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表現力を磨くために川に行く。7年実践してみてわかったこと

空飛ぶ引きこもり物語ライターの千聖(ちさと)です。

私は引きこもりです。
だから、どこにいるより、家が好きで、家から一歩も出ない日が続いても、全然苦じゃない。

だけど、よく、作家さんが、自分の家じゃなくて、ホテルとか旅館とかで、缶詰になっているのを聴いたりするかと思いますが、それが本当に大事なんだな、と思うところがあって。


文章を書くことで、お仕事にさせていただいてから、7年。
その間、モチベーションが落ちるときだったり、そもそも全然書きたいことがなくなったり、目標を見失ったり、大切な人とお別れしたり。

いろんなことがあったけれど、それでも、書き続けられる、表現を磨いて行ける方法を、見つけることができました。


それが、私にとっては、「川」
大きな川ではなくて、やまあいに、ひっそりと流れる、けれどところどころ急流もあって、深さもまちまちで、透き通った、ひんやりした川です。

そこに行き、夏であれば泳いだり、泳げない日は足をつけてみたり、石の上に寝そべって、川を眺めてみたり・・・


そうすると不思議と、その直前まで、もう自分には何もない、からっぽだと思っているときでも、水が土のなかから、湧き出てくるように、少しずつ少しずつ、書きたいことがあふれてくるようになりました。


それをお客さんにも、ご自身の好きな場所で、どうですか?とか、やりたかったけど、後回しになっていること、やってみませんか??
と、おすすめしてみると、

「ずっと行けていなかった海に行ったら、書きたいことが出てきました」
「釣りをしにいってみたら、こう考えればいいんだ!というのが降ってきました」
「自分の家に、素敵な家具を置いたりとかをしてコーディネートしたかったけれど、やれていなかったので、やってみたら、元気になってきました」

そんなふうにおっしゃっていただくことばかりで・・・


私にとってはそれは「川」
子供のころ、もういまはそろうことがない、家族5人で遊びに行った宮崎の川の景色の美しさ、ひぐらしの鳴き声、水の音が、忘れられなくて。


子供のころは、色んな創造力にあふれていて、私の息子娘も、気が付いたら、なんでもない紙や、枯れ葉や、棒を、持っては、宝物を手に入れた!!!というような満面の笑みで遊び出します。


三つ子の魂百までというけれど、今やりたかったことは、子供のころにきっとやりたかったことと繋がっていて、
そういうのに触れることで、アイディアだったり表現がふと、降ってくることがあるんじゃないかな、と。


脳科学的には、忙しくしているときよりも、何も考えていない時の方が、脳が実はフルスピードで回転しているらしく、普段使っていない部分が解放されるので、ひらめきなどが起こりやすいそうです。

でも日常生活で、何も考えないというのが結構難しいので、だけど、ずっとやりたかったこととか、私とか川に飛び込んでいるときは、ただ、その川の中の静かな世界や、一緒に泳ぐ魚や、土がまいあがり、光の粒のようにキラキラと反射していたり、泡がパラパラと散らばった真珠のように見えること。


もうその世界の美しさに夢中で、何も考えてないんだと思います。


だから、アイディアと出会える。
表現力を磨く方法は、机のうえでにらめっこするよりも、外に出て、好きな場所で好きなことを、思いっきり五感で味わうことなのかも、と。


そうすれば世界の美しさが、表現の方向性を自然と教えてくれる。

だから私は、大切な文章を書くときほど、川に行くのです。


という理由を付けて笑
今日も泳いできます!!!


お読みいただきまして、ありがとうございました。

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