見出し画像

ちゃんと息を吐くこと

 春はいつだって疲れている。冬は寒いから嫌いだけれど、そのくせ冬が続いている間は割と元気なことが多い。春が近づき、突然暖かくなったり寒くなったりを繰り返すと、体調は目に見えて悪くなる。眠れなくなったり、朝起きても身体に力が入らなくなったり、日中眠気に襲われたりする。毎年のことのはずなのに、慣れない。対処法がわからない。

 ふとテレビをつけたらさんまのテレビ番組で何かの先生が呼吸法について話しているのを目にする。現代人はちゃんと息を吐ききらないから、ちゃんと息を吸えていない、ちゃんと吐き切れば自然に深呼吸できる、そんなことを言っていた。それを聞いて思い出す。呼吸法は昔勉強したことがあった。斎藤孝が確かそんな本を出していた。大学を卒業して本屋でバイトをしていた頃、ずっと体調が悪かった。いつも元気がなくて、何もやる気が湧かなかった。そんな時の支えが斎藤孝の本だった。ミッション、パッション、ハイテンション。いつもローテンションな僕にハイテンションになる術を教えてくれた。呼吸法も斎藤孝から学んだ。3秒吸って、2秒溜めて、15秒で吐く。吐くことが大事で、ゆっくりと長く吐けば、自然に吸うことができる。

 さんまのテレビを偶然見て、呼吸法を久しぶりにやってみる。仕事中、吐くことをとにかく意識する。吐いて、吐いて、吸う。ただこれには問題があった。僕は重度の鼻炎なので、吐いて吐いて吸おうと思っても、鼻が詰まっているのでうまく吸うことができないのだ。吸おうとすると、ものすごい動物めいた音が鼻から発せられる。これではお客さんも驚いてしまうだろう。

 1日呼吸法を意識してみて、頭がすっきりした気もするけれど、吸うのが難しすぎて逆に疲れてしまった気もする。

 呼吸法の前にまず耳鼻科に行って鼻炎を治さねば。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?