「感謝と祈り」第836話
ポジティブ心理学の研究者ショーン・エイカー氏は、「成功した人が幸せ」ではなく、「幸せな人が成功する」という順番だと説いています。
「体が先、脳が後」と似たような話ですが、なんとなく、「人間は成功を収めるから幸せになる」と思う人のほうが多数派であるように思います。
でも、そうではなく、「幸せが先、成功が後」なのだそうです。
目標や夢を達成する事が、そのまま幸せになるとは限らず、今ある状況を幸せと思えるかどうかで、成功するかどうかが決まって来るのです。
実際に、資産があって、豪邸に暮らしていても、寂しく孤独を感じている人もいるし、四畳半一間の小さなアパートに暮らしていても、幸せを感じて毎日をイキイキ暮らしている人もいます。
幸せを感じたり、自分は幸運だと思うことで、脳にも良い影響を及ぼし、モチベーションをあげた結果、成功しやすい環境を引き寄せる事が出来るのかもしれません。
そして、今日は百寿を迎えてもなお、社会で働き、健康に過ごしていらっしゃる高齢者の特徴を、テレビで特集していました。
3人ほど紹介していましたが、その3人に共通していた事があります。
それは、記者が「いつの時代が一番良かったですか?」と聞かれた事に対して、3人とも、「今が一番幸せで楽しい」と話されていたことです。
その中のお一人は、90才の時に、「文章を書く教室」に行きたいと言い出し、真面目に10年通い、とうとう自分の半生を綴った自伝本を出版されたのです。
そして、何よりも文章を書く事が楽しいと言っておられました。
100才を過ぎても薬局で現役で働いているもう1人の女性は、薬剤師という立場で薬の相談を長年請け負い、彼女の元に沢山の相談や礼状が来るのだそうです。
そして、彼女はお礼状には必ず、丁寧に手紙で返事を書くとのことでした。
その生き方は、とても健康的で、私たちに生きる希望を与えてくれるようでした。
過去を懐かしむのではなく、今という時を大切にして、今できる環境で自分が楽しむ事を見つける事が、幸せに生きる為の処方箋なのかもしれません。
今日も最後までお読み頂き、ありがとうございました。