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ハラスメントを回避して健全な生活を送るために?

仕事をするのに最も支障をきたすのがハラスメントなどの人間関係だ。
近年カスハラ、パワハラなどの言葉が生まれたが、それらに対応する術はあるのだろうか。
今日は私が仕事でやっていたハラスメント回避の術を紹介しようと思う。


クレーム産業で得たハラスメント回避の知恵?

私は地場ゼネコンの建設会社で新規事業としてリフォームの部署を任された。
それまでも住宅リフォーム工事はやっていたが、一般の人から見たその会社の敷居は高かった。
公共工事が減る中で一般的な住宅リフォームなどの工事比率を増やそうとする会社の方針だった。

住宅リフォームがクレーム産業と言われる理由

工場内のもの作りと違い、現場で作り上げるクオリティには限界がある。
しかも家人が住みながら行うリフォームも少なくない。
コンプレッサーなどの音を現場内だけに留める手段などあるはずもない。

しかも多くの職人が現場に入るため、共通した認識を共有するのが難しい。

そのお客様はいい人でもその周囲にどんな人がいるのか分からないし、工期も長く一度問題が生じても工事が終わるまでは逃げ道がない。

現場にクレームの種は山ほど落ちているなど挙げればキリがないほどだ。

そのクレームの種をひとつずつ潰しながら行うのが住宅リフォームという訳だ。

ハラスメントから遠ざかる術はあるのか?

そんなクレーム産業と言われる住宅リフォームで私が行ったのは、ハラスメントから遠ざかる営業対策だった。
リフォーム営業で多いのはリピートと紹介だ。
理想はリピートと紹介だけで目標を達成することだった。

一番やりやすいのはリピート営業だ。
一度リフォーム工事をやっているのでお客様のことも近隣のことも分かっているからだ。
お客様も初めての会社に頼むのではないので安心できる。

一番難しいのが紹介営業だった。
紹介なので断ることもできないし紹介者を立てなければならない。

ある日もお客様からの紹介があり見積もり前の現場調査に向かった。
施主は40代のご主人だった。
初回訪問で現状図面を起こすための測量とご要望を伺った。

色々話を伺ううちに、この仕事は受けてはならないという私なりのシグナルを感じた。
リフォームボリュームの割に予算が低いことや、仕上げなどのこだわりが通常以上に強いこと。
施主の父親が以前電気工事業をやっていたので現場にはこだわりがあると聞いたこと。
私の会社以外に3社から見積もりを取ることなどだ。

その月の受注目標には届いておらず、この1千万程度の受注は喉から手が出るほどほしいところだった。
しかし私は自分のシグナルを優先した。

通常よりも高い見積もりを提出してお客様から上手にお断りの電話を頂いた。

クレームリスクより会議で叱られることを選んだのだ。
もし無理をして受注したとして、クレームに苦しめられるよりもましだと思った。

お客様にしたら多くの会社から見積もりを取り、少しでも安い予算で高い品質の工事をしたいと考えておられたのだろう。
しかし私がその考えに乗らなかったことでお客様が考えた効果も半減したことだろう。

正直にお断りすることも出来たが、紹介者との関係などを考慮してお客様からお断り頂く手段を選んだのだ。
もちろん場合によっては忙しいなどの理由でお断りすることもある。

私にしてみれば与信管理の一環だが、この営業方針が功を奏して工事実績が1000件を超えても未回収はゼロだった。

売る方も買う方も立場は同等

サービスを提供する方もお金を払って提供される方も立場は同等だ。
お客様が神様な訳でもお金を払う方が偉い訳でもない。

一度スーパーのレジで怒鳴っている客を見たことがあるが、その後ろで待っていた人には迷惑この上ない。
気に入らないことがあったのなら二度とその店に来なければいいだけだ。
店側も遠慮せずに出入り禁止にした方がいい。

怒鳴られた方のストレスは尋常ではない。
そのようなストレスが原因で離職されたら店側にとっても大きな損失になるはずだ。

お金を払うから自分の方が上だという考え方は今の時代にはそぐわない。

怒鳴ることになった原因は分からなかったが、その人を見ていて恥ずかしささえ覚えた。
多くの人の前で冷静さを欠き、大声を出して目立つことが格好いいはずもない。

スーパーやコンビニなどではお客様を選ぶことは難しい。
しかし理不尽な要求やカスハラには毅然とした対応が必要だ。
このようなことは事が起きてからの対策になりがちだが、先ずは責任者が即座に対応を交代するなどの従業員を守るためのマニュアルが先決だ。

上司と部下も立場は同等

会社の中でも部下より上司が偉い訳ではない。
あくまで立場は同等だ。
給料が多いからと言って上から目線でものを言うのはやめた方がいい。

給料が多いのは責任が大きいというだけだ。
何か問題が起きた時、責任を取るのは部下ではなく上司だ。

役職や地位を笠に着て部下に威張るのは愚の骨頂だ。
世界に恥を晒す結果になった大韓航空ナッツリターン事件がその証しだ。

それでもハラスメントはなくならない。
子供のいじめから大人のハラスメントまで、苦しんでいる人は少なくないようだ。
それらは全て人間関係に起因したことだ。

仕事を選ぶ時、会社を選ぶ時、お客様を選ぶ時など、如何なる場合もハラスメントのシグナルを感じるところからは遠ざかるのが賢明だ。
どうしても逃げることができない場合は優柔不断に遣り過ごすことを考えてもいいだろう。

誰もが大きなストレスを抱えることなく人生を楽しめる社会になることを望んでいる。

#ハラスメント #クレーム #ハラスメント回避 #クレーム対応 #カスハラ #パワハラ

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