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2023.10.11制作した詩

【half world】
空も空気も温度もない、6畳の部屋
ノブを壊した内側の中で
どんな涙で笑っていたの?
伸ばしたい手は鎖で縛ったままで

くだらないけど大切な名前をつけた、ぬいぐるみ
手振りを交えて唄えた曲
広げた腕の中に飛び込む笑顔
あったはずのキラキラは鈍感にした
心にはいらない記憶

憎んで、愛して、尽くして、傷つけて
ただひたすら愛を待ってた
”それだけでいい”自分を待ってた

時間と白いノートだけがある、6畳の世界
鍵を守る出口の先で
誰を想って息殺したの?
叫ばない悲鳴を刻みながら

退屈でバカらしいと期待した今日
画用紙いっぱいに集めた宝物
涙のあなたを守りたい笑顔
なかったことにしキラキラは
忘れたフリをした、捨てた思い出

守って、恨んで、蔑んで、抱きしめた
ただひたすら、あなたを待ってた
”それでもいい”自分を待ってた

”それがいい”の自分が欲しかった


【yell】
気味が見つけた世界を教えてよ
飾らなくていい
怖がらなくていい
傷口の中にある瞳を僕は知りたい

感じることは面倒で
休むことは仕事の一環
異物みたいな心と体の抱きしめ方も曖昧なまま

正しいことが何かは分からないけど
自分が間違っていることだけは分かる
隣とそろわない歪な歩幅で道を探してきたんだね

あの日感じた心は間違いじゃないよ
笑えなかった笑顔も正しいよ
不器用で下手くそな歩き方でいい
あなたがここに在ってくれるのなら
僕と息を続けてくれるのなら

君が感じた心を教えてよ
震えなくていい
怖いままでいい
努力で隠した雫の意味を聞きたい

生きることは重たくて
巡る思考は迷路のよう
とても尊い心と体の守り方が知りたくて

甘い言葉にはウソが住むけど
自分だけホントなことは分かる
勇気を込めた小さな足跡で道を築いてきたんだね

あの日感じた心は間違いじゃないよ
泣けない涙も正しいよ

君だけが意味の分かる歩き方でいい
あなたが孤独を降ろせるのなら
僕と目が合うのなら

この手が君に伝わるなら


【ランドセル】
「泣いちゃえばいい」も重荷になって
「笑わなくてもいい」も傷に染みて
顔の作り方が分からない君
その不器用さが愛しいね

ムリに作ってひきつった笑顔
君はきっとキライだろうけれど
努力の中で見せてくれた、その心には宝物のような価値がある

自由でいい
自由であれなくてもいい
ホントのホントは、ずっと分かっている
涙声の唄で助けを求めてる

「生きてほしい」の優しさが痛くて
「消えてくれ」と自分を殺して
心の守り方を探し続けてる君
辿ってきた迷路が愛しいね

誰かに合わせて作り上げた心
君はきっとダメだと自分を責めるけど
そうしなければ息が続かなかった
そのホントは、ここに届いてる

頑張り屋の涙は、ここに届いてる

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