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【雑記】歌い手グループを1から作ろうとした話

地獄のはじまり

正直何がきっかけだったかうろ覚えでしか覚えていない。自分がゲーム配信をしている最中のリスナーとの他愛もない話で「歌い手グループを作ってみよう」となったのだ。

ちなみにおふざけはナシで当時の自分はがガチガチに本気だった。

この時の自分は「歌い手グループなんて簡単に作れるだろう」なんて舞い散る埃よりも軽い気持ちでいた。このあとに起こる地獄のことを思い出すとこの時の自分を全力で殴って止めてやりたい。

ちなみに

2023年現在、様々な歌い手グループがいる。超が付くほど有名なグループからこれから有名になっていくであろうグループ、伸び悩んでいるが細々と頑張っているグループ、もはや活動しているのかどうかすらはわからないグループまで様々だ。

有名になるグループの共通点としてグループを組む前から元々何かしらのネット活動を個人でしていたことが多い。こうすると個々で抱えているファンをグループに引っ張ることが出来るので、グループとしてのスタートダッシュを鮮やかに決められる。

逆に無名同士で組んでも伸びない可能性はゼロではないが、有名になるまで相当な根気が必要になってくるだろう。

メンバー募集

さて、話をメンバー募集していた当時に戻そう。

上記にも書いたとおり普通だったらある程度、配信などでネット活動の経験を積んだ人たちに声を掛けていくのが有名への近道だろう。だが自分はツイッターで募集をかけたのだった。

うろ覚えではあるが、

  • 15歳以上から29歳以下

  • 国籍/経験不問

  • 日本語がしっかりと話せる方

  • 特定のグループや事務所に所属されていない方

といった感じで募集をかけていたと思う。

結論からいうと、この募集で集まってきた人たちはほぼほぼ全員ヤバかった。今思い出すだけでも笑えたり腸が煮えくり返しそうだったり…簡単に言えば地獄を味わったのだった。そんなヤバい人たちを一部脚色して紹介したいと思う。

ちなみに何度でも言うがこの時の自分は本気で歌い手グループをやろうとしていた。

ヤバい人①

応募第一号は女子中学生だった。そして初っ端から香ばしい人物であった。

JC「応募したいです」
自分「なにか歌った音声を送ってもらってもいいですか?」
JC「どうぞよろしくお願いします」(今までの人生で見たこともない拡張子ファイル添付)
自分「mp3とかで送ってくれませんか?」

ちなみになんの拡張子か調べてみたが、中国系企業が作ったソフトウェアの独自規格の拡張子だった。そりゃ見たことないわ。なんでそんなもん使っているんだ。そしてその後、

JC「しばらく返信ができません」

これが来た時点で一緒に活動するのは無理だと悟った。なぜならこの時の自分は本気で活動しようとしていたのだ。連絡が途切れ途切れになるのは活動に支障をきたすと思い採用を見送った。が、

JC「白色担当になりたいです」

急に脈絡もなくやってきた。これ以上は返信できなかった。

ヤバい人②

女子中学生でめげてもおかしくなかったが、これでへこたれる自分ではなかった。だってまだ本気で歌い手グループをやりたいと思っていたのだ。なので定期的にツイートをし一緒に活動したい人を募った。そんな中で応募…というべきか、メッセージをくれたのは女子高生だ。

JK「声が聞きたいです」
自分「どうしてでしょうか?」
JK「気になったので」
自分「個人的に声を聞かせるのは無理ですね」
JK「応募したいです」
自分「自分とコミュニケーション取るの難しそうなので無理です」

初っ端から「声を聞きたい」と言われた。恐らく彼女はこちらの声を聞くことを応募する判断材料にしたかったのであろう。なので、こちらもどうしてかと尋ねた。が、それでも「気になった」という曖昧な返答で一緒に活動するのは無理だと悟った。自分の危険信号が高速的に点滅した瞬間だった。

ちなみにこのあとも少しだけやり取りは続いた。

彼女は断られたのが納得いかなかったのか少々強い語気で「募集する時に声をのせると判断材料にしやすいですよ」とアドバイスをくれた。大人げない自分は「曖昧な返答するより単刀直入に言ってくれる方が他者とのコミュニケーションが円滑になりますよ」とアドバイスを返した。自分ってなんでこんなに大人げないのだろう。

ヤバい人③

このヤバい人は今回のメインディッシュとも言える。

彼のことはガンマ君としよう。ガンマ君は高校2年生の男の子だ。元々某サイトで歌い手活動をしているみたいで、そしてツイッター廃人だった。

上記の二人とは違い彼のメッセージでのやり取りは非常に円滑で、ディスコードにて直接通話をしたがどこも問題はなかった。とても有望だった。が、ガンマ君もなかなかの…いや今までで出会ったクソガキの中で一番のクソガキだった。

ガンマ君のまともさに惚れていた自分は彼と他複数人を含めてグループの初期メンバーとして迎えたのだ。グループの始動には何かと準備や話し合いが多い。しかしここで一つ違和感を感じたのだった。

ガンマ君が全然話し合いに参加していない。

しかし彼は高校2年生という身分。彼の本業は学生なのであるからそっちの方で忙しいのだろう。純粋な自分はそう信じていた。が、ある日気になって彼のツイッターを覗いてみたのだ。そこで見つけたもの、それは彼の別アカウントだった。

別に他にアカウントがあることは構わない。彼曰く模試を受けていたとこちらに伝えていた日時の前後、グループの方針や名前を決めるという大事な時間の裏で延々とツイッターで女の子とのリプライに勤しんでいたり、女の子の画像にいいね付けたり…なんというかすごく男子高校生らしい彼の一面が垣間見えた。

非常にネト充している様子だった。

これが最初からやる気がない人間だったら気に留めないだろう。そもそも一緒に活動しないが。しかし彼は違う。彼は自分との通話の際に「歌い手グループとして武道館に行きたい」と言っていたのであった。そんな彼の熱い思いに感銘し自分も一緒に武道館に行きたいと思っていた。なぜなら、この時の自分はまだまだ歌い手グループを本気でやろうとしていたのだからだ。

自分でも比較的おおらかな性格だと自負しているが、流石にこの件には堪忍袋の緒が切れてしまった。なので、タイミングを見て彼に問いただした。が、「自分が悪いですね」と言い残しディスコードから消えていったのだった。

人の縁はとても儚い。

ちなみにガンマ君の一件が原因でグループは解散した。そう、彼のツイートで自分のあれだけ情熱に溢れた歌い手グループの夢はここで消失していたのであった。

それでも歌い手グループを作りたいのなら

正直、こんな思いをして歌い手グループをまた作りたいとは思わない。が、それでもめげずに歌い手グループを作ろうと思った未来の自分や他の誰かにアドバイスを残したい。

最初に、個人で活動を始めてある程度の力やファンを作ること。自分が無名の状態でグループ活動を始めようとしても集まってくるメンバーも結局無名しかやって来ない。ゼロにゼロをかけてもゼロのままだ。しかし、力をつけたりファンを少しでも多く獲得することによって一緒に活動してくれるメンバーも同じぐらいの技量のメンバーが集まりやすい。そうすればグループとして組んだ時に人気歌い手グループの道に一歩でも近づけるのだ。

そして、日頃から他の活動者とのコミュニケーションを取ること。歌い手グループを作りたいと思っていなくても、他活動者の存在はいずれ自分の活動の助けになることもあるかもしれない。それに同じ活動をしている人間としてアドバイスを受けたり、逆にしてあげることもあるだろう。そして、いつか歌い手グループが作りたいと思えた時に信頼できる人と組むことができるのでこれだけで活動に対する不安感は拭えるだろう。

正直

2023年2月現在、グループの数が多すぎて飽和しているわ、歌い手グループ上位層がほぼほぼ固定化されているわ、メンバーの不祥事が絶えないわで…正直、この現状で歌い手グループやるには相当な自信家じゃない限りはやめた方が良いだろう。

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