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初搾り 2022

「2時間後くらいに来てね。」

初日の収穫が終わり、
搾油所まで持って行ってくれるフランコに言われるがまま、
その時間を待った。


昨年は、トラブル続きだったから
思ったよりも早く搾油してくれることがわかって
少し感激する。

オリーブオイルは、収穫してから搾油までの時間が短いほど良い。

イタリアで、美味しいオリーブオイルを購入する時の前提として
国産をおすすめするのには
明らかに搾油までの時間が短いことを証明してくれるからで
イタリアには、ヨーロッパ共同体のオリーブであることを表記したオリーブオイルも
スーパーで普通に売られていて、ちゃんとラベルを読まなければ、区別がしにくい。
どちらが美味しくて、どちらが美味しくないかは
本当はラベルで決められるものではないけれど
「良質な…」ものを探すのであれば、
そういう探し方になるのだろうと思う。

ちなみに、
長いことメルカートで食材を扱っていた時の経験上、
お店で扱っていたオリーブオイル全種を毎年味見をしていたけれど、
どれが一番美味しいかは、毎年違っていたし、
合わせる料理によっても、美味しさの感じ方は違うから
一概に、これが一番!とひと言では言えない…
というのが正直なところである。

明らかに美味しい…か、明らかに美味しくないか。
その二択しか、ないような気がする。

収穫初日の夕方、
日はすっかり暮れていて、
随分短くなったなぁ…なんて思いながら、搾油所に向かった。

夜の8時。
この時間でも、搾油所は煌々と電気が着いていて
皆、まだ働いていた。

「美味しく出来てるわよ。」

いつも親切な事務員のシモネッタが笑顔で迎えてくれた。

「味見させてもらっても良い?」と聞くと、
笑いながら、
「味見も何も、貴方のオリーブオイルじゃない。」と言いながら
奥からプラスチックカップに入れたオリーブオイルを持ってきてくれた。

わあ。

去年のオイルとは、明らかに違う、今年のオイル。
透明感が凄い。

「昨年の実は小ちゃかったからねぇ。」

果肉が少なかった昨年と違って
肉厚の、しかも黒く熟成しているオリーブの実。

味も、理想のものに近い。

あとは、、、量の問題。


収穫は、あと2日、残っていた。


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