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京都【泰山タイル考】布目タイル編③(結論)

京都を代表する産業とは? そう「織物産業」です!布目タイルは「織物産業の布から発想を得た」っと言われているんですね… なんでやねん! これは全くの見当違いな話なのです!!いわゆる、泰山タイルあるある「っと言われる」&「根拠のない噂レベルの話」ってやつです。 結論を端的に説明します。 布目タイルの発想の原点は藁でした。雨の日、資材置き場の足場がぬかるみ滑ったため、それを藁で抑えていました。この藁がすぐにぐちゃぐちゃになり機能しなかった為、穀物を入れていた麻袋(後のドン

    • 京都【泰山タイル考】布目タイル編②

      無機質なタイルの欠点とは…? スベる。 そう、めちゃくちゃスベったのです!! タイルが使われた場所、靴を脱ぐ脱がないの生活スタイルの違い、履き物の違いなど、そもそも海外と日本とでは、生活環境が違い過ぎたのです。 陶磁器試験所には、そのようなタイルの欠点を集め、記録した資料も。 よく勘違いされていることですが、陶磁器試験所では、美術的な価値のある陶磁器を中心に、新たな開発や学術的な研究などが行われていたと思われがち。 実際は日本に伝わった陶磁器を、日本の風土や生活環

      • 京都【泰山タイル考】布目タイル編①

        ども。泰山タイル大好き、ゆん太です。 喫茶築地の記事を投稿後、様々な方面から反響を頂いております。ありがとうございます。 さて、ここ最近ある有名デパートの建物装飾に関する調査報告書を拝見する機会がありました。じっくりと読み込んでいたところこんな内容が。 「布目タイルだから、これは泰山タイルである。」 それ以外の理由は無し。 納入や施工に関する資料がなくても、例えば「サイズ、釉薬の窯変具合、張り方、竣工時期、建築家」など、もう少し判断に慎重であっても良いと思うのですが

        • 京都【コーヒー屋さんめぐり】四条編②

          ども。京都でグルメ街歩きツアー「ゆんたびグルメツアーズ」を主宰している、ゆん太です。 京都【コーヒー屋さんめぐり】四条編①、おかげさまでたくさんの反響をいただいています。ありがとうございます。 つづきの②です。では、よいコーヒー屋さんめぐりを〜。 エレファント ファクトリー コーヒー (ELEPHANT FACTORY COFFEE) 木屋町の路地裏、まさに隠れ家コーヒー店。なんと深夜1時まで営業。夜に美味しいコーヒーが飲める貴重なお店です。お店で扱うコーヒー豆は北海

        京都【泰山タイル考】布目タイル編③(結論)

          京都【コーヒー屋さんめぐり】四条編①

          ども。京都でグルメ街歩きツアー「ゆんたびグルメツアーズ」を主宰している、ゆん太です。 グルメツアーの開催をはじめ、グルメ系テレビ番組や雑誌の企画協力も行なっています。ちょこっと出演もあったり。 はじめに 京都には世界中の人を魅了する美味しい食べ物がたくさんあります。その中でも今、特に注目を集めているのが、京都のコーヒーです。 そこで、“コーヒー大好き”ゆん太が、自信を持ってオススメするお店をご紹介したいと思います。自分がそのお店に行き、目で見て、舌で感じ、店主さんとの

          京都【コーヒー屋さんめぐり】四条編①

          京都【泰山タイルめぐり】喫茶築地編③

          話を喫茶築地の乱張りタイルに戻します。 喫茶築地の乱張りタイルは、どのような経緯で誰により張られたのでしょうか? 喫茶築地が店主自らによる設計であることを知った僕は、当初、一つの仮説を立てました。「店主が集めたタイルを、自ら日曜大工的なDIYで張ったのではないか。」 この説、全くの見当違いでした。 そもそも泰山タイルをはじめとした美術タイルは、建物の室内空間を彩ることを想定して考案されたもの。今でこそ煌びやかなライトやネオンなどがありますが、大正から昭和初期にはまだあ

          京都【泰山タイルめぐり】喫茶築地編③

          京都【泰山タイルめぐり】喫茶築地編②

          「泰山タイル=乱張り」と言うイメージがあるほど、その印象は強いと思います。 そもそも乱張りとなんなのか。泰山製陶所で勤めた職人の記録にこんな逸話があります。「とある邸宅で目にした造園家の石組みがあまりにも見事だった。聞けば御影石の方形乱張りと言うらしい。」 つまり、泰山製陶所の乱張り技術は造園技術から発想を得たもの。方形乱張りを調べると、石組み技術としては一般的なものであることも判ります。 泰山タイルの乱張りが語られる際、必ず言われることがある。「余った端材タイルや釉薬

          京都【泰山タイルめぐり】喫茶築地編②

          京都【泰山タイルめぐり】喫茶築地編①

          京都で作られた美術タイル「泰山タイル」。その魅力を少しずつ発信していきたいと思います。 そもそも泰山タイルとはなんなのか。大正から昭和にかけ、京都市下京区(昭和30年以降は南区)東九条の泰山製陶所(たいざんせいとうしょ)にて作られた美術タイル。正式名称を「泰山式タイル」といいます。池田泰山さんによって作られました。 美術タイルは、建物を彩る為に作られたタイル。衛生面を重視した一般的なタイルとは違い、建物を装飾することを最優先に考え、デザイン、サイズ、色、手触りなどがプロダ

          京都【泰山タイルめぐり】喫茶築地編①

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          情報発信ってなんだろう。 いつものことだけど、まずはそこから。 好き、楽しい、人に伝えたいことをnoteで書いていきます。 机上の空論は書きません。事実だけを書いていきます。よろしくお願いします。 【自己紹介】 柏原卓之(かしはらたくゆき) 地域振興に関する企画提案を中心に、プランニングデザイナーとして活動。街歩きグルメツーリズムを年間100企画以上プロデュース。 グルメ関連のテレビや雑誌の企画協力、リサーチャーとしても活動。 京都産美術タイル「泰山タイル」愛好家

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