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ヨーロッパの夏・音楽祭巡り第一弾「ヴェローナ野外音楽祭」

こんにちは。イタリア・ミラノに留学中の清水優美です。

ヨーロッパでは、夏になると各地でたくさんの「クラシック音楽祭」が開催されます。私も実際に昨夏、イタリア・オーストリア・イギリスを訪れて、「音楽祭巡り」をしてみました。気が早いようですが、だんだんと今夏2020年分のチケット発売も始まっているようですので、今回から数回にわたって各国の音楽祭をご紹介していきたいと思います!まず第一弾の今回は、イタリア「ヴェローナ野外音楽祭」。

古代ローマ遺跡で楽しむオペラ

1913年から毎年夏、イタリアのヴェローナで開催されている"オペラ音楽祭"です。

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(長年訪れたかった憧れの場所...!)

二度の世界大戦による中断があったものの、100年以上続く、歴史ある音楽祭。イタリア語で音楽祭の名前にもなっている、会場の「Arena di Verona (アレーナ・ディ・ヴェローナ)」は、古代ローマの円形競技場の遺跡で、約3万人を収容できるそうです。

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(壮大な歴史的遺跡に息をのみます)

まるで会場全体が"舞台セット"のよう....古代ローマ遺跡の中で、オペラを楽しむことができる音楽祭、それが「ヴェローナ野外音楽祭」なのです!


ロミオとジュリエットで有名なヴェローナの街

私が住んでいるミラノからヴェローナまでは、特急電車で1時間15分ほど。

ヴェローナ地図

(Googlemapより)

特急電車の停車駅、会場の最寄駅である"Verona Porta Nuova(ヴェローナ・ポルタ・ヌオーヴァ)駅"から会場まではバスで10分、徒歩だと20分ですが、街歩きを楽しみながら向かったらあっという間でした。

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(駅前にはオペラ《アイーダ》の巨大なセット)

ヴェローナの街は、シェイクスピアの戯曲《ロミオとジュリエット》の舞台になったことでも有名。街の中心地にある、エルベ広場の近くにある建物が、「ジュリエットの家」と呼ばれています。私が訪れたのは、7月初旬の土日でしたが、暑い中にも関わらずたくさんの観光客が押し寄せていました。

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(建物入り口の壁には、様々な言語で、数えきれないほどの愛のメッセージ!)

私もミーハーなので、バルコニーから「おお…ロメオ…!」とやりたかったのですが(笑)、かなりの混雑だったため断念…。下から写真をとって、次回訪れた時の楽しみとしました。建物内に入るには別途入場料が必要ですが、せっかくなら!という方は是非。

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(物語に想いを馳せて...)

ジュリエットの家(Casa di Giulietta(カーザ・ディ・ジュリエッタ))
住所:Via Cappello, 23, 37121 Verona 
開館時間:月13:30〜19:30/火-日8:30〜19:30/最終入場は18:45まで
入場料:6ユーロ
公式サイト:http://casadigiulietta.comune.verona.it/

いよいよオペラ開演!

今回観劇したオペラは、ビゼー作曲の「カルメン」。開演はなんと夜の21時!
日本ではあまりこの時間からの公演は見かけませんよね。オペラとなると、上演時間が長いものも多いので、日帰りではなく、公演当日は近くのホテルを予約することをオススメします。

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(サマータイム期間中のため、日が沈むのが遅い)

開場と同時に早めに会場へ。入り口は、客席のゾーンに分かれていくつもあり、入る前にはセキュリティチェック。

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(コンサート会場の入口とは思えない立派な門)

会場は楕円状になっているので、片側にステージ、片側に客席。
座席は、アリーナ席スタンド席がありますが、スタンド席の場合は、ゾーンは区切られているものの座席の番号はないので、早く入った人から前の方に座ることができる仕組みでした。

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(今回は、舞台から向かって左後方のスタンド席を購入しました)

スタンド席に椅子はなく、石の上に直接座るので、座布団やクッションを持参もしくは会場でレンタルすることを強くオススメします!(私は知らなかったので、終演後にお尻がカチカチになりました。笑)また、時間が経つにつれ、肌寒くなったので、心配な方はブランケットなども持っていくといいかもしれませんね。

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(ライトアップがさらに雰囲気を引き立たせる)

さて、いよいよオペラが開演。遅い開演時間に若干驚いていたのですが、開演してからその理由がわかりました。上を見上げれば満点の星空、ライトアップされた古代ローマ遺跡、そして広大なスペースを存分に使った舞台演出がとんでもなく美しかったのです!!

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(ビゼー作曲《カルメン》より。背景には、プロジェクションマッピングも。)

また、音響も素晴らしく、マイクを使わずとも歌手の声がしっかりと客席まで届いていました。オーケストラももちろん野外なので、もし雨が降ったら楽器への影響があるので、公演中止。最後の最後まで、雨が降らないように祈りながら観劇していたのでした。

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(豪華な舞台演出に、みんな見入ってしまいます。)

公演が終わったのは、深夜1時!眠さはあったものの、初めて野外音楽祭だったので、興奮覚めやらぬまま、ホテルに帰ったのでした。

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(夜に外から眺める会場も美しかったです。)

今シーズン2020年の日程は、6月13日〜9月5日。
演目は《カヴァレリア・ルスティカーナ/パリアッチ》《アイーダ》《トゥーランドット》《ナブッコ》《椿姫》です。これだけの演目をひと夏で開催するというのは、本当に大きなプロジェクトですね。オペラ公演の合間には、有名歌手たちのコンサートあり、盛りだくさんです。

今シーズンのプロモーション動画はこちら

(公式YouTube公式チャンネルより)

そしてご参考までに、今シーズンの公式サイトはこちらです↓

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(公式サイトより)

すでにチケット販売も始まっているようですので、夏の旅行先に是非検討されてみてはいかがですか?

Arena di Verona (アレーナ・ディ・ヴェローナ)
住所: via Roma 7/d, 37121 Verona
電話:+39 0458005151
公式サイト:https://www.arena.it/arena/it
YouTube公式チャンネル:https://www.youtube.com/user/arenaverona



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