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「モノ」より「思い出」③夏休みの1ヶ月キャンプ

夏休み1ヶ月キャンプとは

長男が小学生の時に1ヶ月まるまる親元を離れてキャンプに参加させたことがあります。バンガロー泊ではなくずっとテント泊のキャンプです。

あるキャンプ場の主催するイベントなのですが、あえて火起こし&飯盒炊爨をさせたり、100キロ踏破のようなイベントがあったりと普通は尻込みしてしまいそうな内容です。

参加のきっかけ

私はそのキャンプの存在を偶然知りましたが、もし参加したらその後の人生に自信が持てるんじゃないかな、と思っていました。

もともとキャンプは男の子の成長にとって必須要素だと考えていた私は、ぜひ参加させたいと思っていましたが、強制するのもよくないと考えて、最終的には本人に決めさせることにしました。

参加する予定の2年前ぐらいから、なんとなくジワジワと参加を促して、前年にはそのキャンプ場の雰囲気を知るために家族キャンプにも参加しました。

最終的に長男が参加したい、と言った時は「嬉しかった」というか、「よく決心したな」と感じました。

参加当日

参加当日の早朝、待ち合わせ場所まで私と長男で行きました。長男は多分ナーバスになっていたのでしょう。一言も口を聞きませんでした。

無理もありません。4年生で1ヶ月親元を離れるのは当然初めての経験で、不安と寂しさばかりだったはずです。

待ち合わせ場所に着いて、バスに乗り込んだ後、窓際の席にもかかわらず、私を一度も見ることはありませんでした。

バスが動き出した瞬間、初めて私を見て小さく手を振りました。
私は泣きそうになりながら、見送りました。

キャンプ中、手紙が何通か届きました。1ヶ月もの期間ですので、「虫かごを送ってほしい」とか「マンガを読み終わったので何か新しいのを送って」とかいうような内容ですが、話の端々に親への感謝の言葉があり、驚きました。

キャンプに参加させたかった理由

キャンプに送り出したかった理由として、「親元を離れると親のことを考える」はずだと考えていました。

私自身、学生時代に1ヶ月海外旅行をした時に、自然と実家の母に絵葉書を書きました。なんとなく自然と書いた覚えがありますが、日本を離れて初めて日本のこと、親のことを考えたからです。

キャンプ最終日にお迎え

キャンプ最終日、家族全員で迎えに行きました。久しぶりに会った長男は、少し照れ臭そうに振舞っていましたが、明らかに大人びて見えました。

キャンプ体験ももちろん良い思い出で素晴らしい経験になったでしょう。私と妻にとっては「親元を離れて少しでも親のことを考えてくれた」ことがものすごく嬉しかったです。

キャンプ参加の効果

なんと次の年の夏休みにも同じキャンプにリピーターとして参加しましたので、長男の人生の中で長く記憶に残るものになるでしょう。

ちなみに長男が1ヶ月いない間、一つ違いの次男な私の実家に一人で泊まりに行きました。こちらも予定の日程が終わっても「延長したい」と言って、長く満喫できたようです。

まとめ

親元を離れることは、年齢が低ければ低いほど子供にとってやはり大変な経験だと思いますが、それ以上に得られるものが大きいと実感しました。親にとっての「子離れの練習」にもなります。何より「子供を信頼する」という大事なことを再認識できたことは私と妻にとっても非常に大きな出来事でした。

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