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リ・デザインな話を徒然と。はるまくんがアイドル過ぎる件について。

ギルドハウス十日町のハルさんからお声がけ頂いて、今年もアドベントを書こうと思う。

今年は、振り返るとずっと社会的に傷ついた家族のことで支援者と葛藤していた。社会から梯子を外されてから、人が排除されず、立ち上がって歩けるようになるまでのずっと社会保障とリカバリーとソーシャルなつながりを考えつつげていた1年だった。人はどんな時からでも、自分の力で希望を見い出し、生きなおせるはずなんだ。

新潟県十日町市の住み開きのギルドハウス十日町

住み開きの全国的な取り組みについて知ったのは、2011年に初めてLibrary of the Yearにノミネートされて優秀賞をとって評価されてからだったと思う。

住み開き
住み開き(すみびらき)とは、大阪と東京で行われている、自宅や事務所などのプライベートな生活空間を、個人図書館や博物館などセミパブリックとして開放する活動のことです。公からの一方的な情報提供から市民同士による情報提供への変化の一形態としてこれからの図書館のあり方参考になる点が評価されました。 
http://sumibiraki.blogspot.com/

ライブラリーオブザイヤー2011優秀賞 https://www.iri-net.org/loy/loy2011/

学生を卒業して10数年来、私はライブラリーや公共のパブリックとプライベートとの間にとても関心を持ち、各地を旅資金が貯まると訪ね歩いてきた。

いかに他者と共に在れる地域であるか。集落共同体意識が高い山間部の地元に辟易し、私は知らない村落や街を車で旅することが多かった。車の走行距離もかなり走った。おかげで旅先で知らない他者と偶然巡り合うことの楽しさを覚えた。

その後、初めてギルドハウス十日町を知ったのは、今から5年前。親友から紹介されて、まずはお茶のみにいこうということで、連れて行かされたところからだった。親友は、ギルドマスターのハルさんをとても当時から慕っていた。

最初は、自分の祖母の実家の集落にきたかと思うような玄関の暗がりと、居間の長炬燵で多数の人が団らんをする光景にどこか懐かしさを覚えたが、会話をしてみれば、その方々は、家族ではない。住人もいれば、滞在している旅の方もいる。方々を囲んで、俗にいうギルド飯(夕食)を囲む。

私は、家族でもなく、集落のつながりもない方々と一緒に食卓を囲み、大皿のなかからとりわけ、この料理は美味しい、作ってくれてありがとうといいながら囲むギルド飯の時間に振り返ってみれば、ずいぶんなにかの孤独から解放され、救われていたのだと思う。

ギルドハウス十日町を訪れた際は、ぜひ住人と夕食を囲んでギルド飯を食しながら会話をすることをお勧めする。

私がギルドハウスを訪ねていっていた理由

前述の親友に紹介されてから、その後数年が間が少しずつあきつつも、ギルドハウス十日町の人里離れて、血のつながりがない他者がハルさん夫婦と共同生活するあの居間の空間が好きで、時折、あの雰囲気に合いそうな友人を連れて訪ねるようになった。

津南でシェアハウスを探している教え子も連れて行ったことがあるし、地域づくりの先輩や、地元の温泉旅館経営者、場づくりや、居所について考える周りの友人とは、一度は訪ねている。吹雪で自宅に帰れないときは、泊めさせて頂いたこともあったし、なによりギルドマスターのハルさんはお茶目だし、ギルドマスターの奥さんはどっしり構えて、そして漫画好きだし、一番長い住人さん方の女性陣のキャラクターが立っていて、本当に、お茶のみやギルド飯を食しながら会話をすることが、楽しかったから訪ねる理由が増えたのだ。
家族以外と食事をし、たわいもない会話をするということに飢えていた私は、程よくほっとかれる居心地のよさを感じていた。

自宅だとつい積読して読まない漫画の積読消化会を込めて、漫研同好会と称し、ギルドの住人さんと漫画のまわし読み会をさせてもらったこともあったし、日本全国リアカーbar旅をしている青年とギルドの2階のbarで、語り合ったこともあった。

いろんな思い出を振り返った後に私が時折あの場所の人に会ったりギルド飯を食べに帰りたくなったりした理由に気づいた。

私は、住人としての関わりではなかったけれど、ハルさんの住まいを開いているセミパビリックな居間の空間や里山の山奥で孤独を感じない人の居住空間であること。個人を否定しないで、寛容的に見守ってくれたり、気遣いあう眼差しと、好きにやってみるとよいと肯定してもらえる言葉に出会えること。いろんな人の価値観と、人生観に意図せず巡り合えること。
これが私にとっていま言語化できて、私の訪ね続ける理由であると思う。

はるまくんがアイドル過ぎる件について

もう一つ、私が最近足しげく訪ねる理由を書き記しておこうと思う。

それは、ギルドハウス十日町のハルさん夫婦の息子くんプリティなめごいめごい男の子が産まれて、すくすくとぷくぷくと育っているからである。

ギルドの玄関先で、抱っこされている様子を初めてみてから、お姉さんは、メロメロでして(ただし、今は人見知りしてしまって、いまだに抱っこできていないですが)はるまくんが見ぬ間に凛々しくなって居間をそこらじゅう駆け巡っている成長の様子が、楽しくて楽しくてたまらないから、ついなにか用事をつくって訪ねてしまうんですよね。

自分の集落に子供が少なくなり、ちびっこの声が外から聞こえなくなって、小正月の鳥追いの時も寂しく思っていたので、私の生きがいが一つ増えました。ころころ表情がかわるはるまくんは、めごすぎです。

ギルドの住人さんにお世話されるはるまくんが、自分のもう一つの家族のようで、はるまくんがいつか顔覚えてもらって、人見知りしなく、ねーねともご機嫌で遊んでもらえるようになるまで、時折顔を出すと思います!

地域の子どもは未来の宝ですよねぇとしみじみと。はるまくんが成人したころの地域の未来にも思いを馳せてしまいます。

最後に

ギルドのお手洗いには、ギルドマスターのハルさんの冒険の書が飾られています。
コロナ禍やみんなのアイドルはるまくん爆誕!すくすくのびのび成長中なはるまくんというアイドルと暮らすギルドハウス十日町の人の営みですが、ゆっくりと里山に根付いています。

もし、時間と機会が許せば、住み開きのギルドハウス十日町にあなたも冒険の旅に出かけてくださいませ!ちょっとした冒険心と愛と勇気で何度だって人生は変わるよ。怖がらないでいこう。

よろしければあなたの話し相手になりたい。ご支援を頂けないでしょうか。