陰陽学説
陰陽学説とは
見出しにある太極図、一度は目にした事があるのではないでしょうか。
陽は日が当たる、明るい、などポジティブなイメージがつきやすく、陰は日陰、暗いなどネガティブなイメージがつきやすい事が多いです。
この陰陽、どちらか欠けても物事は成り立ちません。
日中があるから夜中があり、外があるから中があり、左があるから右がある・・・
人間も例外ではありません。
寒いところにいる時は、凍死しない為には体を温める陽気が必要ですし、暑いところにいる時は、熱中症にならないように体を冷やす為の潤いが必要になります。(汗をかいて体温を下げる)
陰陽の実際の例
身近なものの陰陽の例を並べてみます。
次に、人間の体の陰陽の例を並べてみます。
女性と男性は上記の表にもあるように、陰と陽です。
ですが、女性らしい男性と、男性らしい男性、様々な個性が発生する場合、その中でも陰陽に分類できます。
つまり、この世のものは全て相対的に陰陽で表せると考えます。
そして、陰陽はどちらが多すぎてもいけません。
双方が同じくらいあってこそ、バランスが取れるようになるのです。
陰陽学説の基本内容
陰と陽には複数の法則があります。
①陰陽の依存関係
②陰陽の対立・制約関係
③陰陽の消長平衡
④陰陽の相互転化
これらの関係について説明していきます。
①陰陽の依存関係
陰陽は単独で存在しません。
上がなければ下は存在しません。下がなければ上は存在しません。
熱がなければ寒は存在しません。寒がなければ熱は存在しません。
男がなければ女は存在しません。女がなければ男は存在しません。
昼が来なければ夜は来ません。夜が来なければ昼は来ません。
動があるから静はあります。静があるから動が存在します。
人間で考えるとわかりやすい・・・、と考えるのは、私がこの仕事をしているからでしょうか 笑
陰陽があってこそ新たな陰陽を生み出していく・・・、まさしく、宇宙のように果てのない話です。
②陰陽の対立・制約関係
陰陽は互いに対立し、制約するという特性があります。
・・・言葉だけで言うと???はて?となります 苦笑
ここは静と動で考えましょう。
私はこれを車の運転と例える事が多いです。
これから進む道を順序よく進んでいく為にはアクセル(動)だけではいけません。
暴走し、そのうち何かに衝突するでしょう。
これを制御するのがブレーキ(静)です。
また、ブレーキだけでは進む事が出来ませんので、やはりアクセルが必要となります。
このように、アクセルとブレーキをうまく使い分け、私達は目的地までたどり着くことが出来るのです。
どちらかが暴走しないように、対立する方がコントロール(制約)するのです。
この制約には衝突が生じます。互いに制約し衝突した結果、全体のバランス調和が取れる平衡状態となるのです。
今書いてて、雨降って地固まる、と言う言葉を思い出しました 笑
③陰陽の消長平衡
陰陽は絶対的なものではなく、常に量的に変化しています。
①②の依存・対立・制約は時間の流れにおいて変化し、その変化にはリズムがあります。
そして、その変化は陰陽の制約関係により一定を超えず平衡状態を維持するとされます。
あああ今度は複数の事が絡んでますます複雑になってくぅ・・・
ここでは四季の変化を例えに使いましょう。
夏から秋を経て冬になる現象、これは陽消陰長
冬から春を経て夏になる現象、これは陰消陽長
陰と陽両方が増す事はなく、どちらかが減り、もう一方が増えていく関係であり、また、人が住んでいけないほど暑くなりすぎたり、寒くなりすぎたりすることはないようになっています。
近年の異常気象などは、この平衡が崩れた状態と言えます。
2023年の今年は特に猛暑日が多かったです。これは陰が陽を制御できていない状態、陽が強い状態です。
その為、その中で暮らす私達は熱中症を避ける為に陰である水分を多く取るようにしていました。こうやって健康の陰陽平衡を保とうとするのです。
④陰陽の相互転化
陰陽の変化は③の消長、緩やかな量的変化もありましたが、一定の条件下で正反対の性質に変化する質的変化も存在します。
この項目が陰陽の最後ですよ・・・・ゼェゼェ
陰極まれば陽に転ず
陽極まれば陰に転ず
③の例を一緒に用いるとすると、『夏至』と『冬至』があります。
春からスタートしましょう。
徐々に陽気が増えていき、陽が極まる夏至になると今度は陰気が増えていく方向にいきます。このまま陰気が高まり陽気が少なくなっていくと今度は陰が極まる冬至になり、そこからはまた同じように陽が増えていき・・・
このように、時間の経過と共に一方が極まると反対の動きが出てきます。
陰陽学説と人体
このように自然現象や物事には陰陽が存在し、人間はこの環境下、自身の陰陽をコントロールし日々の生活を送っています。
コントロールが出来なくなると陰陽のバランスを失い、様々な病の原因となります。
例1
ストレスがたまると興奮状態が続き、自律神経のバランスを失う
不眠状態が続くと、陰が減り、熱状態となりやすくなる
例2
冷たいものばかり摂っていると、内臓が冷えてしまい冷え性となる
漢方や鍼灸の世界ではよく睡眠障害でいらっしゃる方がいます。
ショートスリーパーという方も中にはいらっしゃるようですが、私はそれにも陰陽のバランスが取れていなくてそうなっているのではないかと考えます。
世の中には様々な健康情報が溢れています。
ですが体は十人十色、誰一人として同じ体の人はいません。
それなのに同じ健康情報を取り入れていいのでしょうか。
上の例でも表しましたが、ストレスが多いと気滞と言って、気が滞る現象が起き、
それが後には熱症状を引き起こし、のぼせや脱毛などの原因になります。
昨今はストレス社会です。
温活という言葉もありますが、このストレス社会は時に温活は体をより悪化させる要因となることもあります。
じゃあどうすれば良いのか?
自分の体質を知り、自分に合った養生法を知る事が大事です。
バランスをとることは難しい。
私達の目は、前を見る為についています。
その目を持って自分の顔や体の全体の様子を見ることは絶対出来ないです。(鏡や写真など、間接的にしか見れない)
ですから、自分の事なんて、誰もわかりゃしないんですよ。
ま、ですから我々のような仕事があるのですが。
これはまた別の機会にお話しましょう。
さて!!
抽象的なものを説明するには本当にエネルギーが要りますね!!!
色んな人に見て貰いながら、加筆修正して完成させていくとします_:(´ཀ`」 ∠):
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