ヒーロ

映画、演劇、小説、アートっぽいものが好き。基本、いつも疲れています。カフェや居酒屋、バ…

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映画、演劇、小説、アートっぽいものが好き。基本、いつも疲れています。カフェや居酒屋、バーに行くのも好き。

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    小説を書いているときのお悩み集。

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カラオケバーに行った話

 カラオケバーマンハッタン。  越後湯沢のホテルニューオータニでチェックインを済ませ、お目当ての居酒屋に向かおうとしたら見かけた。ホテルのすぐ隣という立地。居酒屋で飲んだあとの2軒目に来るのもいいかもしれない。   カラオケバーという響きは少し安っぽい気もしたけれど、店構えは悪くなかったし、ホテルも近いし、何よりもグーグルマップの点数が4.9とめちゃくちゃ高かった。しかも口コミの数は294件。グーグルマップで4.0を超えていたらなかなかいい店。4.5を超えていたら名店である。

    • 話しかけられたいのに話しかけられたくない

       盛岡のセレクトブックショップブックナードでは、白い空白の壁スペースを利用して画家や写真家の個展が毎週のように開かれている。センス良く選書された本が並ぶ空間にアーティストの作品。しかもかかっているのはこれまたハイセンスな音楽のレコード。新しい個展が開かれるたびに、なるべく足を運ぶようにしている。そこには何かしら必ず発見がある。  今開かれている個展は、濱津和貴さんというフォトグラファーの写真展『summervacation』。フォトグラファーである濱津さんが毎年のサマーバ

      • 2024年7月8日 イライラした1日に

         仕事でイライラすることがあって、休みの今日もずっとイライラしていた。イライラしてしまうのは自分自身の精神的未熟さのせいだという気もする。精神的にもっと大人なら、もっと大人な対応ができて、休みの日にまで引きずることなんてなかっただろう。  話題の『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』は楽しく興味深く読んだし、全身ではなく半身で働け、という提言には感動さえしたけれど、半身で働くと本を読むエネルギーは余る代わりに、全力で仕事をしなかったという後悔のようなものが残る気がする。その

        • ビバ!浄土ヶ浜

           浄土ヶ浜に行った。浄土ヶ浜は岩手県の宮古にある。盛岡からだと高速バスで1時間45分くらい。そこそこ遠い。  盛岡は曇っていたが、宮古につくと晴れていた。僕は晴れ男なのである。お腹が空いていたのでまずはランチを食べる。シートピアなあどという道の駅にて。すぐそこに海が見える。  海は久しぶりに見た。秋田のとき、男鹿に行って以来だから、一年ぶりくらいか。海はいい。天気がいいので太陽の光を受けて海面がきらきらと輝いている。その向こう側には緑いっぱいの山。青と緑のコラボレーション

        カラオケバーに行った話

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          書けない日の覚書 2024年6月24日

           坂口恭平の『生きのびるための事務』を読んで、何を書けばいいか分からない人に対して、何でもいいから文章を書けばいいんだとジムは言う。だって書きたいんでしょ、と。  書きたいって気持ちは何だろう。僕はずっと書きたいと思っている。それは本当にそう思っている。けれどパソコンの前に座った途端、何も書きたいことなんてないと感じてしまう。何も浮かばない。  ただもちろん、何でもいいから文章を書くことはできる。そこに意味やまとまりを求めないならば、何だって書ける。たとえばこんな風に。書

          書けない日の覚書 2024年6月24日

          6月22日の日記 大森靖子ライブ

           また不調モードに以降した気がする。たっぷり寝たはずなのに疲れがとれていない。季節の変わり目的なあれか。暑いのは好きだけれど、連日暑い日が続いて身体がついていけてないのかもしれない。  昨日はコロナ後初めての会議があった。近隣7店舗の店長が集まって会議連絡を聞いたりディスカッションしたりする。  コロナ前はこうした会議が毎月行われていたのだが、コロナ中はそれができないので、店舗で各自動画を観るやり方に変わっていた。  それがコロナが明けて久しぶりにリアル開催された目的は、店

          6月22日の日記 大森靖子ライブ

          思い出が乗っかっている

           本と商店街という何やら面白そうなイベントが行われるということで、日曜日行ってきた。紫波中央駅で降りて20分ほど歩いたところにそのイベントが開催される日詰商店街はある。  ぶらぶら歩く。歴史を感じさせる店が並ぶ。店の前に突然お洒落な移動式販売車みたいなのが現れる。チラッと覗く。センスのいい古本が並び、Tシャツなんかも一緒に販売されている。そこが本と商店街の始まりだった。  トークイベントの予定が2つあるが、それ以外の時間はフリー。時間はたっぷりあるのでぶらぶらする。  

          思い出が乗っかっている

          愛と物語とノースフィールズ

           愛だよなぁ、愛。そして物語のある場所に人は集まる、という話。  2泊3日の仙台旅行の最終日、特にやりたいこともないので食べたかったものを食べ、行きたいカフェに行くことに。  起きて、温泉入って、ゼリーを喰らう。  泊まったのはドーミーイン。旅先でどこかに泊まるとき、真っ先にチェックするのがドーミーイン。何故ってドーミーインには温泉がある。温泉の後にはアイスのサービスがあって、21時30分から23時までの間は夜鳴きそばのサービスもある。冷蔵庫の中にはペットボトルのお水と

          愛と物語とノースフィールズ

          育てた好きがいつかの自分を救う

          好きって感情は宝物みたいなものなんだと思う。宝物は大切にしないといけない。だから何かを好きって思ったら、その気持ちは大切にした方がいい。 僕は多分好きなものが多い方だと思う。好きな小説家がいて好きなミュージシャンがいて、好きな映画監督もいる。好きなカフェがあって、好きなビールがあって、好きな街がある。生きれば生きるほどに好きなものが増えていく。だから年を重ねるほどに生きるのは楽になる。ちょっと辛いことがあっても好きなものにアクセスすれば自分を取り戻すことができる。例えば仕

          育てた好きがいつかの自分を救う

          お昼はポンコツ珈琲

           朝起きたときの調子が悪いからって、夜眠りにつくとき最高の気分なら、その日1日は最高の1日だってことだ。でも最高の気分だからって夜に長居し過ぎてはいけない。それは翌朝の気分を最悪にしてしまう。でもそんな風にうまく過ごすのは難しい。だから今日もあんまりいい目覚めじゃなかった。それに外は雨だ。雨ってだけで今日を生きる喜びが半減してしまう。いやそんなことはないだろう、雨の日には雨の日の喜びがあるはずだ、と思ってむくりと起き上がる。  休みの日に起きる理由は明白で、それはランチを食

          お昼はポンコツ珈琲

          ハンバーガーの話

           今日はブックナードに行こうと決めていた。ブックナードは盛岡にあるセンス抜群のセレクト書店。本の販売はもちろん、空いているスペースを利用してよく個展みたいなこともやっている。今日までハンバーガーに関する展示をやっているらしい。観に行かなきゃ。  店内に入ると、壁にどーんとハンバーガーのイラスト。肉の部分が真っ黒。ポップだけどその黒が闇のようにも見えて、独特の存在感を漂わせているハンバーガー。ちょうど作者の人が近くにいて、黒はスプレーで描いているのだと教えてくれる。絵のことはよ

          ハンバーガーの話

          だってゴールデンウィーク

           ゴールデンウィークという言葉ですべてが許されてしまう気がする。僕は接客業で、シフト制で、ゴールデンウィークなんて本来関係ない。それでもやっぱりゴールデンウィークは特別なものだ。街に人が溢れている。皆ゴールデンウィークだって顔で歩いている。人の数がいつもと全然違う。祝祭感がある。  僕は人混みの中を歩くのが嫌いではない。大勢の人と接触したり会話をするのは全く好きではないが、人混みにおける人とは全員モブであり、鑑賞物にすぎない。彼らは単に街の風景である。動く街の風景。そこにはた

          だってゴールデンウィーク

          街で見かけたくどうれいん

             今日は映画でも観ようと思っていたのだが、スタバで文章を書こうとしたり本を読もうとしてもどうにも調子があがらない。朝早く起きすぎてしまったせいで、頭の調子が悪かった。睡眠は大事。でも一回起きた後また布団の中でグズグズ寝たはずなんだけどな。  外が暑いせいもある。4月の後半だというのに季節外れの暑さが続いている。途端に暑くなったりすると身体がついていけない。寒暖差にはとにかく弱いのである。  せっかく天気が良いので、街をぶらつくことにした。頭の調子が悪いときは変に頭を使おう

          街で見かけたくどうれいん

          ちゃんと息を吐くこと

          春はいつだって疲れている。冬は寒いから嫌いだけれど、そのくせ冬が続いている間は割と元気なことが多い。春が近づき、突然暖かくなったり寒くなったりを繰り返すと、体調は目に見えて悪くなる。眠れなくなったり、朝起きても身体に力が入らなくなったり、日中眠気に襲われたりする。毎年のことのはずなのに、慣れない。対処法がわからない。  ふとテレビをつけたらさんまのテレビ番組で何かの先生が呼吸法について話しているのを目にする。現代人はちゃんと息を吐ききらないから、ちゃんと息を吸えていない、

          ちゃんと息を吐くこと

          雪降る夜の燗酒

           最悪だ。店の外に出て降りしきる雪を見て思う。一歩足を踏み出す。長靴が雪の中に沈む。空気が冷たい。冷たいというか痛い。ダウンジャケットのフードを被り、傘を差す。顔面を雪が叩く。眼鏡が濡れる。傘は一刻毎に雪で重みを増す。  最悪だ。雪に足を沈ませながら何度も思う。会社を呪った。こんな時期にこんな辺境の地に異動させやがって。  12月に千葉から青森県十和田市の店舗に異動になった。全国展開しているドラッグストアで、全国転勤可のナショナル社員として働いているのだから文句は言えない。で

          雪降る夜の燗酒

          太陽の塔にのぼった話

           ずっと行きたかった場所に行くのがいいのだと思う。行きたかった場所に行って、思っていたのと違った、と幻滅することがあまりない。行きたかった場所には、ずっと行きたかったという思いが乗っかっている。たとえそれが思っていたのと違ったとしても、もうそこに行くまでに感動する準備が整っている。だからそれを見るだけで感動してしまう。  大阪に行った。1番のお目当ては太陽の塔だった。大学時代、特に就職活動をしている頃、鞄にはいつも岡本太郎の『自分の中に毒を持て』が入っていた。岡本太郎の言葉

          太陽の塔にのぼった話