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WINDING ROAD絢香×コブクロ エッセイ

「で、いつ結婚するの?」
私はよく彼女に問い立てる。

彼女とは、私の大親友のことである。
その彼女は、かれこれ4年にもなる歳上の彼氏とお付き合いをしている。

「いや、結婚はしないんじゃ、ないかな?」
いつもそんな曖昧な言葉で返される。

明確な理由は分からないが、
いつ聞いてもある一定の理由はこう聞いている。
「そもそも貯金が無いの」

貯金が、ない。
確かに、結婚をするなら必要なモノで、
あればあるだけ良いだろう。
ただ、どれほど無いのか、
そもそもそれが
結婚を迷う一番の理由なのか、否か。
私には分からない。

ただ、私は一番に思う。
私の親友には一番に幸せになって欲しい。
早さではなく、本物の幸せに。 

「いつか、二人とも今以上の幸せが訪れるといいね」
「あの貯金で幸せになれるかなぁー?」
「あの彼となら幸せになれると思うけどなぁー?」
「そんなん言ってくれるの、あんただけやで。」 

色事には当事者しか分からない苦悩があるだろう。
だから私は彼氏を否定することも肯定する事も
極力はしないようにしている。
もし、
私が彼女と同じ立場なら、
例え彼が良いところが少なくても、
彼と共にいる自分を認めてくれる友人が欲しい。
だから私がその友人になろうと決めている。
ただ、
貯金が無くとも、彼は本当に良い奴だ。
認めようと思ってする決意では無く、
自然と認めてしまう程、良い奴だと思う。

だって、
4年間も共にしているなら、
いろんな道を一緒に一歩ずつ歩んできただろう。
片方が逃げ出しても、どちらかが補って。
前を向いて、光(未来)を探し、求めただろう。
だから、彼女が私に話した事のない、
私には分からない彼の素晴らしいところが
もっと沢山あるのだと思う。

収入の事や、貯金が無いことや、部屋が汚いことや、体型の話は、
どう向き合うか、どの出口を目標とするかで
変わってくるだろう。
この事は、
親友としては、
お互いが幸せになる道を、
きちんと話し合いをして欲しいところだ。

ただ、私は彼女が羨ましい
4年間もの間、真っ直ぐ愛し続けてられているからだ。
これは私が彼を良い奴だと言った理由になる。

きっと、彼女と共に、
これこらの夢を一緒に握りしめようとしたり、
未来という道の先を共に歩んでくれている。
そして、これからも愛し続けてくれるだろう、
その彼がいつも側に居ることが、
私は余計に羨ましい。

私はまだそんなに愛された事がない。
つまり、ナイモノネダリである。
お金では買えない愛をねだる程、醜いものはない。
こんなこと面を向かって言えるはずもない。

「幸せになってくれなきゃ困るわw」
「えー、ありがとう、あんたもな」
「結婚式呼んでくれよ。
身内だけでも、妹として参列するから笑」

ただ、愛されるのには理由があるだろう。
彼女は、私の友達でい続けてくれるだけあり、
健気で優しく、人の気持ちを考えて話す事が出来る賢い女性である。
そして、
愛され続けられる事を、当たり前と思っていないからこそ
彼を大切にしているのだろう。

だからこそ、幸せになって欲しいと願う。
迷っても悩んでも愚痴を吐いても、
周りに多少の迷惑をかけても、
それでも構わないから、幸せになって欲しい。  

愛され続けられる女性でいて欲しい。
そう、願って。


p.s.
貯金は大事です。
彼にはカッコよくいて欲しい気持ちもわかる。
だから、時間がかかっても頑張って向き合って下さい。
もし、それが厳しく、一緒に幸せになる道が見当たらないなら、
それはそういうご縁なのだと思う。
とても無責任だが、
私には応援しか出来ないから。
親愛なる私の親友へ。


曲がりくねった道の先に
待っている幾つもの小さな光
まだ遠くて 見えなくても
一歩ずつ ただそれだけを 信じてゆこう
全てを愛せなくても ありのままの心で
何かをただ一つだけ
愛し続けてる人 その誇らしげな顔には
何にも負けないほど大きな 優しさが溢れ出してる
曲がりくねった道の先に
待っている幾つもの小さな光
まだ遠くて 見えなくても
一歩ずつ ただそれだけを 信じてゆこう


参考文献
WINDING ROAD
リリース:2007
歌:絢香×コブクロ
作詞:絢香・小渕健太郎・黒田俊介
作曲:絢香・小渕健太郎・黒田俊介


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