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誰もが不平等な時代でも、時間だけは平等だ

※この記事は2020年4月に書いたものをリライトしています。

フリーランスになって1年と半年。

最近、時間の使い方について考えさせられる機会がめちゃくちゃ増えました。(※新型コロナウイルスによる自粛がはじめて強いられたあたりのタイミングですね)

お恥ずかしい話、会社員時代いつも時間が足りないのは無駄っぽい会議や進捗確認、社内のコミュニケーションによって時間が奪われているからだと思っていました。

けれど、フリーランスになって半年ほど経過したくらいから、何やら仕事が全然終わらない。朝までやっても土日もやっても終わらない。会社員の時より終わらない...。

わたしは単純に、これまでやったことがないくらい多くの案件を請け負っていたし、フリーランス1年目は死ぬ気でやるんじゃぁ👊‼️ という気持ちがあったので「これは意味のある時間の足りなさだ」とごまかしていたのですが(実際そうだった気もするけど←)1年ほど経過した時くらいにふと、時間が足りないだけでなく、仕事のスピードがめちゃくちゃ落ちていることに気付きました。

会議や進捗確認はたしかに減った。仕事量はたしかに増えた。でもだからこそ、集中スキルはUPしていないといけないはずじゃないか。なんだこの集中できなさは。

とにかく集中力が長く続かないし、ひたすら眠いし、目がずっとシパシパする。もうやだ、休みたい。もうアドレナリン全然出ない。誰とも連絡取りたくない。

そんな感じで、ちょっとヤバイ感じになってしまい、

あれ?会社員時代に組織のせいにしてたけど、もしかしてわたし、人より時間の使い方が下手なのでは。

と気付くことができました。(遅)

そう思ったタイミングで、痒いところに手が届くAmazonさんが嘘みたいに「あなたにおすすめ」に表示してくれたのがこの本「神・時間術」。このタイムリーさに感動したわたしは即・購入。

これがもう、フリーランスになって以来のベストタイムリー賞を捧げたいほど良き出会いでした。

冒頭長くなりましたが、本について紹介させてください。

実際に時間を使いこなす精神科医が、心理的な要素も兼ねつつ時間術を紹介する本

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まずこの本の著者「樺沢紫苑」さんのスケジュールがやばいので、そのまま書きます。

仕事
◎毎日、午前中は執筆時間で年間3冊の本を出版
◎メルマガ・youtube・Facebook、ブログを毎日更新
◎月6回の病院診療
◎月20冊以上の読書と書評を公開
◎月2、3回のセミナーと講演活動

仕事も十分すごいんですけど、この人がすごいのは、これだけの仕事をこなしながら、プライベートは全く犠牲にしていない(むしろ人より充実している)こと。

プライベート
◎週4、5回のジム通い
◎週2回の映画鑑賞
◎月15回以上の夜の会食、パーティー、イベント。話題のレストランやバー巡り
◎年100種類以上のウイスキーのテイスティング
◎年30日以上の海外旅行

めちゃくちゃ人生を謳歌されています。わたしならいっぱいいっぱいになるであろう仕事量をこなしつつ、プライベートを謳歌されている。このプライベートなんて、実務なしの会長クラスの人しかやらなさそうな感じします。

それなのに毎日7時間以上の睡眠まで確保しているのだとか。まさに神がかっている...。

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そんな神がかった樺沢先生も、以前は「多忙・寝不足・プライベート犠牲」の日本のビジネスマンが陥りがちなやつ3選をコンプリートしていたようで、ストレスで病気になってしまったことをきっかけに命がけで生み出したのが、この本に記される「神・時間術」なのだそうです。

病気をきっかけに煙草を辞める人が多いように、やはり病というのは人生において何らかのきっかけになるのですね。

ということで、冒頭から感動しつつ、ノウハウぎっしりの「神・仕事術」を読んだのですが...

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読み終わってびっくりしたんですが、めっちゃ付箋貼ってました...。

いや、それほど濃厚だったんです。たくさんの時間術とその根拠(しかも脳科学に基づく)やご本人の体験談、著名人の実話などが含まれているので、誰が読んでも5つくらいは刺さるポイントがあるんじゃないかな。なんせ、時間術が50個くらい書かれてるんです。

色々書かれている中で、わたしが日々意識しようと決めたのは、以下の10個。(自分の言葉に変換してますので、読む人によって抜き出し方は違うと思います)

1, 午前中は脳の「ゴールデンタイム」集中仕事は午前にやるべし

2, 疲れた時は30分の昼寝が◎ただし1時間以上の昼寝は逆効果なので注意 

3, 集中力が持続するのは「15・45・90分」バランスよく休憩すべし

4, いったん途切れた集中力が元に戻るまで「15分」集中環境を整えるべし

5, 前頭葉のセロトニンの活性化には「日光を浴びる」「リズム運動をする」「咀嚼する」が効果的!ランチタイムは、少し離れた店にランチへ行こう

6, 締め切りを厳守するには、締め切り後に予定を入れる「ケツカッチン仕事術」

7, 午後の集中リセットは運動が効果的

8, 寝る前の2時間は「ゆったり」過ごすべし

9, 寝る前15分の記憶は残りやすいので、寝る前にネガティブなこと考えない

10, 人は朝起きた時間により「眠たくなる時間」が決定される。週末の寝溜めは控えるべし

他にもたくさんあり、たとえば「朝シャンする」とかもあるのですが、わたしは朝シャンすると眠くなったりしんどくなったりする体質(?)なので取り入れませんでした。

あとやっぱり筆者の方が精神科医なので、説得力が全然違います。たとえば「休憩時間にスマホを触るのは逆効果!脳を休める最も効果的でどこでもできることは目をつぶることだ!」みたいな文章のあとに、「脳波を調べればわかりますが〜」とかいう説明が入るんですよ。説得力の塊ですし、エビデンス部分は興味ない人は読まなくてもいいように切り分けてくれてる感じがします。

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そんな感じで時間の使い方に悩んでいる人はもちろんなんですが、新型コロナで世界中の人間の幸福度が下がっている今、世界中の全員に読んでほしい本なんです。

なぜなら

この本はただの時間術じゃなくて、人生を幸せに生きる術が詰まっているから。

本を読んでいる途中からそんなことを思っていたのですが、本を読み終える直前、この本の『おわりに』に書かれた"時間術の本を書いた理由"を読んで、"そういうことか”と納得するとともに、目頭が熱くなりました。一文を引用します。

私は精神科医として、一つのミッションを掲げています。それは、「日本人の自殺・うつ病」を減らすということです。
「そんな大それたこと、どうやってやるんだ?」と多くの方が思うでしょうが、その戦略は簡単です。日本人の自殺や過労死が起きる理由は、日本人や労働生産性の低さ、効率の悪い働き方、仕事中心で「自分の健康」や「家族」を犠牲にしたワークスタイルが原因だ、と私は考えます。
つまり、日本人の「ワークスタイル」さえ変われば、自殺も過労死も今の半分以下へ激減すると思っています。

わたしは今回、新型コロナで外出の大幅自粛を行なっていることもあり、この本に書かれてある一部、行動できていません。でもコロナが明けたとき、わたしにはこの本に書かれてあることが必要です。そして今も、必要です。

そんな風に、何度も読み返したい本になるんじゃないかな。付箋の数は多すぎたけどね。

※半年以上たった今も実践していますが、効率は上がったと思います。

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