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人類学の視点

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人類学者の記事や、人類学的な視点から書かれたものから世界をなまざすマガジンです。
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記事一覧

もしも会議が参与観察になったら。

学生アシスタントの井潟が、2022年4月に合同会社として走り出したばかりのメッシュワークの日…

もしもスクラムマスターが人類学者になったら。

はじめまして、メッシュワークでアシスタントをしている井潟です。 メッシュワークがビジョン…

人間性なるものへの問い|小川さやかさんが選ぶ「絶版本」

 民族誌には、調査に裏付けられた客観的な記述・分析だけでなく、人類学者自身が長く現地に住…

人類学の会社を設立しました

皆さんこんにちは。 新年度の最初の月がもう終わろうとしています。びっくりですね。 4月1日…

合同会社メッシュワーク設立のお知らせ

私たちのチーム「メッシュワーク」は、このたび法人化し、「合同会社メッシュワーク」となりま…

社員と組織を変化させる「人類学的なものの見方」

「人類学的なものの見方」は組織や人にどんな変化をもたらすのでしょうか?マガジン「人類学者…

態度リサーチ#1 「学びえぬものをいかに学ぶか」について、人類学者に聞く

この記事は、2021年2月4日、オンラインでおこなった表題の公開トークを再構成したものです。1時間のトークでしたが、全文書き起こしで2万字近いボリュームになっておりますので、記事をとりまとめた上平の判断で重要な発言にハイライトの太字を入れました。お急ぎの方はこれをガイドに、ざっと読めるかとおもいます。デザインリサーチ・UXリサーチ・マーケティングリサーチ界隈の方必見の内容です。 ■第一部:学びえぬものをいかに学ぶか上平:本日のゲストは、人類学者の比嘉夏子さんです。 比嘉:

私たちが「メッシュワーク」である理由

最初に打ち明けてしまおう。私たちの目指す人類学的なビジョンやアプローチはそれなりに明確だ…

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これから人類学にふれる人へのおすすめ本(ここ最近でた本編)

職場の人から「人類学にふれる際のおすすめ本ありますか?」と問われた。けっこうむずかしいリ…

フィールドワーク人生の原点

自己紹介と、これからしようとしていることをまとめたnoteを書こうと思ったが、なかなか筆が進…

もしあなたが、ぶりを一本もらったら

「鰤(ぶり)の半身返し」という言葉を聞いたことがありますか? 私は石川県加賀市の出身です…

遠い島の友を失った日のこと #1

物理的にでも、精神的にでも、誰かを失ったとき、まず圧倒的に押し寄せるのは、もちろんその人…

遠い島の友を失った日のこと #2

あなたは異国の病院で眠った経験があるだろうか?ベッドではなく、その床で。私はある。 1回…

遠い島の友を失った日のこと #3

自分のフィールドワークがちっともうまく進まないなかで、不定期であれ入院中の友人の見舞いをも続けることは、当時の私にとって大きな試練であり、日々が葛藤だった。病院での検査の結果、友人のサネは子宮にこぶし大の腫瘍があることが判明したが、それが良性なのか悪性なのかの判断もつかず、それ以上の検査や手術はいずれにせよトンガではできないという結論が出た。その時の私はよくわかっていなかったが、トンガの人びとは何か大きな病気−例えばガンとか−に罹った場合、ニュージーランドなどの海外で治療をす