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「人間の本体は首から下」だと思う理由。



1.「妄想の世界」から抜け出す


ブッダが悟った瞑想法を簡単にいうと、「今を観察する瞑想」です。

人間は脳が発達しすぎたせいか、「自分が今何をしているのか」を意識しなくなったのだと思います。

多くの人が、過去や未来のあれこれで頭の中がいっぱいです。

初期仏教が目指している境地を簡単にいうと、「妄想の世界から抜け出すこと」です。

「今この瞬間」だけを認識することです。



2.進化論で考える脳


『脳はいいかげんにできている その場しのぎの進化が生んだ人間らしさ』(デイヴィッド・J・リンデン著)という本を以前読みました。



脳科学ブームで、脳がいかに素晴らしいかが語られがちですが、神経科学者である著者は「脳がいかにいい加減であるか」を記しています。

著者曰く、「脳は精巧なコンピュータなどではなく、進化の過程で歪に発達した建築物のようなもの」だそうです。

彼は、「神や宗教や夢は、“左脳の物語作成機能”によるものだ」としています。

脳についてはまだまだ未知のことが多いため、完全に断言はできませんが、興味深い内容です。



3.腸が本体?


近年、腸が「第2の脳」と言われ、注目を集めています。

脳がないミミズは約4.6億年前に誕生したとされています。

進化の順序で考えると、腸→脳の順番です。

藤田 紘一郎著『「腸にいいことだけ」をやりなさい!』では、「脳は、もともと腸が自分の生存を有利に運ぶために備えつけた器官であった」と記しています。




4.人類は観念(妄想)の世界を生きている


世の中を見て回すと、妄想で溢れかえっています。

広告やらアニメやら映画やらと、ありもしないファンタジーの世界があちこちにあります。

以前は私もそういった物語の世界が好きでしたし、感動したり心揺さぶられる快感があったのも確かですが、所詮はフィクションで、妄想の世界を生きることはくだらないと思うようになりました。



5.人間も動物にすぎない


結局、「人間も動物にすぎない」という一点に帰結するような気がします。

「食べて食べられての自然のエコシステムの内部にいる存在」に過ぎないのに、近代化によって、「安定した食料」や「安心して眠れる場所」が得られるようになったがために、「自分が動物であること」を忘れて、観念の世界を生きているのです。

「あの時あんなことしちゃった」とか、「未来はどうしよう」などと考えている動物は人間くらいだと思います。



6.運動が体に良い理由


運動は最高の抗うつ剤です。

なぜ運動が体に良いのか、それは明白です。

動物だからです。

運動しないと、徐々に体は衰えていき、心も病気になります。

他の動物は食料を得るために一生懸命動き回ります。

体を動かさずに食料を得られる哺乳類の方が、自然界では異常なのです。



7.結論


人間も動物。脳の観念の世界はどうでもいい。

何か選択に迷ったら、「自分の本体である肉体のためにはどちらが良いか」を考えて行動すると、結果的に「今この瞬間の幸福」が得られると思います。

いつかの未来のために睡眠を削って働くようなことは、馬鹿馬鹿しいことです。



もっとこういう考え方をする人が増えれば良いなぁと思って発信しています。




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