<イタリア>映画・演劇・音楽コンサートの再開はいつ!?
5月4日からロックダウンが緩和され、マスク着用など様々な条件がある中で、外出が許可されたイタリア。今週18日からは、レストランや美容院なども再開し、やっと少しずつ街が動き出しました。
(ミラノ・ドゥオーモ大聖堂、5月18日撮影)
イタリア・エンターテインメント業界の再開
前回は、「イタリアの音楽界」にフォーカスして、”コロナウイルスによってイタリアの芸術・文化が受けた影響”について書きました。
(前回の記事より、3月〜4月に行われたミラノ・スカラ座のアーカイブ配信)
今回は、”イタリアでのエンターテインメント業界の再開”について、時期や再開にあたっての条件なども交えながら、書いていこうと思います。
日本でも、多大な影響を受けたエンターテインメント業界。
多くの人たちが再開に向けて、また、新しいアートの形について探っている最中だという印象を受けますが、イタリアでも、少しずつ再開に向けての動きがあるようです。
映画・演劇・音楽コンサートは6月に再開!?
5月16日にイタリアのコンテ首相の記者会見があり、
映画館・劇場・コンサートホールの再開が、6月15日からに決定したようです!
(公式Facebookより)
また、美術館は先行して、5月18日からオープンとのこと。
人だかりができないよう、最低でも来場客同士の距離を1メートル以内に保つこと、という条件が設定されましたが、少し明るいニュースが聞けてよかったです。
ロックダウンでステイホームが約2ヶ月続いたイタリアで、外出できる喜びはひとしお。芸術に触れて、人々の心が癒されますように…
気になる再開の条件とは?
(イタリア・ミラノのスカラ座、5月18日撮影)
さて、明るいニュースとはいえ、エンターテインメントの再開にあたっては、政府から様々な条件が提示されました。
5月17日付のイタリアの新聞 Il Sole 24 ore にまとめがあったので、気になる部分をピックアップしてご紹介。タイトルは、"映画館、劇場、コンサートホール:6月15日からの再開に向けてのルール"。
(Il Sole 24 ore 公式サイトより)
再開にあたっての条件としては、
・屋外での公演は1000人、屋内は200人まで
・座席は指定席にする
・観客、演者同士ともに最低でも1メートルの距離を保つ
・スタッフ、演者、観客ともに37.5度以上の熱がある人は入場不可
・マスク着用
・飲食の販売は禁止
・可能な限り現金の支払いはなくし、電子チケットを使用する
が挙げられたようです。
夏の音楽祭
ヨーロッパでは、夏になると各地で音楽祭が開催されます。今年の音楽祭はどうなるのだろうか...?と個人的にとても気になっていました。
まだ今年開催するか否かの発表がされていない音楽祭もあるのですが、以前の記事でもご紹介した、イタリアでとても有名なヴェローナの野外音楽祭の公式サイトには最新情報があがっていました!
(2019年のヴェローナ野外音楽祭より、ダイナミックな演出が印象的)
この音楽祭は、古代ローマの円形競技場の遺跡で、例年大規模なオペラ公演が行われることで有名ですが、
今年の公演は、元来決まっていた公演プログラム(主にオペラ)を来年にスライドさせ、今年は新たにコンサート形式の公演プログラムでの開催が検討されているそう。
(公式サイトより、数々の有名歌手が出演の意向を発表)
ちなみに、既に購入してしまった今年の分のチケットは来年の公演で使用可能になるようです!
おわりに
こうした再開に向けての動きが出てきたこと事態は前向きなことですが、様々な条件があるなかでの開催。
大きなプロダクションになればなるほど、関わる人も多くなり、意思決定はとても難しいだろうと想像がつきます。
観客にとっても、条件があることで、来場すること自体にハードルに感じてしまうかもしれません。
私も正直なところ、初めてのことで戸惑っていますが、観客・演者・スタッフ・芸術に関わる全ての人にとって、リラックスできる環境ができる日が来ることを心から願っています!
よろしければサポートお願いいたします。 いただいたサポートは、今後の活動資金や、作業のカフェ代に使わせていただきます(^_^)