兄妹で眼の色が違う

　同じ両親から産まれたのに。スウェーデンの友人エリアスを訪ねてストックホルムを訪れた。妹のエレナを紹介されたが、金髪青い目のエリアスに対し茶髪に茶色い目のエレナ。遠慮しつつも、同じ親よね？と訊くと、そうだよ、と。たとえ両親が金髪でなくても2人共が金髪の遺伝子を持っていれば子供で金髪が発現したり、組み合わせによって兄弟で目や髪の色が違うことはあるそうで。昔習った生物でそんな感じの遺伝の仕組みの説明があった気がするが、不真面目学生だったので、ちゃんと理解していなかった。

　そのエレナに紅茶ポットを買いたいと相談すると紹介された紅茶の専門店では、それほど惹かれるものはなく2軒目の食器のお店でこの黄色いポットに出会った。

　EU各国を訪れてヨーロッパの街並みは見慣れていた私でもストックホルムは美しいと軽く感動した。中でも建物の壁の黄色と真っ青な空のコントラストが印象的だった。スウェーデン国旗と同じ、黄色と青の組み合わせ。緯度の関係なのか、見たことのない青い色の空だった。日本の青空は色鉛筆の青というより、そこに白やグレーを混ぜたような色だが、スウェーデンの青空は文字通りの青。建物の壁の黄色は国旗より柔らかな卵色で白や茶色の窓枠ともマッチしていた。その黄色がとても気に入ったので黄色のポットが欲しくなったのかもしれない。

　持ち帰ってみると、実はこのポットMade in Englandだった

マガジン「キッチンの異邦モノ」vol.3
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https://note.com/yunyuan/m/m4a1587f376ab