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終わらぬ工事

8月も終わりに近づいている。
このオリーブ畑を担うようになってから、3年目に入った。

オリーブ畑には、大きな家があって、
3階建ての2階部分と3階部分は
それぞれ、独立したアパートになっている。
数百年経つのだというこの家の壁は厚く、
後付けで配管が縦横無尽に走っていたから
そのリフォームには、まるまる2年という月日がかかった。

日本のような契約形態ではないから、
一度工事を始めたら運のつき、
いつ工事が終わるのかは、ほぼほぼ、業者次第ということになってくる。

「来週行くから…」の来週が
永遠にやってきそうにもないのも、
イタリアならでは…なのかもしれない。

外構は、全く手をつけられず、
倉庫だった地上階部分にトイレを設置する工事を始めたのは確か
5月ごろだったと思う。
まるまる3ヶ月が過ぎたのだけど、
あと一息!というところで、工事終わらず。

こうしてまた、月日が過ぎていく。

本当は、
オリーブ畑を見にきたい!という方達のためのサロンや宿泊施設を…と
思っているのだけれど、
まだまだ時間がかかりそう。

「水道屋さんを呼んだのにさ、まだ来ないんだよね。もう1年経つよ。」

サンジミニャーノでワインを作っている友人が
そう、嘆いた。

ああ、コレって、イタリアあるあるなんだなぁ…

「急いては事を仕損じる」

昔の人もそう言うのだから、
のんびり構えるくらいの方が
良いのかもしれない。


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