見出し画像

エッセイ|社会への抵抗

月曜日の通勤電車は、期待と気怠さが
混じり合ってマーブル模様の気持ちになる。

僕は実は月曜日は嫌いではない。

週の始めで、何か新しいことが起きる気がして
わくわくする。

その反面、また1週間仕事をやるのかという
絶望にも向き合っている。

この相反する気持ちが、
僕の心を常に右へ左へ揺すってくる。

転職してから通勤は楽になった。

そこまで混んでいない電車に乗れるし
半々の確率で席に座れる。

昔は世界史の教科書に載っている
奴隷船の様な通勤電車だったから、今は
本当に天国だ。

だからだろう、昔ほど月曜日の朝の通勤電車には悲観な気持ちにならない。

だけど、仕事に対しては面倒くさいって気持ちがあるから、ちょっぴりグレーな気分だ。

僕は月曜日にささやかな抵抗をする。

普段は9:30出社なのだが、フレックスを使い10:00出社にする。

30分しか変わらないけれど、
僕は社会に対してまだ働かないぞって中指を立てているのだ。

そんなこんなを書いていたら
もう会社の最寄駅の1つ前まで来た。

抵抗もここまでか。

年貢の納め時なのかもしれない。

僕はまた1週間、働く。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?