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精神科入院日記(26日目)

3/26   金曜日    晴れ    今日は朝起きると雲ひとつない青空が広がっていた。霞もなく連なる山々が綺麗に見渡せる。今日は外出禁止の日なのが残念な陽気だ。いつも通り、朝ご飯を食べ、体操をする。それから同じ部屋の二人と話をした。二人とも40歳を過ぎているが、独身を謳歌していて、「自分で生きている。」という自信に溢れているように見えた。私はどうだろう、、専業主婦で入院費も夫が払う。なんだか、自立してない自分、力のない自分に自信が無くなってしまった。

元気を出そう!そう思って昼食をとり午後から隣のベッドの人とまた卓球をした。今日は昨日よりラリーが続くようになっていた。何事も毎日少しずつの積み重ねで上達していく。私は子育てと重ねて考えてみた。子育て中はいつも完璧でなければと、何か焦っていたのかもしれない…少しずつの積み重ねが大切だったのだろう。

卓球の後、お風呂に入り「家族という病」という本を呼んだ。「一番近くて遠い存在が家族」と言う文章が心に残った。「家族」と言うだけで、なんだか何でも分かっている気になっている自分。よくよく考えれば家族一人一人の事をどの位知っているのだろうか…家族というだけで何でも許されるような傲慢さが自分の中にみえてきて、考えさせられる本でした。退院してまた夫のところに戻ることになったら、近すぎるからこそ見えてないものを目を凝らして探してみよう。何か見つかるかもしれない…

しばらく本を読んで、いつも通り6時に夕食を食べた。あとは、消灯を待つのみ。今日も無事一日が終わった。

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