見出し画像

双方向の平和教育は、様々な形で実践できる

被爆体験の継承者として学校で講話を始めて5年。
講話のありかたは、先生方や生徒さんのご希望などに合わせて柔軟に変えればいいと考えています。

講話は基本的に、語り部がずっと話す→質疑応答、終わりの型です。
ですが、私はあえてその型を破る挑戦をしてきました。

1.聴く+質疑応答のスタンダードコース

1コマ50分の授業があるとして、最初の30分を講話、残りの時間を質疑応答に当て、お礼の言葉で締める形です。

もし質問が多くて全部に答えられなさそうだったら、感想文に質問を書いてもらい、先生から頂いて私が返信するようにしています。

2.講話+グループディスカッションのコース

最初の30分が講話なのは変わらず、質疑応答の時間をディスカッションに当てます。

具体的には4~5人のグループを複数つくり、私からの問いかけについてどう考えるかグループ内で話し合う形です。
ウクライナをテーマにしたディスカッションでは「もしあなたがウクライナ国民だとして、ブダペスト覚書の調印に賛成?反対?」と問いかけを。

国を守る手段として核兵器を保有し続けるべきか、手放すべきかを考え抜いた回でした。

3.白熱教室コース

日本でもブームになったハーバード大学の哲学講義「白熱教室」。
それを真似して、テーマに沿った問いかけをし、聴衆と一体になって考えていく形です。

https://youtu.be/fP6jg4terCE

私が一学年70名程度の高校生に行った「白熱教室」のテーマは、被爆者の心情を考えるものでした。

「もしあなたが被爆したら、周りの人に打ち明けるか?」
「もしあなたの大切な人が被爆者だったら、受け止められるか?」


そんな問いかけをし、時には答えを深めていく問いを。

「あなたは打ち明けない、と答えたけど、もしどこかから被爆したことがバレたらどうする?」とか。

適当にこのような質問をしているわけではありません。
私が継承した被爆者が、被爆したことを半世紀誰にも打ち明けなかったという事実から生まれた問いなのです。

やってみたい平和教育、募集中!

もちろん、この3つのコースから無理に選ぶ必要はありません。
これらは私が先生と打合せしながら実施したものです。
ですから、先生や生徒のご希望に合わせていくらでも新しい形の平和教育は創っていけます。

むしろ、第4第5のコースを一緒に創ってくださる先生と出会いたいです。
良案がありましたらぜひコメントをください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?