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抱えきれない想い

友達の推しが亡くなった。

その訃報を知って、私は何も考えずすぐに友達に電話をした。
とっても驚いてすぐに電話をした。
電話口で友達は号泣していた。
私は一緒になって泣いた。
静かに一緒に泣くだけでよかったのに、嘘だ!とかなんで?とか言って喚いた。
とっても不粋だった。
でももし近くに住んでいれば、きっとやはり飛んで行って抱きしめたと思う。
でもやはり不粋だったのか。
後でごめんねのLINEをして、友達も経緯を短くLINEで伝えてくれた。
最後のライブに彼女はいた。その場にいたんだ。
彼女はしばらく涙が止まらないかもしれない。
私だってそうだ。
ショックで茫然自失としている。
友達からよくその人の話を聞いていたから、コアなファン並みにその人、そのバンドのことを知っている。
毛色はだいぶ違うが、私にも推しがいるから痛いほど気持ちがわかる。
ほんとは推しって言いたくない。少し軽い気がするから。
敢えていえば大好きな人だ。大好きなバンドだ。でも便宜上、推しとかファンっていう言葉を使っている。これも今はどうでもいい。

死なんてその辺に転がっている。そして新たな命も毎日どこかで生まれてる。
生死生死と流転している。
当然それは悲しくて寂しくて、どうにも気持ちをもっていけない。
死なんてその辺に転がっている。それは突然だったり緩やかにやって来たりする。
波が打っては返すように、生死生死と繰り返し、宇宙は回っているのかも知れない。

去年の夏前、突然に逝ってしまったU子さん。
姉のように慕っていたU子さん。
ショックで言葉も出なくてただただ泣いた。
お顔を見に行った時には「ありがとう」しか言えなかった。
「ありがとう」を言えて良かった。
今も時々話しかけている。
どうしたらいいですかねぇ?
どう思いますぅ?
ねぇU子さん……。

夢を見たこともある。
夢の中でこれは夢だと思った。幽霊かも知れないと思った。
幽霊でもいいと思った。
会って話ができたから。笑ってたからU子さん。

友達もきっとずっと彼に語りかけていくだろう。
その姿や歌声を思うだろう。忘れないだろう。
ありがとうって思うだろう。

やはり電話をかけたのは不粋だったのか。
私なら…。
一人では抱えきれないだろうから、自分を、自分がその人をとても好きだったことを知ってる人に、側に居てもらいたいと思う。
関係ない人に軽い言葉は言われたくない。
同情じゃなく、同苦してくれる人に居てほしい。

今日は気持ちがまとまらない。
まとまらないけど吐き出さずにはいられなかった。

段落とか改行とかもうよくわからない。
このまま投稿する。
わたしは誰に向けて語っているんだろう。

明日はまたやってくる。と信じてる。


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