見出し画像

レンアイの話。

読書録②   ネタバレは極力しない方向で。

【浅原ナオト,「彼女が好きなものはホモであって僕ではない」,角川書店,2018】読了:2020.04.24

――――――――――――――――――――――

知人に悩み相談(?)したらおすすめされた本。

心の底から読んでよかったと思える本だった。人生の中で落ち込んだ時に読み返したい本。

簡潔に言えば、ゲイの男子高校生が同じクラスの女子と付き合う話。冒頭ののんびり、ほんわかした感じから一転して、中盤以降は怒涛の展開過ぎて夢中で読めた。

基本恋愛モノのドラマなり小説なりって登場人物の言動や気持ちに疑問を持つことが多くて。素敵だなとは思うし、何の負の感情も生まないけど、感情移入しきれないというか…共感しきれないというか…。(まぁする義務もないと思うんでいいんですけどね!!)それは恐らく私の恋愛感情の欠如が原因なのだと長年思ってきた。

ところがどっこい。本書は共感のオンパレードで、「わかる…それ辛いのわかる…」って読みながら何度思ったことか…。今まで私が1人で抱えて、人に話したとしても理解されなかったことと全く同じことで主人公くんたちは悩んだり、葛藤したりしていた。そりゃそうだよな。私だけなはずないよな。救われた。

セクシュアリティ問わず、恋愛で悩んだことある方なら共感できるはずなのでぜひ読んで…心が軽くなります。

こんな心理描写書くの当事者じゃなきゃ無理だろと思って調べてみたら、作者の方もゲイだそう。さらに、本人的にはLGBTをテーマにしたつもりはなく、男子高校生の恋愛の話を書いただけだっておっしゃってて、信頼感しか無かった。一生ついていきます…先生…!!というお気持ち。

…というのは大袈裟だけど、私はこういう題材をヘテロの人が「(今話題の)LGBTQをテーマに書きました!!」感満載で書く話が少し苦手。もちろん書くのは自由だし、それで世間に正しい認識を広める事になるのであればいいのかもしれない。ただブームに乗ってただただ「売れる」本を書こうとする人が嫌なだけなんです…ハイ。


まぁそんな感じで!(どんな感じで??笑)素晴らしい本でした。すぐにでも読み返したい。

【P.S.】私の読書ノートの当該書のページに「私はふわふわ浮いている」って、数週間前の私が書いたらしいんだけど、いつか地に足着く時が来るんだろうか???



この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?