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OLIVE DELLA YUKI 面倒なのがいい

12月から少しずつ送っていたオリーブオイルが、
それぞれのお客さんの手元に渡り、
いろいろなメッセージをいただいている。

デジタル化していく世の中とは、反対方向の
アナログ方式に販売していくのは、
お客さんにとっても面倒なことだろうと思うし、
私の頭の中でも、時々、混乱を招いたけれど、
いろいろなメッセージをいただいているうちに、
今のうちは、やっぱりこの方式が良いと思い始めている。

メルカートで働いていた頃の、数々のお客さんとのやりとりを思い出しながら、
いただくメッセージをありがたく思いながら、
そういえば、友人が、
このコロナでイタリアに来れなくなったお客さんのために、
1人ずつにメッセージを送り、お店のものを販売している努力を側から見ていて、
大変なことだ…と最初の頃は思ったものの、
それを好きでやっているのだと
自分もまた、同じような感じで販売している事に気づくと
友人のことも、大いに納得できる。

結局、面倒なのが良いのだ。

ポチ、ポチッと、クリックするだけで出来てしまうオンラインショッピングは、
誰とのやりとりもなしに、
ものすごくスムーズに、買い物ができてしまう。
いろいろとややこしいイタリアにあっては、
随分と、世の中進んだものだ…と感心してしまうし、
実際、非常に便利。
ポチッと押してから手元に届くまでに、
一体どういう人が関わっていて、どんな苦労があるのかを
知らずにして、届いてしまう。
なんだか、とても乾いた関係だなぁと思う。

「とても美味しいです。」
「フレッシュな香り、日本では味わえない味です。」
「香りもよくて爽やかで澄んでいてとても美味しいです。そのまま飲みたくなる味です。」
「高級なオリーブ油のお味がする」
「オリーヴ畑の風を想わせる香りがしました。ピリッ感が心地よく、これはワイン、パンとチーズとオイルだけで食卓が成り立つと思いました。」
「刺激?苦味?が煎茶に似ている?と思いました。」
「ガツンと野生のオリーブを感じることができ、絶対に日本では手に入らないようなオリーブオイル。自然の力に感謝しながら、頂いております。」
「口に含むと、透明感があり、飲み込むとピリッとした嫌味の無い辛さがあとを惹きます。」

人の数だけ、その思いや感じ方も違う。
そんなメッセージをいただくたびに、
こちらの方が温かい気持ちにさせられる。

どんなことも、
最終的には、人と人。
そんな気がしている。

直接お会いしているわけでもないけれど、
人と触れ合っているかのような面倒なやりとりに
おつき合い頂けている事をありがたく思いつつ、
やっぱり今年も、こんなカタチでいけたら良いなぁと思っている。

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