アサーション実践した結果
約1年前。
人事研修で「アサーション」について学んだ。
そして先日、部下の育成面談でトライ。
結果、この部門で良かったと言ってもらえるほどに
信頼関係を構築できた、、のかもしれない。
アサーションって何?
アサーション。何度も聞いたことがある人もいるだろうし、初耳の人もいるかもしれない。このタイトルでこのページを見ているということは、アサーションについて知っている人が大半だろう。
アサーションとは、自分も相手も大切にしつつ必要な自分の主張を相手に伝えること、と理解している。
それって何?美味しいの?という人はぜひYouTubeなどで検索してほしい。(わたしはメンタリストDaigoさんの動画で知った)
そもそも部下、Aさんとは。
かねてより、私は部下(Aさん)との接し方に悩んでいた。仕事をお願いしてもなかなかアウトプットが出てこない。インプットの仕方を工夫して日程を明示してみたり、タスク細分化しても、日程遅れ。とはいえ、毎日どのタスクに何時間かけているのか、タスクの状態がどうなっているのかを都度確認するなんて支配型のマネジメントはしたくない。(そんなのは、私の仕事が増え、ストレスも貯まるだけだと考えている。)
そんな折にアサーションを学んだ。いきなり、「ねぇねぇ、あのさ、」とアサーションを実践するのは難しい。
そんな部下Aさんが、昇格することになった。昇格するからにはきちんと成長してもらわなくてはならない。人事の研修として「自分の苦手を認識し成長するためにどうすべきか?」を考え、その研修結果をもって上司(私)と面談する機会があった。
そこでアサーションを実践することにしたのだ。
課題と目標、をベースに行動を決める(Aさんの考え)
Aさん本人が、求められている役割として認識していたのは「周囲を巻き込んで業務を推進し成果を出すこと」であった。それを達成するために苦手としていることは「計画通りにすすめること」と「特定の人しか巻き込むことができないこと」であった。
そして、なぜ、その2点が苦手だと思ったのか。
「工数見積もりはできるが、それ通りに進められない現状がある」
「誰がなんのスキルを持っているか把握できていない」
それを解決する手段として…
「業務計画時に、後ろに余裕を持った計画にします」
「いろんな人に連絡をしてコミュニケーションを取ります」
おいおい、それでほんとに解決できるのか…?
Aさんの意見を聞いて、ある意味、驚いた。
この場合、苦手なこと、としてあげられている2点は、問題であって課題ではないと思う。この2つの問題を解決するための課題に落とし込まなければ、適切な解決策は出てこない、という典型例だと感じた。
間違いを認識してもらう(アサーション)
まずは、この理論が成立していないことに気づいてもらわないといけない。
私「業務計画時に余裕を持つというのは、例えば1週間で終わる仕事に対して、1ヶ月かかりますという計画を立てるのですか?」
A「いえ…それは違います」
私「いまAさんが書いてくれている解決策は、そういう意味にも取れるのですが、それは適切な対策といえるでしょうか」
A「いえ…違いますね…ただ、他に適切な案が浮かびませんでした。」
なるほど、まずはAさんの思考が理解できた。
私「では2つ目についてはどうですか?」
A「はい、正直これも思いつかなかったんです…」
なるほど。
自身の苦手なことは問題認識できているけれども、何をどうして解決しようか、そもそも、何が課題なのかが整理できていないということが理解できた。
課題設定する
改めて、問う。
私「なぜ、工数見積もりができて、それ通りに進められない、ということを成長課題として設定してくれたのでしょうか?具体的にそう感じたエピソードやきっかけはありますか?」
A「はい、昨年度の業務を振り返って、進められてなかったなと感じたためです。とくに✕✕という業務については、なかなかうまくすすめることができませんでした。」
私「なるほど、ありがとうございます。それはなにか途中で問題が起きて進められなかったのでしょうか?」
A「いえ、割り込みのタスクが多く入ってしまい、そちらを優先したので進められなかった、という感じです。」
私「なるほど、ということは自身の業務の優先順位やタスクを整理し、管理できるようになればうまく行くでしょうか?」
A「確かに、そうかもしれません。」
といった具合に深堀をしました。
一晩おいて考えてもらう
この会話をした後にすぐ、じゃあこれを書こう、とすると
書かせた感が出てしまう。
一旦一晩おいてまた振り返ってみたときに、これで以降、と本人に決めてほしかった。
その後。
よくよく考えた結果、先日お話したこれで行きます!
とAさんから連絡をもらった。
正直他に思いつかなかっただけかもしれないし、
考えてこれで行こうと納得したのかもしれない。
しかし本人の口からこれで行く、と言ってもらうことが大事。
じゃあそうしましょう、と決めて終わりになった。
後日談
先日Aさんと1on1を実施した。
その際「この部門に異動してよかったなって思います。仕事も充実していて楽しいです」と開口一番に言ってくれた。
上司としてこれほど嬉しい言葉はない。
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