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「聴くことが大事なの?」「話すことが大事なの?」~タイで出会った素敵なインクルーシブリーダー~

こんにちは、An-Nahal代表の品川優です。
このnoteでは、“インクルーシブリーダーシップ”や“グローバル・ダイバーシティ”について創業者の私が日々感じていること、日本企業のD&I推進に奔走する現場のリアルな日常をお伝えするnoteです。その中でも今日は『私が出会ったインクルーシブリーダー』と題して、インクルーシブリーダーについてお話します。

リーダーは「聴くことが大事なの?」「話すことが大事なの?」

前回、タイで出会った素敵な女性リーダーの話を書きました。

このエピソードをメンバーに話したところ、「以前の話だと、「聴く」ことも大事って言ってたよね。今回のそのCEOの人は、自己開示もすごく上手かったって言ってたけど、結局リーダーには「聴く」のが大事なの?「自分のことを話すこと」が大事なの?」と聞かれました。

少し前回の話にも触れると、「タイで出会った素敵な女性リーダー」とは私が5月にタイに行き、エグゼクティブコーチングを学んだ時に一緒になった女性です。
仕事を聞いてびっくり、タイの某大企業のCEOの方だったのです。彼女は最初に会った時からとても物腰柔らかで謙虚な方でした。
コーチングを学ぶ場だったので、お互いの個人的なことも話す場面があります。その中での彼女は「プレゼンテーションが上手い、ハキハキ、ビシッと話す」タイプの方ではないのですが、言葉一つひとつに嘘偽りのない、誠実で自分の言葉で話していることが伝わる、真摯な話し方が印象的でした。自身の自己開示はもちろんのこと、そして国外からの参加者向けにタイでの滞在が豊かになるように様々なおもてなしをしてくれて、ホスピタリティ溢れる人でした。

冒頭のメンバーからの質問に戻ります。
私が彼女について話をする時に「自己開示が上手」と話したこともあって、「リーダーは聴くことが大事なのか、話すことが大事なのか」という問いになりました。

みなさんだったら、なんと答えますか?


私は、プレゼンテーションではなくコミュニケーションで大切なのは”キャッチボール”であること、と答えました。(=聴くも話すも両方大事)

エレベーターピッチのような、短時間で何か具体的な成果を求める、あるいは自身アピールする場であれば一方的に話す”プレゼンテーション=投球”自体が重要です。
ですが、インクルーシブリーダーやインクルーシブな組織や環境づくりでは、人間関係を築いていく場面が中心。その場合は”コミュニケーション=双方のキャッチボール”が大切です。キャッチボールはどちらかが一方的に投げるだけでは成り立ちません。お互いに聴いて話すことがコミュニケーション。だからこそ、相手に関心を持って聴く(ボールを受け取る)ことと、聴くだけではなくて自己開示、話すこと(自分から投げる)も、両方がインクルーシブリーダー(リーダーシップ)には必要なんです。

「話すのが上手い」は、誰のために話しているのか?

この話をする中で、メンバーと「自己紹介というか、自分の話をするのがすごく上手いなと思う人によく会う。でもその人が”人の話を聴くのが上手いか”というとそうでもなくて、自分の話をすることが上手いだけの人もいるよね~」という話にもなりました。

確かにいますよね、すごく話が上手な人。複数人の輪の中で話題の主導権を握り、かっこよく話すことができる人!

ここだけを切り取って判断するのはよくないですが、「話すのが上手い」には2つ要素があるのではと思います。

1つは、プレゼンテーションとして何をどう魅力的に話すかという「投球」自体の要素。そしてもう1つが、誰のために話しているのかということ。

「自分の得意なことをアピールしたい」「仕事のチャンスに繋げたい」と一方的に<自分のために話す>のと、
「ぜひこれをみんなにも知ってもらいたい」「あなたともっと良い関係になりたいから話す」という対等な関係性の中で<相手のために話す>のでは、同じ話すでも相手の受け取り方、キャッチボールが続くかどうかが変わってくるのではないでしょうか。

私がタイで出会った女性リーダーは、(一緒に過ごした時間の中で感じた限り)いわゆる自分自身をアピールするタイプの話し方ではなかったのですが、嘘偽りなく、自分の気持ちを自分の言葉で丁寧に伝えようとされていました。決して自分が話したいことを一方的に話すというわけではなく、この場の目的を理解し、お互いがより良い学びを得るために正直に自分の言葉で伝えようとしている姿勢が印象的でした。

リーダーシップは多面的で、トレーニングで磨かれる

このエピソードをメンバーと話しながら、このタイでの学びを改めて振り返り気づいたことは、「リーダーシップとは多面的なものである」ということ。
自分から声をかけるリーダーの行動、話すと聴くの両方のキャッチボール、その他にも、ホスピタリティやリーダーとしての振る舞いなど、書ききれないほど学びの多かった出会いでした。(別の機会にもまたぜひ紹介したい、素敵な女性リーダーです)
リーダー、リーダーシップとして必要な資質や行動とは、何か一つを身につければよいというものではなく、多面的、複合的なものです。
共にコーチングを学んだ10日間の中でも、特に彼女は他の参加者からも素直に真摯に学び、吸収したことを行動に移し、10日間の間でもどんどん変わっていく様子を目の当たりにしました。リーダーシップに必要な資質や行動はいくつもありますが、どれも日々のトレーニングでしっかり身についていくものなんだと気づかせてもらったので、私もこれからまた日々意識してリーダーシップを磨いていきたいと思います。

タイでの素敵なサンセットの一コマ。素敵なロケーションの中で、刺激的なインクルーシブリーダーたちと学べた10日間は忘れられない思い出です。

ここまでお読みいただきありがとうございました!
An-Nahalでは、『コラボレーション』を大切にしています。An-Nahalのサービスやプログラムを受けてみたいという企業様はもちろん、「うちとこんなコラボしない?」というお話も大歓迎です。

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