは、今でもそうですがどんどん変化してきています。
常に変化の最中にあり、
まるで形を変えながら進化していく生き物のようなものです!

そのような進化の過程で「形」だけでなく
「意味」も同じように変化し、派生していきます!
それこそが意味が複数になる原因だと私は思います!

今ある「ことば」には全て歴史があり
今私たちが使っている「ことば」とは、
その長い長い時間の末の結果
であることを
皆さんに紹介させていただきたいです。


一番言いたいことをまとめると、

「意味」は変化や派生したりして多様的になるけども、
もとを辿れば”1つ”!

具体的に言うと、
現代の~can~の意味は最初に言ったように
・「能力」=「〜する事ができる」
・「可能性」=「〜する事がある」
・「許可」=「〜してもよい」
3つと意味が複数ありますが、
もともとは1つだったということです!!

その”1つ”を知るために「語源」を紹介させてください
"can"の語源は、"cunnan"!!! 
意味は
現代の"know"=「知っている」=「既知」です!

今の"can"の3つの意味は
その語源である「cunnan」=「既知」からの派生形なのです!

詳しくいきましょう!

2:変化と派生

図にすると以下のようなイメージです!

画像1

もともとの意味は「既知」=「知っている」

「知っている」から「〜する事ができる」という「能力」に変化し
「知っている」から「〜する事がある」という「可能性」に派生し
最後に、
「知っている」から変化した「能力」があるから
「〜してもよい」という「許可」の意味を表すようになった。
そのような歴史が観測されています。

~can~に「能力」「可能性」「許可」の3つの意味がある理由は、
語源である「既知」という意味からの変化や派生の結果
ということになります!!

どうでしょうか?
語源を知ることで、
"can"の意味の理解の手助けができていれば幸いです!

そしてもう一つ語源を知ると良い事があります!!
今度は例文を用いて紹介します!


3:~can~の「可能性」には条件がある?!!

助動詞~can~には、「可能性」の働きがあります。

しかし、いつでもその意味を使えるわけではなく、
~can~が「可能性」を示すには条件が必要とされています!

条件:話者自身が話す内容を知っている事

この条件は、2:変化と派生で話したように、

~can~の語源:~cunnan~ 
意味:「知っている」=「既知」

「既知」=> 「可能性」へと派生

~can~の「可能性」は語源である「既知」から派生したものなので
つまり、
「可能性」の"can"を用いるという事は、
「知っている」事が大前提なんですね!

例文を見ていきましょう!

Bee stings can be very painful.
(ハチに刺されると、とても痛い事がある)

「可能性」の意味の~can~が用いられています!
つまり、以下のように深読みできます

この文を発話は、
「ハチの存在を知っており、また刺されると痛いということ」
知っている


**もし、仮にこの文の話者がハチを知らない場合**

~can~で「可能性」の意味を表すことはできません!!

では、代わりに用いるのはなにか?
答えは~may~です!!!

**

~can~には「可能性」の意味があり、
~may~にも「可能性」の意味があります。

~may~は次回の記事にしようと考えていますが、

「可能性」の~can~と~may~の使い分けの基準を
先に言ってしまうと、
「知っているか知らないか」
です!


§ EXTRA 
§

次の例文には、~can~が用いられるのは、きわめて不自然とされています!
なぜでしょうか??

Will you answer the phone?  It *can/may be your mother.
(電話に出てくれないか? 君のお母さんかもしれないよ)

今その場で鳴っている電話について言っているのだから、
あらかじめ、約束などしていない限り、
「お母さんかもしれない」という事を知っているなんて不自然ですよね!

よって、「知っている」を前提にしている~can~ではなく、
~may~が用いられやすいのです!!!


4:院生の一言

皆さん、いかがだったでしょうか?

語源を知って得られること!
・なぜ~can~の今の意味が3つであるかという事が理解できる。
・他の似たような助動詞と区別する基準を知る事ができる。

語源を知ることで、得られる恩恵はでかい!!!
と、もし感じていただけたら幸いです!

この記事を読んでくださりありがとうございます!!

次回は助動詞の~may~についてです!!!
ぜひまたお会いしましょう!


参考文献
江川秦一郎(1991)『英文法解説』(改訂三版) 金子書房.
保坂道雄(2014)『文法化する英語』開拓社.

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