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田舎に移住しても「わたし」は何も変わっていなかった

2020年、コロナ渦で時間ができたのをきっかけに、
家庭菜園をはじめ、「自然農」に出会いました。


当時は岐阜市内の中心地に住んでいて、
家からすぐ近くのところで、大規模なマルシェが毎月開催されていました。

ちょうどその頃は、私も夫も、農業を営む、ということに興味が湧いてきていて。
そのマルシェで、自然栽培や有機栽培の農家さんのお野菜をよく購入していて、通ううちに顔なじみとなり、
いろんなお話しを聞いたり、相談させていただくようになりました。


日々淡々と自然に向き合っている農家さんたち。
逞しいながらも、とっても温かくて、どしっとした幹があるような大らかなその姿に触れて

会社に雇われ、数字や時間に追われながら働くという価値観しかなかった私たちにとって、こんな生き方もあるのかと衝撃で。
それと同時に、こんな生き方をしたい、こんな風になりたい、と
物凄く惹かれていくのでした。


そこから、当初は「お金を貯めて、数年後には農家を目指そう」なんて言っていたものの、
翌年2021年の頭くらいには、今年度中に脱サラすることを決意、
結局、その年の6月末で夫は会社を退職しました。

この時、私は不安なんてこれっぽっちもなくて。
仕事内容自体に特に不満もなかった夫は、収入が無くなることや将来への不安もかなりあったようなのですが、
私は、行動を起こさないことこそが不安で。
はやく変わりたくて、いわば人生をやり直したくてしょうがなかった。


とはいえ、私一人で人生をやり直す勇気なんてなくて。
でも、夫が一緒だったら、心強いし、なんとかなるかもしれない、と
「大丈夫!とりあえず動いてみよう!」と夫の背中を押したりもしていた私。

最終的には夫も自分で覚悟を決めていたとはいえ、
私は、まだここでも他力本願で、
自分で自分の人生に責任をもって生きる意識なんて皆無だったなあと
振り返って思うのです。



夫の退職後、2022年の7月から
ご縁に恵まれ、岐阜県の白川町にある、黒川という小さな里山へ移住し、
和ごころ農園という自然栽培の農家さんのもとで
農業研修として、1年間夫婦でお世話になることになりました。


生活圏内にはコンビニもなく、信号機すらない山奥での暮らし。

今でこそ当たり前の日常となりましたが、
土や草とともに、自然とともに生きる毎日。

体力的にしんどくはありましたが、農園のご夫婦、お子さんと
家族のように日々を過ごすこと。

近所の人たちがお野菜やおかずを作って訪ねてきてくれたり
星が綺麗に見える場所があると案内してくれたことも。

今まで都市部で家にこもって暮らしていた私にとって
世界がまるっきり変わったようで
こんなにも温かい世界があるんだと感激していました。



当初は、すべてがありがたくて嬉しくて、
自然に癒されていた私ですが、

やっぱり心の中はどこか孤独感、無価値観でいっぱいで
時々、身体の痛みも出ていました。

新しい生活に慣れていくうちに
価値観のズレや、今後の方向性についての意識の違いなどを感じたりもして、夫と喧嘩することが増えてきて
一緒にやっていくのは無理かもしれない、、、と思うことも。


せっかく、新たな人生を進もうと、
いろんなことを捨てて、環境を変えて、一歩踏み出したのに
私ってなんなんだろう、とモヤモヤして
楽しくなくて。

自分の身体に対する不安もあり、
やっぱり私は何も変わってなくて
私はずっと、この私のままなんだ、、、と自分に失望して。

でも、どうしても自分をあきらめたくはなくて。

もういい加減、変わりたい、、、!
と思っていたときに
松本良美さんの本「100%魂のカタチ」に出会ったのです。



農園Instagram

https://www.instagram.com/yorisou_farm_en?igsh=MWIwejhhcjZmNDEycA%3D%3D&utm_source=qr





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