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どんなときも未来は太陽燦々のお花畑!

エドカフェ No.7「学校の役割を問い直そう」木村泰子さん(映画「みんなの学校」の校長先生)のお話を書いてみた

「問い直す」って宝物の言葉!
問い直すことをやめたら学校は3日後には崩壊する。

スーツケースから風呂敷へ

スーツケース

外の景色が見えない。
中の空気しか吸えない。
ここに入って私の言うこと聞いていれば安心安全間違いないよ。
こんな教師や学校の頑丈なスーツケースに閉じ込められた子どもたちはどうなる?

風呂敷

外の景色が見える。
自由に空気が吸える。
自由に動ける。
こんな大風呂敷を広げたような学校や教室ならすべての子どもが入れる。

学校の最優先事項とは・・・?

学校の役割はいっぱい・・・でも、

本当に大切なことはひとつだけ!

コロナ禍で、あれもやらなきゃこれもやらなきゃ!
夜な夜な働いて、保護者に文句言われ、行事は潰れて、子どもも大変そう。先生たちは疲弊するばかり。でも・・・
100個やることがあったら、優先順位の1番は?1番だけやろう!

1番だけやれば2番から100番は自然に解決している。これホント!

ではその1番の最優先事項とは・・・?

学校をすべての子どもが安心していられる場所にすること。

これを最優先事項にすれば、認知学力は絶対上がる。他の問題は気づけば解決している。でもひとりじゃ無理!
いかにして安心のスーツケースにすべての子どもたちを入れるか?こんなのは絶対無理!この無理なことを努力努力でやってきたけど、これ以上無理!これを続ける限り先生も子どももしんどくなるだけ!

スーツケースはやめて大風呂敷を広げよう!


(参加者と木村泰子さんの対話から、コロナ禍の学校に起きた様々な問題に対するヒントがたくさん出てくるので詳しくは動画をご覧ください。)

「学びってめっちゃ楽しい!」がまさにこの場で実現!

対話の中で、今回木村泰子さんがめちゃめちゃ興奮した場面を紹介します!

ある参加者の先生のことば
「いろいろみんなの話聞いてるうちに、最初の自分の考えと変わってきちゃったんですけど・・・」と言いかけると、
泰子さんが興奮して手を叩きながら

「それがいいねん!それがいいねん!それが学びやねん!」

「仲間がいるから自分の考えが変わっていく。自分と違う人が自分と違うこと言うから、自分の考えがどんどん変わっていって、それが自分の考えになっていく。これこそが学び!学びってめっちゃ楽しいと思いませんか?!」

誰のせいにもしない 自分の学びは自分で獲得する

リコーダーの音がうるさいから集中できない?
クーラーがないから集中できない?
コロナだから◯◯ができなくてもしょうがない?
これは人のせいにする子どもをつくっている。
「そんなつまらんしょーもない力だったら自分が損してると思わんか?」くらい言ってやりたい。
静かな涼しい環境を整えてあげる。守られたところで学ばせる。こんなおせっかいをして10年後の多様な社会に生きる力がつくか?

自分の学びは人のせいにしないで自分で獲得するもの。

人が整えてくれるものではない。そうでなかったら、うまくいかないと人のせいにするようになる。
自分の学びをいかに獲得するか?子どもと対話しよう!
「運動会できなくなっちゃった。どうしたらいいと思う?」
たったこれだけの問いで1年生でも友だちと対話しながらいろんなことを考える。
ピンチは学びの絶好のチャンス!
 

目的さえ共有できればあとは早い!

目的さえ共有すれば組織は必ず進化する。
「すべての子の安心する場所をつくろう!誰一人取り残したらあかんで!」これをひとりでやろうとしても絶対無理!この目的に反対する人はいないはず。共有するまでいっぱい対話をすればいい。誰も排除せず、誰も否定せず。これさえ共有すればあとは早い。
今まで「校長の言うこと聞け!」「教育委員会の言うこと聞け!」でやってきて、こういうやり方に慣れていないだけ。やっていけば必ず慣れる。

子どもが安心するための大人の役割とは?

「安心したのはどんなとき?」1番困っていた子に聞くとその子は答えた。

「怒られると思うことを言ったときにちゃんと聞いてくれた。」

普段先生の問いに対して子どもが答えるとき、「先生は正解をもっている」って子どもは思っている。だから本音は隠して先生に忖度しながら答える。でもこの子は
「なんでそんなん聞かれなあかん?そんなんうっとうしい!くそばばあ死ね!」って言ったとき、
「どうやって聞けばいい?教えてや。」と校長が答えると
「なあなあ、なんで怒らんの?おれ今ひどいことば使ったで。」と自分から言った。
校長は「本音言ってくれたからしゃべれるなって安心したよ。」と伝えた。

その子は今まで何言っても怒られてきた。どうせ怒られる。すべての大人が信じられない。自分を出せないからストレス溜まりまくり。幸せそうな子を見たら憎たらしくなる。

でもここでは本音を言っても怒られなかった。
大人が「聞いてあげなきゃ」って思うんじゃなくて、
「聞いてくれる人がおるんや」って子どもが思えることが安心につながる。自分の思ったことを自分の言葉でしゃべれるから安心できる。
子どもが安心してるかどうかを大人が自己評価する。
キーワードは、子どもが

「自分から自分の言葉で自分らしく語れているか?」


未来は明るい!

先生が力をつける。これが今までの役割だったけど、 
先生は力をつけなくていい。

力をつけるのは子ども。

「知・徳・体」は戦後で終わり!

腕も足もない、自分の体も動かせない子に「体」を教えられるか?
知的障害をもった子に「知」が必要っていうから知を教えなきゃならなくなる。

これから大切になるのは「自律・尊重・創造」

そのためにどんな学びが必要?
どんな環境が必要?
どんな大人の関わりが必要?
自分と他者の違いをどれだけ感じて尊重していく?
その他者と対話を通して何を創造していく?
これが未来に生きる力につながる。

学校に1番必要なのは多様性。
多様な空気に満ち溢れる学校に変えていく。

文科省も未来が見えてきている。
今学校を本気で変えようとしている。


過去は1ミリも変えられないけど・・・

「太陽燦々お花畑」の未来は、これからいかようにでもつくれる。


そしてそれをつくるのは・・・

教師ではなくて子ども!




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